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電研精機研究所 ノイズカットトランス NCT-Iシリーズ 特徴まとめ

日記・雑記
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今回は、
電研精機研究所のノイズカットトランスTMの特徴をまとめてみようと思います。
いきなり余談ですが、「平成29年3月31日に改正された電気事業法施行規則の第38条では、電気を供給する場所で、標準電圧100Vは101Vの上下6Vを超えない値、標準電圧200Vは202Vの上下20Vを超えない値と定められています。」という情報があります。
読売理工医療福祉専門学校さんのブログ、標準電圧【初学者の電気法規5】からの情報です。
つまりコンセントの電圧が 107Vでも、法規の範囲内だという事ですね。
拙宅では冬は103~104Vあったコンセント電圧が、夏の現在では100Vでたまに99Vまで落ちます。夏はエアコンの使用が激しいからでしょうか?賃貸マンションです。
家電製品は、このような? コンセントの電圧が多少下降・上昇しても問題なく動くように設計されています。大雑把にですが、100Vの±10%、たとえば 100V の 電化製品は 110V を入力されても問題ないようにマージンを持って作られているとのことです。

さて、余談はここまでにして、
ノイズカットトランスTM NCT-Iシリーズ の 特徴です。

■NCT-Iシリーズは安い
[:image8:]

■NCT-Iは3タイプ (プラグ付き/コンセント付きの違い)
I1:プラグ・コンセント なし
[:image3:]I2:プラグなし・コンセントあり[:image4:]I3:プラグ・コンセントあり[:image5:]

■NCTは極性が逆
取扱説明書にある通り『加極性』 *1 なので出力側の位相は180°です。
2台をカスケードすれば、逆の逆なので、正相になります。
ホット・コールドという考え方はありませんが、どうしてもそういう考え方をしたい場合は、「コイルの巻き始めが最も鉄芯に近く、高周波に対するグランドインピーダンスが低くなりますので、巻き始めである黒線をコールドとし、白線をホットとして扱ってください。」とのこと。  *2

■NCTを2台をカスケードすると効果は4倍 (台数の二乗) *3
[:image9:]ノイズカットトランスの該当資料は下記の三和電機株式会社さんのHPから
http://www.sanwa-denki.com/kaisha/denken/hyousi.htm
 「ノイズカットトランスの長所 と ご使用いただくに当たって」に進みます。

■トランスは電圧が上がる (NCT-I1 なら下げる事が可能)
無負荷では 3~ 4%高めに出ます。90%負荷で100V丁度くらい。
最大負荷では99Vくらいになるように設計されているとかいないとか。*4
産業用途では定格負荷の60%程度で運転される事が多いのですが、
家庭でのオーディオ用途では10%またはそれ以下の運転で負荷が軽いため、
2次側電圧が高めでの使用状況が多いです。
ノイズカットの性能がグンと上がるカスケード接続 *3 での使用では・・・ 更に2次側電圧が高めになりますが、★1次側と2次側をひっくり返して接続すれば、電圧を下げられます。これが可能なのは NCT-Iシリーズ のなかでも 本体にコンセントが無いケーブル出しの NCT-I1 である事はお察しの通り。 巻線比は厳密にはピッタリ1:1ではなくて、僅かに昇圧に振っているからですね? そのため入力と出力を逆に使えば降圧になります。★
※特注ではトランス単体での出力電圧を低めに設定することも可能です。  *4
※nightwish_daisuは大容量2kVAのNCT-I1の取手付き特注仕様で
 電圧低めにしてもらいました。実際には100Wも使わないので常に無負荷に近い
 出力電圧が高い状態で使う事になるからです。

■NCTは唸る
唸りはトランスの宿命です。 *5
負荷が大きなときは仕方ないにしても、無負荷でも唸る場合があります。
部屋の外に置くのがベスト。
それが出来ない場合は、通気性のある箱に入れるか、鉛シートを貼るなどして
工作するか・・・色々な対処法がPhile-webコミュニティで報告されています。(紹介は割愛)
オススメは、入出力200V/200V仕様のNCTを購入して100Vで使用することです。高い電圧用に作られたトランスを低い電圧で使用すると、通常利用に比較して圧倒的に唸らないようです。 *6 コアの磁束密度が低い使い方だから。
オーディオ用の電源トランスは唸りを抑えるため、磁束密度を低めに設計 *7
されるそうです。
具体的には、2kVA用のコアに1kVA分の巻き線を巻くのだとか? *11

