2016年に発売された初代DirectStream DACは何度もFPGA FWアップデートを繰り返し(10回くらいはあったと思う。 すべて無料で提供された)を経てそのたびに音質的に進化してきましたが、部品供給の問題、回路の限界でMK2の登場が待たれていました。
DS DACはFWアップデートだけではなく、開発者Ted Smith自ら焚きつけた感じで内部改造をしてさらに音質向上する人が多くいました。 すべてはPS Audioの掲示板で活発に語られています。 メーカーが自社製品の改造の話を自社の掲示板で許す、改造品の保証、修理に関してもケースバイケースで柔軟に対応する、さらには製品の開発者自身が議論に参加するだけでなくどこをいじればよくなる可能性があるかを提示するなどなかなかに興味深い。
MK2の話ですが、開発者のTed Smithは3-4年位前からMK2の開発に着手していてその状況も随時PS Audioの掲示板に発表していました。
物流問題で当初予定していた大きいFPGAが入手できなくなりそれより小さいサイズのものを2つ搭載することになったこと。 COVID-19のパンデミックで予定が伸びたことは間違いないでしょうが、Tedはその期間を有効に使い現状で考えられる限りのノイズを減らすアイディアを盛り込んだ製品になったということです。 Cost-No-ObjectのFlagship製品ではないので使用部品の価格との折り合いで苦労したようです。
部品供給問題でやむなく2つのFPGAを搭載することになったものの、それ自体が初代DACのFPGAよりも高性能大型のもので現在のFWはFPGA1つしか使っていないそうです。 しかも容量に余裕があるからコンパイル時間も短いし、最適回路も見つけやすい。 今後2つのFPGAをどう活用していくか、例えばステレオ左右のチャネルを分割してそれぞれのFPGAで1チャネルずつ処理させる、あるいはDelta-Sigma変換部とフィルター部を分ける、など様々なアイディアがあるようですが、今後どうするかはまだわからないとのこと。 とにかくノイズを減らすということで現状できる限りのことを電源、回路基板に盛り込んだので今後のFWアップデートでどうするか、初代のように半年ごとにアップデートなどということにはならないだろうというのがTedの言葉です。
もう一つ重要な特長、これもノイズ軽減のための仕組みですがすべての入出力にガルバニック絶縁機能を加えたことです。 ただし組み合わせる機器、環境で変わるのでガルバニック絶縁するかどうか入力ごとに選ぶことができます。 試してみて音が良い、好みのほうを選んでくれとのこと。
出力も同様です。
さらにRCA出力をバランス出力使用にできるそうです。 バランス回路の機器についているシングルエンド出力(RCA端子)は通常バランス信号の片方だけを使うのですがバランス出力を選ぶとプラス、マイナス信号を合成(マイナスを反転して加算)してそれがRCA出力になります。 つまりバランス回路の恩恵(コモンモードノイズ除去)を(RAC出力端子までは)受けることができるわけです。 ただし通常のシングルエンドよりも6dB電圧が高くなるので受信側の入力仕様次第では使えません。
昨年12月に発売されて、1月いっぱいまでは初代DS DACの下取りで4割以上割り引いてくれるキャンペーンを実施中です。 基本的にアメリカ国内だけですが、海外でも代理店次第では同様な下取り販売をしているそうです。
私もこの機会を逃す手はないと思い早速注文しました。 現在相当台数が売れているようで私の分の出荷は多分2月になるそうです。
到着したら追々音質、使い勝手等を紹介します。
日本の代理店は完実電気ですが、PS Audioに関してはあまり売る気はなさそうですね。 もったいない。
「爆誕」ってなんだ、と最初見聞きした時感じましたが、たしかポケットモンスターの映画の宣伝文句にあった。 当時息子がはまっていて映画のポスターがいまだに箪笥の横に貼ってあります。
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