先週にgenmiさんをお招きして、最新のサウンド調整結果の検聴会を実施しました。その時に受けた指摘の話です。指摘を受けた音源は下記の二つで、検聴会の第1曲目と終盤での出来事でした。
最初に聴いてもらったのは、ヤスパー・デ・ワールのホルン協奏曲でした。自分では前回も聴いてもらい、今回の変化がわかり易く、よく鳴ると思って選曲したのですが、genmiさんは検聴中も身体を前後に動かしながら聴いています。そして、聴き終わった後で下記の指摘でした。
<<左側の響きが耳に付きます>>
genmi:どうもホルンの響きが左側の耳に付くので身体を前後させてみたのですが、低音の感じが今の位置がベストです。響きが部屋に回る感じがよく出ているのですが、左耳の響きが気になりました。
えっ、と思って自分がリスニングポイントに座って聴き直したのですが、左耳の響きは気になりませんでした。そこで身体を前後させてみたのですが、genmiさんとは違う理由で現状がベストポジションと感じます。響きの指摘はなぜだろう?と考えながら聴いていたのですが、自分なりの答えは下記でした。
ヒジ:ホルンは向かって左側に音を出す楽器なので、それが気になったのではないでしょうか。その点は今後のチェックポイントとして先に進みましょう。
その場は先に進みました。それにしても、1曲目からの指摘でハラハラでしたが、その先は順調に進んで安心したころに、今度は持ち込み音源のManhattan Jazz Quintetのピアノソロで下記の指摘が出ました。
<<右手の響きが左耳に付きます>>
えっ、また・・・と思ってリスニングポイントに座り聴いてみると・・・今度は自分の耳にもはっきりとわかりました。右耳には響きは感じないのですが、左耳の横辺りに響きがモヤモヤした感じに聞こえて気になります。
ここからは実験会に進展しました。
・新しく実施した天井の吸音材の影響ではないか?
・リスニングポイント左側にあるテーブルライトの影響か?
・他の反射物の影響か?
など、あれこれ試しながら確認していったのですが、原因は掴めませんでした。
ヒジ:今は原因がわからないので、後で確認しておきます。指摘を受けた音源を貸しておいて下さい。
と言うことで、気を取り直してラストに進みました。ですが、この先にまたgenmiさんからのオーダーが出てもう一波乱あったのですが、この話はまた別の機会にしたいと思います。
釈然としないままに検聴会は終了しましたが、終わっても気になって仕方がないです。検聴会を実施すると、いろいろと言う人はいるのですが自分が気にならなければスルーしています。いちいち気にしていてはキリがないからです。ですが、今回は自分でも気になったので、genmiさんを駅まで送ってから自宅に戻り問題の音源の現状確認から始めました。すると・・・
この先の話は別日記に書いてみようと思います。
ここまでで感じたことをまとめると、genmiさんとヒジでは下記の違いがあると感じました。
オフ会内で交わした会話からの推定です。
①genmiさんの方が高い周波数まで聞こえる
・「響きが耳に付く」指摘もそうですが、「響きがふわっと回り込む」など自分には感じられないコメントが何回かありました。
・これはきっと、高い周波数がどこまで聞こえるかの違いだと思いました。
・響きは高域の感度が高いと、より聞えやすい特性があるからです。
②genmiさんと自分は聴いているところが違う
・ホルン協奏曲も、ピアノソロも、同じ条件で互いに熟聴し感想を述べ合いました。
・この時にgenmiさんは、低音の聞え方を主にリスニングポジションを判断していました。
・自分がリスニングポイントを決めているのは、ステージの見え方です。
・結果的には、同じ位置がよいということになったのですが聴いているところが違うんだなと思いました。
このような違いがあるから、オフ会での指摘はサウンド作りの役に立つのでしょう。自分では気づかない部分を「耳の特性の違い」、「気にして聴いている部分の違い」などから多方面からの確認が出来るためです。他人の感想は自分が気にならなければスルーしておけばよいので、「検聴会はサウンド構築に有益である」との思いを深めたオフ会でした。
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ヒジヤンさん、こんにちは。
さすがヒジヤンさんの視点はgenmiより全然深くて勉強になります。
①genmiさんの方が高い周波数まで聞こえる
耳の測定をしたことはないので分かりませんが、「高い周波数がどこまで聞こえるか」というのは点においてはgenmiはあまり自信がありません。
何となくですが、これも「聴いているところが違う」「気になるところが違う」と関連性があるのではないかと思いました。
また、比較対象である『生音』に対する経験値の違いというのもあるかもしれません(ヒジヤンさんの方が圧倒的に経験値が高い)。
②genmiさんと自分は聴いているところが違う
これは間違いなくその通りだと思います。
なので、仮にもう一人のgenmiとダブルgenmiで検聴会をしても、心からお互い褒め合うだけで何の収穫もない「お茶会」になってしまうのでしょうね(笑)
次の日記を楽しみにしています (^^)
genmiさん、おはようございます。
コメントありがとうございます。
オーディオはスポーツなどと違い、タイムや勝ち負けなどの指標がないので、客観的な評価指標が捉えにくいですね。音楽も定量的な指標は得にくいので、聴いてもらう人の感想などが主な評価指標となりますね。
そんな中で、身体能力は少なからず落ちていくわけですが、オーディオも音楽も経験は増していきます。総じて、オーディオのサウンド磨きの能力の限界を迎えるのはいつなんだろう?と言うのが最近の関心事でもあるんです。
限界を迎えたら、後は音楽を聴いて楽しむだけの余生も思い浮かべているんですが、まだまだという気持ちももちろんあります。
今回いただいた指摘は有益でした。それをきっかけにして、更なるサウンドアップが図れたことを次の日記に書きますね。楽しみにしていてください。