土曜日に続き日曜日もコンサートに行こうと考えていたが、2つ候補があった。
一つしかないなら話は早いが、興味があるコンサートが重なるとどうしようか悩むことになる。
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一つは横浜みなとみらいホールで開催されるアマチュアオケ、リコーフィルハーモニーオーケストラの第48回定期演奏会。
曲目は、ドヴォルザーク作曲:序曲「謝肉祭」、バルトーク作曲:「ハンガリーの風景」、ブラームス作曲:交響曲第4番ホ短調というもの。
そして、もう一つの候補が、日本のプロオケでもトップクラスのNHK交響楽団がBunkamuraオーチャードホールで開く、第60回オーチャード定期。
こちらは韓国の若手指揮者であるイ・ヨンチルと、同じく韓国の若手バイオリニスト、シン・ヒョンスによるチャイコフスキー:バイオリン協奏曲ニ長調と交響曲第5番ホ短調というオール・チャイコ・プログラム。
チケットセンターに問い合わせをすると、座席はほとんど売り切れだが、残り僅かなS席が完売すれば立ち見席を1500円で発売するというので、出かけてみた。
14時半からの当日券売り場には長い列が出来ていて、休日昼のコンサートなので映画でも観る感覚でコンサートに出かけてみたら、思いかけず満席で慌てている人が多いのに気付く。
案の定S席が売り切れて立ち見席だが格安のチケットでN響の演奏を聴くことができた。
イ・ヨンチルは一見すると日本人に見えるほどだが、その指揮ぶりは若々しくエネルギッシュで、まるでワールドカップのサッカー韓国代表のように疲れを知らないようだ。
バイオリニストのシン・ヒョンスはまるで韓流スターのように清楚な立ち姿で現われたが、2008年のロン・ティボー国際音楽コンクールで優勝した次代を担う若手の逸材の評判通り、チャイコのヴァイオリンコンチェルトを難なく弾きこなす。
小生は1階最後列での立ち見だったので、2000人余を収容するシューボックス形式のオーチャードホールでは、流石にバイオリンソロの響きは間接音中心の聴こえ方になる。
休憩をはさんだチャイ5では、流石に名手ぞろいのN響らしく、指揮者が意図したとおりに指示を出せばオケがそれに反応してグイグイとドライブするかのように加減速を繰り返し、重厚かつ華やかな音楽を聞かせてくれた。
耳の調子が今ひとつで爆音は避けたいのだが、立ち見席はいつも聴くベストポジションに比べるとステージからかなり離れているので、音量はオーディオ的にはワンステップ下げた感じで耳障りなほどではなかったが、それでも生で聴くチャイ5の終楽章はいつ聴いても体が熱くなる。
熱演を終えた指揮者に対する熱烈な拍手に応えて、アンコール曲としてチャイコフスキーの弦楽セレナード ハ長調 Op.48から第2楽章が演奏された。
コンサート会場を後にして渋谷の歩道に出たら、梅雨の雨が降り出していた。
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