ついにソナスで9ch揃えました―ただし、謎は深まるばかり…

日記・雑記
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本日、伊豆の拙宅にソナス輸入代理店の牧野社長とダイナの島さんが納品にお見えになり、念願のLCR同一フロア型SPがそろいました。コミュニティの皆さんの助言のお陰で、変なセンタースピーカーでお茶を濁しそうになっていたところを救っていただき(笑)、いい選択ができて感謝しております。

LCR(プラス、映画用の逆さま置きSonettoVIII)そろい踏み写真[:image2:]

今回、Rだけ、スパイクをキャスターに入れ替え。求道者の方からは顰蹙を買いそうですが、私は、透徹的な合理派(オーディオのために一ミリも生活の快適さを犠牲にはしない)で、この方が絶対この部屋では使いやすいのです。映画鑑賞と5chSACD音楽鑑賞などのTPOに合わせて1Mほど移動します。[:image1:]

フロントワイドはこんな感じの位置[:image3:]

サラウンドバックはJBL4306との入れ替え[:image4:]

これでフロア層には、ソナスだけで9ch(+1)が揃い、見渡して喜んでおられた牧野社長と「握手」してしまいました(笑)。まあ、男の子は多かれ少なかれ、「コンプリート癖」ってあるものですよね。

で、気分良く「見た目も音も最高です!」って書きたいところなんですが、そうは問屋が卸さないのが、近ごろ気になっている「位相問題」。牧野社長がわざわざはるばる東京から伊豆まで一日仕事でお見えになったのは、それを確かめるため。納品して「ハイさよなら」ではなく、ここからが本番で、6時間ほど実験に次ぐ実験をしたので、以下にそのリポートを書きます。

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所与:先の日記にあるように現状、LRのVIIIには「K&Kフィルター」がプリとパワーの間にかましてあり、Mid-Highは「逆接続」となっている(つまり、理論的には上下正相となっている)。

実験1:VIIIのLRのみにて、Mid-Highは「逆接続」と「正接続」の比較試聴(ただし、両方とも「K&Kフィルター」付き)

結果:「正接続」の方が、よく歌う感じがして好ましかった。

考察:正規の使い方だから当たり前か?

実験2:Audyssey による、LCRの極性テスト

結果:
1.Cのみ「正接続」、LRは上記「現状」で行うと、Cのみ「逆相」判定。
2.ところが、LRのMid-Highを「正接続」(「K&Kフィルター」付き)にしても、LRは「逆相」判定とはならない。念のため、「K&Kフィルター」を外して、「正接続」で試してみると、LCRそろって「逆相」判定が出た。つまり、「K&Kフィルター」をかましていると、Mid-Highのつなぎ方に関わらず、常に「正相」判定となる。

考察:3人とも不思議だったのだが、全員文系(牧野さんは元パイオニアの営業マンだそうです)のため、解明不能。K&Kさん、Tomyさんなどお詳しい方に解説をお任します(笑)。

実験3: LCR間のつながりチェック(Denon Audio Check SACDを利用)

結果:
1. LR「Mid-High正接続」(「K&Kフィルター」付き)とC「Mid-High逆接続」(「K&Kフィルター」なし)は定位しなかった。
2. LR「Mid-High正接続」(「K&Kフィルター」付き)とC「Mid-High正接続」(「K&Kフィルター」なし)は定位した。
3. LR「Mid-High逆接続」(「K&Kフィルター」付き)とC「Mid-High逆接続」(「K&Kフィルター」なし)は定位した。

考察:1と3は、Audyssey 上では、どちらも「正しく接続されている」と判定されているのに、結果が異なるのは不思議。2のCは「逆相」判定されているにもかかわらず、定位感は3よりも2の方がよかった。

実験4:VIIIとAmator IIIとのつながりチェック(同上)

結果:
1.「Mid-High正接続」(「K&Kフィルター」付き)のVIIIとAmatorIIIは定位した。
2.「Mid-High逆接続」(「K&Kフィルター」付き)のVIIIとAmatorIIIは定位しなかった。

考察:実験3と同様に、Audyssey 上では、どちらも「正しく接続されている」と判定されているのに、結果が異なるのは不思議。

ここで「K&Kフィルター」を取り外して実験をさらに進めることに。

実験5:Rch のVIII(「K&Kフィルター」無し)とAmatorIIIとのつながりチェック(同上)

1.「Mid-High正接続」のVIIIとAmatorIIIは、定位感ははっきりしないが、真ん中近くに音像がぼんやりとは見える。
2.「Mid-High逆接続」のVIIIとAmatorIIIは、全く定位感がなく、音が散っている感じで、薄い音になった。

考察:
1.この実験は、試聴者の顔はCenterSPに向いている状態であることに注意が必要かもしれない。つまり、フロントのR(VIII)とサラウンドのR(Amator III)による「モノ音の同時再生」を聴いているときは、ほとんど右耳だけで聴いていることになる(スクリーンを見ているときはこの状態)。1の状況は、先にダイナで実験済みで、その時は両者をLRにおいて正対して、「両耳」で聴いていた。今回も、椅子を90度回してフロントのR(VIII)とサラウンドのR(Amator III)に「正対」すると、やはり「逆相の音」で、真ん中に音は集まらない。
2.不思議なのは、理論的にはこの組み合わせであれば中高域は両方とも「正相」となっているはずで、定位感が多少とも出るはずである。ただし、このVIIIの接続は、以前実験したように、低域で「変な音」がする(音がやせる?)ので、そのせいかもしれない。

実験6:Lch のVIII(「K&Kフィルター」無し)とAmatorIIIとのつながりチェック(同上)

結果:実験5と同様、これは左耳のみで聴いている。「Mid-High正接続」「Mid-High逆接続」とも、ほとんど定位感がなく、音が散っている感じで、薄い音になった。

考察:これは本日、最も不思議な結果であった。ちなみに聴感的にはこれに関し3人とも意見が一致している。今回は測定器などは使わず、聴感のみで実験を進めたが、私はともかく、一人は秋葉原の有名オーディオショップのベテラン部長さん、もう一人は会社に専用の試聴室を備える輸入元の社長さんである。なぜ、L側とR側で聴感結果が異なるのか?考えられる原因は、L側のVIIIは横が壁に近接しているのに対し、R側のVIIIは横・後ろとも壁から1M以上離れていたこと。人間の耳で感じることのできる位相のずれというのは、かなり微妙で、壁の位置などに左右されるものなのかもしれない。

結論:とにかく、相矛盾する結果があちこちに見られ、机上の計算通りには人間の聴感は反応しないことが分かった。考えられる対処法は、1.位相を含めた高度なルーム補正機能を利用する2.位相はこれ以上気にしない(笑)。

以上。

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