2021年8月29日追記:
■200∨仕様は負荷接続時に発生する唸り音がだいたい半分。唸り少ない。※100V使用時
環境にもよると思うが容量300VAで無負荷ならまったく『無音』。
追記ここまで

<余談>
軽負荷時のトランスの唸りに対して、iFi AC iPurifierをトランスの一次側に設置するとトランスの唸りが減ったという報告もあります。*8
暖房器具が原因でトランスが唸る場合もあります(この場合、家庭内のほとんどのトランスの唸り音が大きくなります。)この場合は、電源に重畳する直流成分が原因ですので DCサプレッサー が有効です。唸りの原因によって、対策はケースバイケースです。

■NCTは発熱する
NCTはある程度発熱します。唸り音にある程度比例?する感じ。
[:image7:]↑写真は取手付きで注文したNCT-I1
唸りがウルサイからといって密閉した箱に入れる事は控えて下さい。 *9
参考までに、トランスの 許容最高温度 を示した表の一例を示します。
[:image6:] 505VA、1kVAの 『耐熱クラス』 は 「H種」との事です。
1.4kVAが「F種」155℃、容量によって異なります。 *9 

2021年8月29日追記:
■200∨仕様はヒンヤリしている。発熱が圧倒的に少ない。※100V使用時&300VA
トランスをさわるとヒンヤリしています。でも間違いなく通電しています。負荷はBlurayプレーヤーのスタンバイ状態。
追記ここまで

■NCTのケーブル長
NCT-I1の標準出荷仕様は長さ50㎝(端末加工なし)。
ケーブル長の変更は特注で可能。 *10

以 上

以下、参照など
==========================================================================
■■ *1 ■■
「キック試験・減極性・加極性とは? – でんきメモ」
https://memo-labo.com/kick.php より
—————————————————–
●変圧器の極性とは?
一次・二次の両端子間の起電力の位相関係のこと。
両端子間の起電力が同相であるか,180度の位相差があるかどうかということ。
変圧器を単独で使用するときは問題ないが、並行運転や何台かを組み合わせて結線する場合に必要となる。
●減極性・加極性とは?
一次、二次両端子間の起電力の位相関係のこと。
U と u が同じ側にあるものを減極性、対角線上にあるものを加極性という。
日本においては、減極性を標準としている。
[:image2:][:image1:]—————————————————–

■■ *2 ■■
「電研トランスのカスタマイズ」
https://community.phileweb.com/mypage/entry/1796/20210319/67273/ コメント欄より
—————————————————–
>NCT-I1型は一次側も二次側も共に絶縁されておりますので、
>ホット・コールドの取り扱いはしておりません。

>NCT-I1型は加極性で、一次側・二次側の電力には180度の位相差があります。
>商用電源や周辺機器との位相制御を行っていない機器であれば、
>どちらをホットとして扱っていただいても構いません。

>その上で、敢えてホット・コールドで取り扱うとすれば、
>コイルの巻き始めが最も鉄芯に近く、
>高周波に対するグランドインピーダンスが低くなりますので、
>巻き始めである黒線をコールドとし、白線をホットとして扱ってください。
—————————————————–

■■ *3 ■■
「ノイズカットトランスTMの長所」
http://www.sanwa-denki.com/kaisha/denken/shiryou02.pdf より
—————————————————–
[:image9:][:image10:]—————————————————–

■■ *4 ■■
「NCT トランス の誤報とお詫びです。」
https://community.phileweb.com/mypage/entry/5637/20210226/67099/ コメント欄より
┌—————————————————–
|200V/200V仕様の通常出荷仕様の場合は、下記の特性となるとのことです。

|200V入力電圧時

|通常出荷仕様
|・無負荷時(0VA)には、出力電圧が207V程度
|・1/2負荷時(750VA)には、出力電圧が203V程度
|・全負荷時(1.5kVA)には、出力電圧が200V程度

|特別に出力電圧値の設計を変えることも出来ますが、いかがでしょうか?

