以前、旧Phile-webに書いた内容のその後のお話です。
アイキャッチ画像は、以前購入した、某オーディオ用の安全ブレーカー(NFB)です。
以前、NFB、ELBに限らず、ブレーカーというモノは内部接点でスパークが起こりスパークダストが発生、場合によっては接点融溶が起こる問題を提起しました
なお、この接点融溶の問題は、大学の研究でもテーマとして取り上げられている事もあります。
通常のコンセントでも、プラグ接続時に「パチッ!」とスパークした経験があると思いますが、度重なるブレーカーレバー投入、離脱でスパークによるスパークダスト、及び、接点融溶が起こる訳です。
下画像は、旧Phile-webから拝借してきました↓
これはスパークダストで、
これは接点融溶です↓
この時に、新規取付したオーディオ用ブレーカーがコレです↓
既に、度重なるブレーカー落ち(手動で切るのも同じ)や復帰時にスパークするのが分かっていたので、あれ以来、オーディオ用ブレーカー取付後では、一切のレバー操作、あるいはアンペア超え落ちは一切行っていません。
これで内部が如何なっているか検証しました。
サクッとバラします↓
上下のバスバー、VVFを締結する金メッキのバイス形状のものは問題ありませんでしたが・・・・・
バイス側の金メッキバスバーに僅かな接点融溶が認められました↓(バイメタル側端子と接触する部分)
さらに解体していくと・・・・・
このバイメタルは、100V使用時ではN(Neutral)側ですが・・・・重度ではないですが、バイメタル接点側にスパークダストが発生しています↓
更に確認すると、L(Live)側のスパークダストは、接点が常時繋がっているにもかかわらず、以前解体したモノと同じ黒焦げ状態でした↓
100V-NFB、200V-NFBの両方を確認しましたが、
バイメタル1個に対し、100VではNが0V、Lが100V、200Vでは、NがL1で100V、LがL2で100V、これの直列で200Vになる訳ですが、200V使用時でも何故かL→L2のスパークダストが激しくなります
オーディオ機器の接点で汚れがあると音質劣化や導通不良を唱える方は多いですが、ブレーカー接点も例外ではないと私は思います。
IPAで接点クリーニングすると、ここまで奇麗になります↓
ただし、NFBの構造を熟知しないと、再組立てで組み間違いを起こし、ブレーカー機能が作動しなかったりするので、万人にこの作業をお勧めする訳ではないため、
題名の通り、ブレーカーは消耗品と考えた方が良いのではないか?と思う訳です。
なお、ブレーカーメーカーによっても構造が違うため、更に注意が必要ですね。
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こんばんは。
以前アンプメーカーの技術者から聞いた話ですが、大音量を出している時にアンプの電源をオフすると一発で音が悪くなる、とのことでした。
同類のことでしょうか?何かプロテクションが働くのでしょうか?
ミネルヴァさん、こんばんは。
> 大音量を出している時にアンプの電源をオフすると一発で音が悪くなる、とのことでした。同類のことでしょうか?
端的に言えば同類ですね。
音楽信号、電気信号、あるいは、リレー接点、ブレーカー接点に限らず、接点の入り切りでスパークダスト、接点融溶が起こる可能性は十分にありえます。
特に大音量時は数10ワットくらい出力されているので、電源の切断でプロテクション回路のコイル電源も無くなりますから、突如リレー接点が離れ、瞬時に空間放電(スパーク)を起こします。
スピーカーリレーは完全密閉型ではない事が多いため、内部に大気が入り易く、スパークも起こり易いと考察します。
では、DACやプリアンプなどに入っている小信号完全密閉リレーでは大丈夫か?と思うかもしれませんが、以前、DAC基板上のリレーを外してペンチで砕いてみたら、接点が黒くなっていたのを確認しています。
まあ、具合が悪かったから外したので、黒くなっていても当たり前かもしれませんがね。
> 何かプロテクションが働くのでしょうか?
アンプのプロテクション回路は、電源ON/OFF時のショックノイズからスピーカーコイルを保護したり、DC漏れや短絡を監視するだけなので、電源切断時には残念ながら働きません。
ミネルヴァさん へっぽこハム太郎さん
初めまして、下記コメントに引かれてコメントさせていただきました。
>>大音量を出している時にアンプの電源をオフすると一発で音が悪くなる、とのことでした。
再生中にブレーカーが落ちたりしたら一発で悪くなる(壊れる)という事ですよね:( ;꒪⌓꒪;):
私は未だ電源部はノータッチなのですが、最低でもその対策はしておくべきですね。
参考になりました。
因みに、オムロンの無停電電源装置をコンセントとの間に検討しておりますが、同じ位の費用で他に効率の良いものが御座いましたらご教授いただけると嬉しいです(*^^*)
ソナスファベールさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
様々な電源喪失で再生中に電源が落ちる事がありますが、考えられるのは以下の通りです。
① 夏季、冬季など、エアコンのフル回転で、アンペアが足りなくて落ちる → (対策)余裕のあるアンペア数の契約変更
② 落雷時の停電 → (対策)落雷時は遠くても即座に電源OFF
③ 稀に、電柱に止まっている鳥の糞で架線がショート → 防ぎようがありません
④ 電源入力がIECインレット付きで、ハイエンド・ケーブルなどの重いケーブル使用中、重力に負けて突如脱落 → (対策)脱落防止に何かしら固定するものなどを使う
⑤ ケーブルに足などを引っ掛ける → (対策)歩く場所にケーブルを這わさない
⑥ 電気工事士の施工ミスで、ブレーカーのネジのトルク不足による加熱発火で落ちる → (対策)トルクレンチでトルク確認
このくらいやっていれば、そうそう落ちる事は無いと思いますが。
例え、再生中に電源喪失でも、故障まで行くのは極めて稀な例です。
ただ、再生中の落ちでなくとも、メカニカル・スピーカーリレーは経年で電極がスパークダストで汚染されますが、一般的に使われるコイル式リレーはハンダ吸い取りで基板から取らなくても、ちょっとしたコツでケースだけ外れる場合があり、その場合は電極が露出するのでIPA等で清掃すれば簡単に復帰出来ます。
UPSは一時騒がれましたが、正弦波出力で、常時発振のモノ以外は使わない方が良いですね。
あと、廉価モデルはUPS内のEMIノイズが凄いモノがあったりするので、安易に使わない方が良いと思いますよ(←これくらいしか知識がありません)。
ただ、ソナスファベールさんのルーム画像を見ると真空管アンプのようですが、真空管アンプで出力リレーが付いているものは私は知りません。
ただの無知だったらごめんなさいですが。
へっぽこハム太郎さん
早速のご返答ありがとうございます。
有と有らゆる可能性をお教えいただき有難うございます。
非常にためになりました✨
UPS装置は物によっては音に対して悪影響となる可能性があるのですね^^;
下手げに手を出さない方が良いとの事了解しました。
突然の電源OFFでの故障は稀という事も少し安心しましたが、それでも悪影響に変わらない事ですので、何らかの対策は取っていた方が良さそうですね。
ハム太郎さんのアドバイスを参考に検討していきたいと思います。
熱心になってご返答いただき本当に有難うございますm(_ _)m