おはようございます。
一昨日、MUSICAL FIDELITY CD2という古いCDPの「整振」セッティングの実際を
お伝えしたのですが、その効果やいかに?ということで、続編であります。
今回の「整振」セッティングの目標は
「中高域のノイズを減らして、結果として、全帯域に『蒸留』感を出し、
音をもっとクリアにする」ということでした。
結果としては、ちょっと「蒸留」が過ぎてしまったかな、と思います。。。
もう少し中高域本体のうまみを残しておかないといけなかったかも。。。
でもいいこともありました。
もともとこのCDPは、まったり系のA1とのマッチングを考えてのことだったのでしょうか、割に中高音がクッキリ気味のセッティングになっていましたが、
「整振」セッティング後は、そういう鳴りかたとは、ガラッと変わってしまいました。
まず背後の音が静かに聞こえるようになりました。
これはいい感じ。
そういう静かな地にクッキリ楽音が浮かび出てくるような鳴りかたをするようになりました。
同じ中高音のクッキリでも、そうとう質がちがうのです。
たとえば大好きなこんなアルバムを聞くと
[:image1:]
ジュリー・ロンドンのヴォーカルが浮き上がってきて
「これが唇の動きまでわかるってやつか~」という驚きがありました。
ハスキーな声の描写もびっくりするくらいよくわかります。
息遣いがわかるというやつなのでしょうか?
また、このアルバムは、オーケストレーションがバックに入っていない
彼女のアルバムには珍しい小編成のコンボの演奏なのですが
ギター・ヴァイブ・ベース・ドラムス・ピアノと
どの楽器も生々しい響きがでてきました。
音の立ち上がりがよく聞こえるのですが
減衰が速いかと思いきや、残響もしっかり聞こえるという感じです。
このへんは下流の真空管アンプとハーベスのよい仕事のせいもあるかもしれません。
しかし全体的な印象としては、やっぱり「蒸留」されたという印象です。
それもけっこう強めに「蒸留」されている感じがします。
ただ音楽の純度は高まっているようにも思えるところもあるので
このアルバムは新システムの恩恵を受けたといってもいいかもしれないです。
清純な感じのヴォーカルも聞きたくなって
こんなアルバムもかけてみます。
[:image2:]
シューマン夫妻の歌曲集です。
バーバラ・ボニーの歌声がよく伸びます。潤いもあります。
コロコロと節がよくまわっています。
アシュケナージのピアノも節度あるロマンティックなムードを
よく演出してくれてます。
ちょっと高音が神経質になるかな?と、かける前は危惧を持っていましたが
意外に、聞き続けてもいやな感じはしません。
悪くはないんです。
つづいて人間の声に近い楽器と思ってサックスを聞きたくなり
こんなアルバムを選んでみます。
[:image3:]
コルトレーンでいちばん好きなアルバムです。
難しくなくって、レッド・ガーランドをはじめ、どのメンツも
元気いっぱいのプレーで、スポーツ的な快感があります。
明るく陽気に吹きまくっているコルトレーンのサックスが
音が割れそうなギリギリのところで伝わってきます。
こういう乾いた感じは、以前だとキンキンすると
相場が決まっていたのに、これも不快の一歩手前で踏みとどまっているのが
不思議な印象となって残りました。
なんだ、けっこう良いじゃないか?という感想になってしまっているので
最後に苦手なところも挙げておきましょう。
たとえばこれ。
[:image4:]
こういうモダンなファンクをハーベスできくこと自体なんなのかもしれませんが
ミシェルのうねるベースのダイナミズムを伝えきれているかというと
ちょっと低音が迫力不足。
低音まで削られてしまったか?という感じがしました。
音量を上げると低音の不足はかなり解消されますが
全体的に、かさついているというか、荒れが目立つ出音になってしまいます。
そんな荒れは、ハーベスシステムでよく引き合いに出される
こんなアルバムでも目立ってしまいます。
[:image5:]
やっぱりややハイ上がりのセッティングになっているかもしれません。
もうすこし緩めるべきポイントがあるんじゃないかと思いました。
電源ケーブルか?電源トランスか?
はたまた。。。と考え出すと、一気に功を焦ってしまったのを反省。
ステップバイステップがやはり踏むべき基本かな~。
まだまだ駆け出しで、お恥ずかしい限りですが
ちょっとずつ変えて、音の変化を見ていこう!
というのが、今日のところの結論でございます。
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