|・無負荷時(0VA)には、出力電圧が203V程度
|・1/2負荷時(750VA)には、出力電圧が200V程度
|・全負荷時(1.5kVA)には、出力電圧が197V程度
└—————————————————–
※『特別に』と書いてある提案です。消費者側から要求する事は避けましょう。

■■ *5 ■■
「トランスのうなり と カスケード接続」
https://community.phileweb.com/mypage/entry/1796/20210110/66806/ コメント欄より
┌—————————————————————-
|唸りの根本的な原因は、
|鉄心に使われる電磁鋼板の磁歪(磁化すると伸び縮みする特性)によって、
|鉄心が振動するからなんです(実はかつて電磁鋼板の研究をやっておりました、
|独り言と思って聞いてください)。100万分の1くらいしか伸び縮みしませんが、
|それでも人間の耳に聞こえる音になります。
|一次電圧に歪みのない時は唸りは聞こえませんが、実際は磁歪によって
|鉄心は50もしくは60Hzで100万分の1ほど伸び縮みしています。
|一次電圧が歪むと高調波が乗った振動が生じ、これが耳に聞こえ易いので、
|唸りが発生すると感じるということです。
|唸りで電源の質がわかるということですねえ。やっぱり人間の耳は凄いです(^o^/)。
└—————————————————————-

■■ *6 ■■
「アンプの電源ノイズ対策」
https://community.phileweb.com/mypage/entry/1796/20210108/66800/ より
┌——————————————————————-
|NCT-I3型 100V仕様に200Vを繋ぐことは、
|定格仕様以上の電圧が製品にかかりますので故障の原因となります。
|最悪の場合、製品から出火する危険性もございます。
|鉄心(コア)も飽和するので、製品自体の唸り音はひどくなると考えられます。

|逆に、200V仕様の製品に100Vを繋ぐこと自体は、
|『定格電流以下』であれば製品が損傷する危険はございません。
|※定格電流:100VAの場合0.5A(100VA÷200V=0.5A)
|      300VAの場合1.5A(300VA÷200V=1.5A)

|製品の部品であるコイル(銅線)は、
|定格電流値に適したものを採用しております。
|定格電流値以上の電流が流れると、コイルが発熱し、絶縁材が溶け、
|短絡事故が発生する危険性があります。
|200V仕様の製品に100Vを繋ぐ場合は、負荷機器の電流値にご注意くださいませ。

|定格電圧以下の電圧の場合、製品自体の唸り音は小さくなる傾向はございます。
└——————————————————————-

■■ *7 ■■
「トランスの突入電流」
https://nw-electric.way-nifty.com/blog/2013/03/post-6586.html より
┌—————————————————–
|ちなみに、特注でトランスを作ってもらうときには、
|磁束密度を低めに設定してもらうことが可能です。
|オーディオアンプ用として使うときは、磁束密度を低くする方が
|磁気飽和が起きにくく、音質が良いとされています。
|突入電流を低くしたいときにも有効です。
└—————————————————–

■■ *8 ■■
「iPurifier ACとノイズカットトランスを合わせて使ってみました。」
https://community.phileweb.com/mypage/entry/4601/20210417/67508/ より
┌——————————————————————-
|ノイズカットトランスの唸り音ですが、
|従来だと静かになるとジーという音が聞こえたのですが
|全く聞こえなくなりました。
|30cmぐらいに近づかないともう聞こえなくなりました。
|iPurifier ACはノイズカットトランスの唸り音を軽減する力もあるようですね。
└——————————————————————-
※拙宅では、iFi AC iPurifierで唸り音を軽減することはできませんでした。
 唸りの原因に因るようです。残念。

«後日談»
iFi AC iPurifier で 唸り音を鎮める動画URL : https://youtu.be/L3k_bvXcchk
電研精機研究所のノイズカットトランスTM NCT-I1(200V/200V 300VA)での試験です。前述の軽減できなかった唸りは無負荷でも生じている唸りのこと。2次側の負荷が作り出す唸りは、モノによっては軽減可能と分かりました。
後日談ここまで

