サブウーハーの置き場所の話題が出ていました(by Auro3Dさん)ので、以前拙宅のSWの設置場所を決めるときに測定した周波数特性を引っ張り出して見てみました。『あんまり変わらんなあ〜」と記憶していたデータですが、よく見ると、何かわかるかも・・・・(笑)ということで記事にしました。
拙宅の機器の配置図の中に波線で測定したサブウーハーの位置を書き込みました。それが下の図です。マルチ(5.1−7.1ch)と2chが混在したシステムなのですが、サブウーハーはマルチ用なので、上側にフロントSPがある配置の中に設置することになります。。試聴位置から見て、部屋の左の壁の少し後方(SW①)からフロント右SPの左側まで、概ね部屋を半周するようにSWを引き摺りながら、REW(測定ソフト)とminiーDSPの補正マイクを使って、試聴位置での特性を測りました。
[:image7:]SWの測定位置
以下がその時の測定結果で、各位置での周波数特性とトータル歪みをです。
[:image1:]SW①での結果
[:image2:]SW②での結果
[:image3:]SW③での結果
[:image4:]SW④での結果
[:image5:]SW④で、PEQ(イコライザー)使用時の結果
結果をまとめると、以下のようです。
(1)①と②の左側の壁に沿った場所では、45Hz付近に-10dB位のディップがあり、①より②でそれがよりシャープになっている。
(2)また前方の壁に近づいた③と④では、ディップの位置が45Hzから70Hz付近に移動しています。
これが大きな変化かどうかは、個人の判断にお任せしますが、私個人の感想としては、前述どうり、「あんまり変わらんなあ?」でした(笑)。
結局、SW④の位置が、50Hz以下の周波数特性が素直だったので、そこを選びました。SW④の位置で、SWについているイコライザーで70Hz付近のディップをある程度補正したものが、PEQ使用時の結果です。
****SW二つにするならならどうする?・・・・****
今すぐには予定はありませんが、もう一つ追加するならどうするか考えて見ました。
1)マルチのLFEを考えた場合
SW①に追加するのが良いように思えます。
下の図が①と④の位置の周波数特性を重ねて示したものです。お互い補い合って、トータルは良い特性になりそうです。LFEだと、120Hz位までシグナルはあるので全体に平坦な特性が良いのではないかと思います。
[:image6:]SW①と④の特性の重ね合わせ
2)(2ch)フロントSPのアドオンとして追加
月並みなSW③、左SP横を選ぶかもしれませんね〜。どうかな〜。
フロントSPは〜40Hz位までは周波数特性は伸びているので、それ以下の補正となると、50Hz以下が割と素直なSW③への追加が妥当かも?
***** 雑感 ***********
ものすごく大きな差ではないですが、こうして見てみると、置き場所による差があることがわかりました。お役に立てば幸いです。
**** その他 ***************
歪みの周波数特性も載せて見ました。これは、SWの歪み率は特に50Hz以下での低音では良くないので、ディップ位置ではかなり歪みが多くなるということがある程度分かるからです。50Hz位までは普通のSPと同じで、歪み率は1%内外です(%で表示はされていませんので、ちょっと分かり難い)が、それ以下では急上昇して、30Hzで1~2%,
20Hzだと3%を超えています。もっと歪み率の悪いSWも沢山あると思います。特に、ディップになる周波数ではこれがより悪化しています。SW②の位置の45Hz付近のディップでは、歪み率は5%にも達しています。DSPで周波数特性は補正できても、歪み率は補正できないので、やっぱり、「設置位置はどこでもOK」・・・とはいかない・・ですよね(笑)。
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