抜け落ちていたこと(デジタルとアナログ) – 金属たわしアース15

日記・雑記
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この日記は前回日記のつづきで、アースもアナログとデジタルは分けたほうがいいという思いを強くした出来事の話です。

きっかけは、グルマンさんが仮想アースの比較用として送ってくれたJSPC製の仮想アースだった。仮想アースの確認会をやるにあたり、比較用として送ってくれたもの。2種類のインシュレーターも同梱されていた。

確認会をやるにあたり事前に確認したところ、追加で接続すると音は変わるが良くなるとは感じない。そんな印象だった。追加したのはCDPのデジタルアウトRCA端子との接続だった。
<事前確認結果>
・標準のゴム足:低域寄りにバランスがシフトし重心が下がるが、合わせて天井も低くなる印象
・黒檀のインシュレーター:バランスは中庸となるが取り立てて良さは感じなかった(3種の中では一番良好)
・真鍮製のインシュレーター:バランスはやや高域寄り、華やかになるが定位が動いてしまう印象

そんな事前確認だったので、当日はグルマンさんにインシュレーターのセッティングを実施してもらった。

するとどうだろう、真鍮製のインシュレーターが、事前確認の時とはうって変わり音が滑らかになりバランスもよいではないか。JSPC製の仮想アースがまったくの別物に変身したかのようだった。この真鍮製のインシュレーターは、ローゼンクランツ製で上下の組み合わせや方向性があり、目印の位置に合わせて使用することが必要とのことだった。しかも、セッティングするときの方向も指定されているとか。事前に試したときは、組み合わせも方向性もバラバラだったのがよくなかったようだ。この仮想アースはインシュレーターとの組合せで効果が激変する。

JSPC仮想アースは振動対策が大事と聞いていたが、ここまで影響が大きいとは思わなかった。ちょっとビックリした。このJSPC製仮想アースとローゼンクランツ製インシュレーターは買うしかないとさえ思った。

(繰り返しになるが接続したのはCDPのデジタルアウト端子)

話をアースのつなぎ方に戻すと、このJSPC仮想アース+インシュレーターを追加したときの音が忘れられなくて、たわしアースを弄っていた。比較用として仮想アースとインシュレーターをお借りしていたので、弄っては比較する作業を続けた。

いくら魔法のインシュレーターを使ったとはいえ、これ一つを追加するだけでこれほど変わるとは思えなかったのだ。腑に落ちずに悩むなかで気がついた。そう言えば、CDPはデジタルアウトRCA端子にアース線をつなぐとよかったのだが外してしまっていたのだ。たわしアースの並列つなぎが効果的と感じ、つなぎやすいアース端子にすべてのアースケーブルを集中してしまったのが失敗だった。

そこで、CDPのアース端子につないでいた1本をデジタルアウトRCA端子につないでみたところ音が滑らかになった。これだ!と思った。だが、まだJSPC仮想アースとローゼンクランツ・インシュレーターの組み合わせには敵わない。比較するとまだザラついた印象が残っていた。たわしアースの追加も考えたが、ここは同じ条件で対決させたかった。

更につなぎ方を変えて、デジタルアウトRCA端子のたわしアースを2連結にした。

(前回日記の最新状況)

これで同等となった。音の傾向に違いはある。だが、音の滑らかさは同等と感じた。(音質傾向は以下)

・JSPC仮想アース+ローゼンクランツ・インシュレーター:低域が厚め
・金属たわしアース(真鍮)2連結:高域がきれいに伸びる

この結果から、機器内部からのアースの取り出しは、可能な限りデジタルとアナログは分けるべきだと確信した。構造的に繋がっているとしても、出来るだけ近い部分からアースすることでデジアナ混流の悪影響が減少したのだと思った。

二つの話をひとつにして書いてしまいましたが、要点は以下の2点です。
1、 JSPC製の仮想アースは振動対策が極めて重要で、これ次第でよい効果も生めば逆効果もある
 →同じローゼンクランツのインシュレーターで振動対策しても、使い方次第で優にもなれば不可にもなった

2、オーディオのアースは可能な限りデジタルとアナログは分離するのが効果的
→たとえシャシアースでつながっていたとしても、近い位置からアースすることで効果がある

<番外編>
・CDPのデジタル・イン端子に繋がっているDDコンバーターの話。
・CDPとDDコンバーターはケーブルを介して、シャシ・グラウンドが繋がっている。
・ならば仮想アースになっているはずと思い、ケーブルを抜き差ししてみると音が変わった。
・更にDDコンバーターの下に敷くものをいろいろ変えてみると、これでも音が変わった。
・同軸ケーブルを繋ぎ、DDコンバーターの下には6mm厚のコルクシートを敷く仕様が一番よいと感じた。
・ちなみに比較したのは、オリジナルのゴム足、コルクシート1mmと6mm品、5mmのアルミ板にαゲルを貼った防振台、アルミホイル・インシュレーターの5仕様だ。
・比較検討結果、DDコンバーターの下に6mmのコルクシートを敷いて仮想アースとして使うことにした。
・デジタル端子からの仮想アースは結構効くと思った。

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私はすべての機器のグランドラインが繋がっていれば音にはよいと思っていました。ところが、デジタル系(LAN関連機器)のアース線を仮想アースから外してみたら音のくすみがなくなったことから、デジタル系とアナログ系の仮想アースをそれぞれとるようにしました。デジタル系の高周波がアースラインをとおしてアナログ機器に悪影響を与えているのだと思いました。

>たとえシャシアースでつながっていたとしても、近い位置からアースすることで効果がある

これっ、そのとおりだと思います。
グランドラインに余計な電流を流さずに直接アースに流したほうがいいのだと思います。アースに流す電流の周波数が機器それぞれによって違うと思うので、その機器にとって最適な仮想アースを見つけ出すことが肝だと思いました。

ただ、アースに流れる電流が高周波の場合、電流を流すということ自体がノイズの原因になると思うので、たとえ流れる先が仮想アースだったしても本当にそれでいいのかという疑問もあります。
高周波の場合は、逆にアースに電流自体を流さないようにしたほうが音にはいいのでは?と思ったりもします。
自分の耳で確かめるしかないですね。

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同様な経験をお持ちなのですね。事例が共有化出来てよかったです。書き込みいただいたことに同意です。

考えてみれば、ノイズが落ちたシャシグラウンドの電位を信号ラインのマイナス信号を介して機器間を回していくなどよいはずがないですよね。デジタル回路が生み出す高周波ノイズを相対的に綺麗なアナログ回路に混入させてしまうことが想定されるので、精神衛生上も気持ちよくないです。

こんなオーディオのシャシグラウンドの構造から、メーカーも電源のアースはシャシグラウンドには接続せずに電源ラインをぐるぐると回しているのだろうと想定しました。

なので、デジタル回路からグラウンドに落ちる高周波ノイズは、できるだけ早く機器の外部にアースすることが効果的なのだろうと思います。

一方でアースラインを増加させることによるループやアンテナ効果などのリスクもあるので、どのようにアースラインを設定するかはやってみて耳で判断するしかないのだろうと思います。これは、大地アースにつながるアースでも、大地につながらない仮想アースでも同じですね。アンテナ効果や静電/電磁誘導などはループしていようが、していなかろうがリスクのあるものです。

現在のオーディオで常識的に取り扱われているアース接続の方法は、中途半端すぎて信頼のおけるものではないです。

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