■■ *9 ■■
「<<ノイズカットトランス>>:うなり対策の構想」
https://community.phileweb.com/mypage/entry/1796/20210402/67400/ コメント欄より
┌—————————————————–
|電研精機研究所からご返事いただきました。

|耐熱温度ですが、
|505VA、1kVAが「H種」180℃、
|1.4kVAが「F種」155℃
|だそうです。

|通気性の考えられた自分の使っているような箱であれば
|室温が37℃になっても問題ありませんとのことでした。

|なお、金属製であっても通気性のない
|完全密閉の箱に入れての使用はお勧めできませんとのことでした。

|通気性のない箱には入れないほうが良いと言う結果でした。
└—————————————————–
※上記の表現 『耐熱温度』 は、厳密には 『耐熱クラス』 です。
 『耐熱クラス』 とは変圧器に使用された絶縁材料の耐熱特性で決められるので
 そのトランスが耐えられる本当の温度は 『耐熱クラス』 よりも低くなります。
 

■■ *10 ■■
「特注<<ノイズカットトランス>>」
https://community.phileweb.com/mypage/entry/1796/20210316/67251/ より
┌——————————————————————-
|ケーブル延長と支給ケーブル取付をオーダーすることによる費用加算は、
|5,000円程度でした。支給ケーブルを事前送付して、
|工場への取り付け確認をしてもらってからの納期はちょうど3週間です。
└——————————————————————-
※当時の金額です。異なる金額を提示されてもクレームしないように!!

■■ *11 ■■
「NCT-I1(2kVA, 115V仕様) 到着」
https://community.phileweb.com/mypage/entry/4813/20210321/67297/ コメント欄より
┌————————————————————
|拙宅でダウントランスを導入したときにはやはりトランス屋
|さんに特注したのですが2KVAのコアに1.5KVA分の巻き線を
|巻いて貰いました
|そうすると「唸り」が小さくなるんだそうです
|もう随分前ですけどそんなことを思い出しました
└————————————————————

■■ *12 ■■
豊澄電源機器株式会社ノイズ対策専用トランス
https://community.phileweb.com/mypage/entry/4423/20210314/67236/ コメント欄より
┌————————————————————

|MFさん

|何でもやってみよう精神は大事ですね。

|アイソレーショントランスは、主に1次コイルと2次コイルで
|ラインの結合を絶ち切って高周波ノイズを伝えないことです。
|さらには、コンデンサーを入れたり高周波領域での磁束伝達をしにくくしたりして、
|ノーマルモードノイズも積極的にカットする
|ノイズフィルター的な機能を持たせたタイプもあります。
|電研精機はそういうタイプですね。

|そういうタイプは、肝心の音楽情報までも抑圧して
|音の活気を失わせがちで注意が必要ですね。
|音はきれいだけど、オーディオ的、音楽的につまらないものになっちゃう。

|直列に入れたりとか、過剰に使うと
|かなりてきめんにそういう症状が出ますので注意が必要だと思っています。

|アイソレーショントランスは、機器毎に1台ずつ使って、
|電源を介した相互の影響を断ち切るというのが賢い使用法だと思っています。

|リスポジから離れて、例えば廊下に出てみるとか、
|キッチンに立ってみるとか、そうやって離れた場所で聴くと、
|そういう音の存在感の希薄さみたいなことの差がよくわかりますよ。

|byベルウッド at2021-03-16 15:01

└————————————————————
※世間の電研精機評と、まるで正反対なのが 不思議ですよね?
 答えは、自分で試さないで 想像だけで感想を書いている から でしょう。多分。
 「何でもやってみよう精神は大事ですね。」と冒頭に書かれると、
 『実践が伴う人物』だと錯覚しますが 「精神が大事」 と書いてあるだけです。
 決して 「やってみることが大事」 とは言っていません。  (やれば解ったはず)
 免疫の無い人は コロッと 騙されるのでしょう。電研精機は希薄でつまらないと。
 おもしろいですね。  負のステマ?
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