この記事は、元住ブレーメンさんの「立体化よりも音質向上!? Dolby Atmosミックスの音楽的効用を探る」に背中を押していただき、
さらに、nightwish_daisuさんの 「Fire TV Stick 4K Max で Atmos にトライした話」を受けたものです。
恐らく、現状、日本で入手可能な音楽のストリーミングサービスで、AVアンプを通して自分のマルチサラウンドシステムでAtmos音源を楽しめるのは、「Apple TV 4K」だけであろうというのは、先にご紹介したブレーメンさんとNightさんの日記に詳しいですので、ここでは割愛。
今日は、「Apple TV 4K」を使いこなせるようになってから初めて伊豆の拙宅に来ましたので、早速、自慢の(?)AVプリに入れていろいろ再生してみました。
私が一番興味があったのは、「Apple TV 4K 」によるAtmosの実力やいかに、という点でした。新しいAVプリに換えたお陰で、Atmosといえども「ピンキリ」で、その音質も再生チャンネル数もバラバラであることがよく分かってきたため、伊豆で実験する機会を待っていたのです。
まずは、再生チャンネル数から。繰り返しになりますが、拙宅は民生用Atmosの最大チャンネル数である、9.1.6に対応しており、さらにどのチャンネルが実際に出力されているかを(わざわざ耳をSPに近づけなくても=笑)、PC上で把握できるシステムです。
AppleのAtmos対応音源は数知れずですが、手当たり次第、クラシック、ジャズ、ロックと再生して、再生チャンネルを確認してみました。
<結果発表>
【クラシック】
グリーグ by ギレリス&カラヤン 9.1.4
オラフンソン(p)「芸術と時間」 7.1.4
ショパン byバレンボイム 9.1.4
【ジャズ】
ノラ・ジョーンズ Come Away with Me 9.1.6
Diana Krall Turn up the Quiet 9.1.2
John Williams Live in Vienna 9.1.4
【ロック】
Queen Play the Game 7.1.4
John Lennon Imagine 7.1.6
Beatles Let it Be (2021 mix) 9.1.6
となりました。やはりさすがにフルスペックの9.1.6は少ないけど、そもそも、「えっ、これって、いつAtmos化されたの?そんなバージョンが出たなんて聞いてないよ!」という、Apple Musicでしか聴けない「お宝」ソフトが満載(前の拙日記「“Beatles Complete” completed?-Apple Music&「後付けAtmos」ってどうなの???」でも指摘した「Imagine」のみならず、バレンボイムのピアノソロが!ノラ・ジョーンズが! Queenが!
しかーし、オーディオマニアとしては(まあ、私はそのレベルには達していませんが=笑)、要は音質ですよね、音質。2chのオリジナルよりは、AppleのAtmosの方がいいんじゃないの?というのはブレーメンさんが日記で指摘されている通り。
では、「Apple TV4K」のストリーミングによるAtmosMusicと、ブルーレイによるAtmosとの音質の違いはガチンコでどーなのよ?と当然思いますよね。そこで上記の中で、私がブルーレイのAtmos版を持っている、John WilliamsとLet it be(これなんか、2万円近く払ったのだから!)について、比較試聴してみました。
[:image5:]VS[:image2:]
[:image4:]VS[:image3:]
ちなみに、どちらの対戦も、再生チャンネル数は全く同じでした。
さて結果は・・・
大丈夫です。カネ払った甲斐はあります、すでにディスクを買った方、安心してください(笑)。音のきめ細かさやメリハリの両面で、月額980円には決して負けることはありません。この違いが分からなければ、オーディオマニアの看板を下ろさないといけないぐらいの差はあります(笑)。ただ、パッと聴きでは、Apple MusicのAtmosも十分なクオリティはあります。決して「ラジカセのような音」がするわけではありません。それなりのシステムで、目を吊り上げて(笑)真剣に聴けば、差が分かるということです。BGM利用であれば十分すぎる音質です。
でも、まだ世にないAtmos MusicをAVアンプ経由で堪能できるのは「Apple TV4K」のみというアドバンテージは、いささかも揺らぐものではありません。私はImagineのAtmosが聴けただけで、「元取った!」と思っていますから(笑)。
コメント ※編集/削除は管理者のみ