この調整は職人的です。なぜこうなるのか理屈で捉えたいとは思うのですが、私には荷が重すぎます。ですが原則的なものは実音と同じですし、聴感上の影響が大きいのも事実なので今後もこの調整方法は続くことでしょう。
直近での経過を整理すると下記となります。
①バズケロさんとのオフ会前に実施した調整(仕上げは細かい)
狙い:響き(特に低音の響き)が身体に響くように調整した
やったこと:天井のリスニング後壁との交差部へダボ(5×40mm)を5本追加
物理効果:リスナー上部から超高域を拡散させる
音質効果:ソフト内の響きの身体に感じる量が増加
これで落ち着いていたのですが、その後に音響的な変化点が発生しました。
②クローゼットの振動で吸音材が落ちるので振動調整
狙い:クローゼットの扉の吸音材が落ちないようにする
やったこと:クローゼットの扉に緩衝材の設置
物理効果:扉振動の振動モードを調整
音質効果:音のしっかり感が向上
長く聴いていると「高域が響いてくる感覚が強すぎる」「もう少し柔らかい音にしたい」と感じた。
③超高域拡散の再調整
対策1:一旦5本のダボを全部取り外した(計0本)
物理効果:リスナー上部から超高域を拡散量の低減
音質効果:高域が響いてくる感覚は減ったものの、響きの感じ方が減じるため音のインパクトに欠ける
対策2:センターのみダボを取り付けた(計1本)
物理効果:リスナー上部から超高域を拡散量の調整
音質効果:高域が響いてくる感覚はまずまずだが響きがセンターに寄り過ぎる
対策3:センターに加えて左右の吸音材の端部にダボを2本追加した (計3本)
物理効果:リスナー上部から超高域を拡散量と方向の調整
音質効果:響きの混濁感が出る
対策4:左右のダボを両端の吸音材部に変更(計3本)
物理効果:対策3に対して、上部左右から来る超高域の拡散音を
音質効果:響きの混濁感は無くなったが、音像が前に出過ぎる
対策5:対策4に対して、左右のダボの前後位置を調整(計3本)
物理効果:対策4に対して、超高域を拡散位置の調整
音質効果:高域が響いてくる感覚と音像位置がGood!
これに決めた。
と思ったもの翌日に聴き直してみると、響きが左右に寄り過ぎと感じた。
またも試行錯誤は続いた。
経過を示すと長くなるので結論だけ示すと以下となる。
対策6:対策5に対して、センターのダボを2本に増加+左右のダボの前後位置を調整(計4本)
物理効果:対策5に対して、センターの拡散を増加と左右の拡散のバランスの調整
音質効果:この仕様で、高域から低域までの響きを前後左右バランスよく感じると共に混濁感はなくなった
響きの感じ方の調整も実音と同じで「混濁感をなくすこと」「高域から低域までのバランスを整えること」「左右と前後のバランスを整えること」これが主体と思います。聴感とは本当に微妙です。何かを変えて満足すれば、また何か別の不満が出て来るものです。だから果てしなく続くスパイラル。どこで見切りをつけるかも大事かと思いますが、どこまでやれるのか挑戦し続けることが楽しみの本質かもしれないですね。
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