部品箱漁っていると往年の名IC Philips TDA1541AとデジタルフィルターSAA7220を見つけました。
30年ほど前のICです。
・TDA1451A S1・ダブルクラウン
・SAA7220P/A,B TDA1541用デジタルフィルター
ダブルクラウンは当時マランツが交換サービスをしていたのを無理を言って保守部品として入手した物です。
SAA7220のAとBの違いは分かりません。
他にBB PCM1702,PMD100,CS8412も有りましたがこれは現在CDPに使用中のDACの予備部品です。
CDトランスポーターのDPーS1はSPDIF出力が光×2,同軸×3,バランス×1有るのでもう一台接続しっぱなしでも良いかなと”大手NET通販A”より「TDA1451用の基板」を購入しました。
隅っこに小さく”SAA7220とTDA1541なし”と有りました。
HiRes化に伴い16bitだと役不足でTDA1541 DACを処分したのに今更感が有ります。
まあ 出力管1本分の出費で暫らく遊べると思えば悪くはないです。
他に必要な物はトランスとケースです。
ケースも”大手NET通販A”より購入しました。
購入した電源トランスです。
TDA1541にお勧めの複数巻線のトランスが安価に有りましたが、1次が115Vで日本仕様でないので電圧毎のトロイダルトランスにしました。
TDA1541AはDACが16bitしか無かったのでエンファシスの補償はアナログ回路で行っていましたが、基板の写真見る限りでは無いみたいです。
HDCDやプリ・エンファシスCDをかなりの数持っているのでせめてエンファシスだけでもとCS8412のエンファシス信号を調べました。
NETで探したICの規格表が有るだけで詳細な資料は有りませんが、CS3がプリエンファシスOFF/ONと有ったのでオシロで見ると
プリエンファシスONの時”L”でした。・・・接続先の74HCがラッチアップを起こしたのでOPENかも?
プリエンファシスOFFの時は
パルス状の出力で周期は、SPDIF受信時は4.4mS,非受信時は16mSでした。
そこでリトリガーワンショットICでDC化してリレーをドライブして接点でエンファシス補償を行いました。
DACのIVとFIL回路の間に割り込むように入れました。
部品を組み込みました。
内部はトランス+DAC基板と追加の「エンファシス補償用の基板」だけです。
OpAmp出力のカップリングコンデンサーにOSコンが使われていました・・・ここに有極性のコンデンサー?納得出来ないので 部品箱の肥やしになっていたブラックケートの無極性コンデンサーに交換しました。
ついでに真偽の分からない添付のICから30年前のCS8412とOpAmpの5534Dに交換しました。
エンファシス補償後の周波数特性を測定しました。
※追加でエンファシスを強制的にONにして補償回路のフィルター特性を測定しました。
1dB程度の差が有りますが実用上問題無いでしょう。
正面からです。
中央に「Emphasis」表示灯を付けました。
パワーSWは後ろからLEDで光らす方法ですが、LEDの取り付けは全く考慮されていなくて取り付けに苦労させられました。
光の受信機は付いていますが、機能していませんでした。
基板のパターンを追いかけると同軸と光対応だったのをUSB→SPDIF変換カードを追加して光の代わりに接続したみたいです。
空いていたラックの一番上に設置しました。
既設のPCM1702 DACとの切替BOXも作りました。
お互いに影響を出したくないのでGNDを含めて全て切り替えました。
ついでに非選択側はカップリングコンデンサーを放電するために10KΩを付けました。
オシロで”モノトニシティ”を観たらDEMの影響なのか?当時と同じで、高調波ノイズばかりで全く観測出来ませんでした・・・何とかしたいと改造していたな~
PCM1702やES9018だとすべきことを、すれば観測測出来たのでTDA1541Aは黎明期のICなのかな?
※”モノトニシティ”はDENON TEST DISCによれば
だそうで実際の波形を見るまで意味不明でした。
TDA1541Aみたいに高調波ノイズが多量に有るとどうしても可聴成分のノイズも多くなるので音作りに利用されているかもですね?
HDCDでない普通のCDで試聴をしました
最近は24bit/384KHzばかりなので純粋な16bitってこんな音だったんだ!
初期エージングが必要ですね。
3/8追加
CS8412のエンファシスの動作が不安定なので調べていると
規格表にこんな内容を見つけました。
「SELピン」にオシロを繋げると動作が滅茶苦茶になりました。
色々な機能を使う事が無いので「SELピン」はオープンで状態を確定できず不安定になっていたみたい?
抵抗を通して+5Vに繋ぐとCS3のプリエンファシスOFF/ONが言葉の通りON/OFFで出力されました。
単純な判定回路でリレーをON/OFF出来ました。
アナログのデ・エンファシスは一味違いますね。
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