マグネシウム粒の集合体は導通しないことから、制振アイテムとしての活用検討に切り替えてからの実験結果です。ベルウッドさんの日記と被ってしまい、結果も異なるものとなりましたが、これには理由があると考えています。この点については、別日記で考察していきたいと思います。
最初に試したマグネシウム粒での制振仕様
このマグネシウム粒は5mm径の球形で、コロコロと転がってしまい扱いにくいです。制振材として使用するためには、ある程度の圧力がかかることが必要で、隙間に逃げ込むような設置は避けなくてはなりません。そこで、マグネシウム粒をアルミホイールで包んで使用しました。
JOGOのスピーカーアース用のポッドに入れて確認しました。理由は材質による音質変化が大きく、他への影響が小さいためです。メインシステムでも最終的な音の調整は直列に繋いだ3段目のスピーカー仮想アースで実施しています。
<マグネシウム粒の制振効果>
全般には、うるさく感じた部分が収まるような効果
幸田浩子/カリヨンでは、ソプラノが張り上げるところで、うるさく感じるところが気にならなくなった。背景がザワザワした感じが落ち着き静かになった。
ダスコ・ゴイコヴィッチ/ユーロ・サンバでは、トランペットのうるさく感じる部分が落ち着き、バック演奏との立体感が増した。
このうるさく感じる部分は、小口径のJOGOスピーカーを802と同音量まで上げることで、音が歪むのが原因かと思っていたのですが、マグネシウム粒をポットの中に入れることで収まりました。先入観は避けないといけないですね。
1週間ほどの聴き込みでしたが、制振効果の確認と判断は一晩おけば問題ないようです。
試した仕様は以下の3種類です。
設置位置:JOGOのスピーカーアース用の1L(真鍮たわしを500g程度使用)の真鍮たわしポッド
仕様
1)アルミホイルで包んだ75g分のHAPPY MAGを真鍮たわしの間に挟む
2)フタと真鍮たわしの間にマグネシウム・インシュを挟む
(デーンちゃんの日記から触発されて試してみました:写真2枚目)
3)フタと真鍮たわしの間にアルミホイルで包んだHAPPY MAGを挟む
比較結果
・音への効果はほぼ同じ傾向であるが、3)>1)>2)の順に効果が高かった。
ですので簡単なお試しをするなら、マグネシウム粒をアルミホイルに包んで、ガラスポッドのフタとタワシの間に入れてみると効果がわかり易いと思います。
次にマグネシウム粒を使用する最適な量や設置方法ですが、これはガラスポッドの大きさや、ケースの材質で変化するはずです。更には同じメーカー品でも径違いのマグネシウム粒もあります。マグネシウム粒の効果は制振で間違えないと思いますが、これまでの実験結果からは様々な考察が浮かびます。これらについて、追々実験していこうと思います。
追記
マグネシウム粒をお酢を使って、酸化皮膜取りをしてみましたが。直後は導通しましたが、数分後に粒単体でも導通しなくなりました。
見難いですが、灰色のものが購入時のHAPPY MAGで、黄色み掛かったものがお酢で酸化皮膜を除去後のHAPPY MAGです。
—————————–
マグネシウム粒の制振効果の検証ができました。感謝しています。
導通による電気的な効果ですが、HAPPY MAGの袋にテスター棒を差し込んでも導通せず、ぎゅっと握って圧力をかけても導通しませんでした。これで電気的な効果があると言えますか?
ましてや、タワシとは別の帯域のノイズ吸収効果があるなどとは、飛躍しすぎていて公開文章の中では書くべきことではないとの判断です。
まったく導通しないマグネシウムインシュレーターでも同様な音の効果があったので、制振効果である検証が出来たと思います。
科学や技術は、事実をベースとした仮説~検証で成り立つものだと思っています。
さてマグネシウムの制振効果ですが、1Lのガラスポッドではかなり感じました。ガラスポッド化とぎゅうぎゅう圧縮では、まだタワシの制振が足りていなかったようです。
YongJoonさんの4Lガラスポッドでは、圧縮度合いからの観点でも、ポッドの面が広く響いてしまう観点からも、マグネシウム粒の量は大目に必要だと思います。タワシの量との入れ替えになりますが、容量が十分にあるのでマグネシウム粒が大目でよいのではないかと思います。出来れば数箇所に積層するとより効果が増えるのではないかと思いました。
今日中には径を大きくした今後もマグネシウム粒の実験は続けていこうと思います。
X1おやじ邸の実験結果は、圧縮の弱い銅たわしの音が出たと推定しています。
ご提案のビニールに包んでの実験ですが、ビニールですと境界面にすべりが起きて制振効果が発揮されなくなると推定しますのでNGです。
余談ですが、マグネシウム粒のHAPPY MAGの酸化皮膜を除去しようと、お酢を使って皮膜取りをしてみました。するとブクブクと泡が出て皮膜は取れました。
<結果>
・皮膜取り後のマグネシウム粒は黄色み掛かって変色していました
・直後に、粒の集合体でも導通しました
・数分後に導通しなくなりました
・この状態では、単体の粒でも導通しませんでした
先日のリンク先では下記の化学反応が起こっているとのことです。
酢酸+水酸化マグネシウム→酢酸マグネシウム+水
2CH3COOH+Mg(OH)2 →Mg(CH3COO)2+2H₂O
本文に写真を追加しておきますね。
希薄クエン酸で試したらどうなるか?
試してみたいところです。
コメント ※編集/削除は管理者のみ