S.M.S.L D400EXを買いました

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購入動機

 購入したのは中華製のDACですが新進のメーカS.M.S.L製のD400EXでなにはともあれ旭化成の最新のデジアナ分離の2チップAK4191&AK4499EXを搭載したDACといった点です。

他には
1.価格的にもまあリーズナブル
2.入力系が6種類と豊富、(特にI2Sが標準で備わっている)
3.小型でデザイン的にもよい。リモコン付き。

外観


 といったところです。実際に届いたものはケース(下の黒い箱)からして中々おしゃれでAPPLEを思わせますね。最近は中華製といえしっかりしています。

 外観は硬質のアルミマット仕上げでサイズが小型(40×188×46mm)のため2kg弱の重量の割りに重厚感を感じ、かなりしっかりとしたケースです。またケース表にほとんどネジ頭が無く、背面のコネクタ周りを留める小型の六角皿ネジが見えるだけなので、早速分解しようとしましたがどこを外せば良いか分解方法を考えてしまいました。結局底の足を外すと底板を止めるネジ頭が見えるのですが一部S/Nのシールの下になっているのでまだ分解に躊躇しています。なお全部のネジが六角の小型皿ネジということはケースの精度が非常の高いことを示しています。皿ネジは僅かな寸法違いでも上手く締まらないのでケース加工の高精度が伺われるのでこういうところにも高級感があります。

 取説は中英の小さなリーフレットのみですが必要充分な情報は出ています。リモコンも付いていますので操作性も良いです。内容はI2S(HDMI)のピン情報(反転、DSDの切替等)、PCMやDSDのフィルター切替などかなり網羅されているので問題なさそう。
 ファンクション機能としても入出力の選択からデジタルヴォリュームなどパネル面とリモコンどちらでもフルに操作でき便利です。リモコンを持出さないと何も出来ないということはありません。ただしパネル面の選択用回転ノブは平らで滑ってちょっと回しにくいです。僅かな出っ張りでもあれば良いのですが、後でシールでも貼っておきたいと思います。

  表示パネルも必要充分、カラフルで見やすいです。表示はタイマーディマーもあります。でもpowerPLが無いのは表示ディマーがあるだけに何となく気になりますが消費電力も僅かなので常時ONという考え方かも。ファンクションによる電源ON/OFFの他に物理的な電源SWが背面にあるのは中々細かいです。なお電源はワールドワイド対応です。

肝心な音質は

 D400EXの音質評価ですが、音質比較の上でほとんど他のメーカ品を持っていないので音質的な基準はES9038Q2Mの中華製DAC基板になります。それでもノイズ対策やコンデンサ交換でまあ素より大分良くなっている(今までのものの中では一番)と思っています。

 まず入力条件を決めなければなりません。前回挙げたようにこのDACは入力機能が豊富なのでほとんどのソースに対応できる点が魅力の一つだったりしたのですがまずはcoaxial(同軸)とI2S(HDMI)が主なので(AES/EBUは同等とみて未確認、同軸で代用。光は後述)こちらの条件から比較してみます。

 このDACに直接I2S入力があるのが購入のポイントでしたが、それは今まで原理的にも実際にもI2Sが音質的にはs/pdifを上回っていた為だったのですが不思議にもこのD400EXの場合どうもこの差はほとんど感じられませんでした。厳密に聞き比べていてようやく僅かにI2Sの方が良いかなと思う程度で同軸のクロック再生が良いのかI2S(非アイソレーション)に問題があるのか不明ですが、悩ましいところです。

 でこのDACの音質は従来(ES9038)のDACと比べてもやはり一日の長というか流石に全面的に良くなっています。何より音の余韻が細かい。全帯域に渡って特徴的な癖が無く落ち着いた音がきける。低域の厚みもあり全体に手持ちのES9038より一回り上回ると言った音質で流石です。

 このDAC、旭化成の新世代デジアナ分離2チップDACを左右独立メインにしているというのが売り込みポイントですがやはりそれだけのことはあると思います。まあハイエンドDACと直接比較をしたわけではないので、今後機会があれば比較試聴してみたいですね。

 s/pidifのもう一つの入力の光(OPT)ですが、やはりこちらは同軸と比べると少し大人し目で情報量も落ちてスッキリした音になる様です。まあケーブルはプラの一番安いのなのでSPDIFのケーブルの特性が出易い所が災いしているのかもしれません。

 次に少し毛色がかわりますがUSB入力です。こちらは最近使っていないとPCやsoftとの相性でDACのみを絶対評価し難いのでので参考程度です。問題はドライバーにもあり、自宅のWIN7ultimateでは上手く動作(自動ダウンロード)しませんでした。メーカによるとxmosとの相性らしいのですが使用PC(win)によっては注意が必要です。ノートのWIN10homeでは無事ダウンロードしましたがドライバーはASIOではなくDSでした。ドライバーは自動でしか入らないようで意図的にはインストールできないようです。
 ということで音質的には悪くは有りませんが、DACの部分がどの程度か把握が出来ないのでこれは他の適当なUSBDACとの比較ができるまでお預けということにします。最後に実はBlueToothもあるのですがさすがにこれはオマケということで比較はしていません。でもこれだけ多機能な入力をこのコンパクな筐体に備えている点は立派だと思います。

 これだけではあまりに面白みが無い?ので最後に電源強化の効果について付け足して起きます。この機械はユニバーサル電源(つまりワールドワイドなSW電源)という説明は前回しましたが、まあこれは出来れば丸ごと交換したいくらいですが流石にそこまでするのは大掛かりになるのと一般的でないので内部的にはいじらず音質向上できるポイントを紹介します。

おまけ

 SW電源に対する何時もの手ですが、一つは200V駆動でもう一つはパワータップ(外部整流によるDC供給)です。200Vは単相AC200Vとして一般家庭でもエアコンを初め使われる様になってきていますし、無くとも分電盤までは必ずどこでも来ていますから簡単に引けます。
 前述の入力方法による音質差が余り無いといったのですが、それと比べるとかなり変わります。全体に締まって粒立ちが良くなり低域も柔らかめだったのが締まり、グッと全体の見通しが良くなります。開発者のところでは200Vで普通は使っている?のではないかと思うくらいでこれが本来のD400EXの音ではないでしょうか。更にパワータップによるDC280V駆動はこの傾向を更に上回る音がします。まあこれは整流コンデンサのグレードと容量が関係するので一概にはいえませんが、やはり電源系はアンプでなくとも効くようです。この200V駆動はこのDACを使う上で是非お試し頂きたいと思います。長文お付き合い頂き有難うございました。

コメント ※編集/削除は管理者のみ

  1. ケンさん、こんばんは。

    面白そうなDACですね!
    I2Sを受け入れられるなんて凄すぎる。
    発展性が高くていろんな遊びが出来そうで私も欲しいです。
    使用した感想も楽しみにしてます。

    • CENYAさん、コメント有難うございます。こちらでもよろしく。

      早速フォローさせていただきました。

       D400EXその後も調子よく常用しています。音質的には優等生でそつが無さ過ぎる所がむしろ強烈な魅力を感じさせないのが難点?かな。でも聴きなれた曲でもいつも新たな発見があるくらい新鮮な音はしています。

       電源オンオフや入力切替等でもノイズは出ませんし、今の所問題らしいところは無いので快調です。まあ円安でプライスがチョッと上がってしまったのは残念ですが、この値段でも音質的にも他と比べるとお買い得だと思います。

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