先週の話です。普段はすぐに日記を書いて記録を残しておきたいたちなのですが、追いついていません。コンサートや観劇の日記は後回しにしても、オーディオ日記を優先している点からも「やっぱり自分はオーディオマニアだな」と今更ながら感じています。
さてコンサート内容となります。当代最高の呼び名が高いベルチャクァルテットの演奏を、100席のサルビア音楽ホールで聴けることを知ったのは半年ほど前です。「これは聴きに行きたい」という気持ちと、「平日、しかも木曜日の夜では・・・」という気持ちが葛藤していたのですが、「セット券で完売した」とのことでしたので、これは諦めるしかないと踏ん切りを付けていました。
ところが、直前になって救済サイトに売りが出ているではないですか。しかも良席で値引きもしています。思わず飛びつきました。
<ベルチャ・クァルテット@サルビア音楽ホール>
コリーナ・ベルチャ (vn) イェスーン・カン (vn) クシシュトフ・ホジェルスキー (va) アントワーヌ・レデルラン(vc)
<演奏曲>
①ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第4番 Op.18-4
②ブリテン:弦楽四重奏曲 第3番 Op.94
③ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第12番 Op.127
(アンコール)
④ドビュッシー:弦楽四重奏曲ト短調 Op.10 第3楽章
座ったのは、3列目の中央です。選んだ席位置ではありませんが、これまでのサルビア音楽ホールでの弦楽四重奏体験からは、好みの座席位置でした。ベートーヴェンはもう少し前の方が好みだったのですが、ブリテンとドビュッシーはバッチリでした。
ステージ上のクァルテットの配置は、ステージやや前方の配置でした。昨年にこのホールで聴いていた時は、大抵の場合はステージの奥側に配置されていました。この時の方が客席前方でも、客席中央でも音がよく感じたように思います。最近は中央より前方の配置が多く、なぜだろう?と思っています。もしかするとこのホールの音に慣れてしまい、音の良さに感激することもなくなってきているのかもしれないです。
木曜日の仕事後で集中力が途切れがちではありましたが、簡単に感想をメモしておきます。
・さすが当代最高と謳われるだけあり、ここが気に入らないという点がひとつも見つからないほどによいバランスのクァルテットと思いました。
・感激したのは、第1ヴァイオリンのベルチャが奏でる疾走感でした。ベートーヴェンの第4番でも第12番でも、「これはオーディオでは聴けない」と感じました。すごい、すごすぎると。帰宅後に確認もしたのですが、あの疾走感を感じることは出来ませんでした。
・オーディオでも同じベルチャ・クァルテットのベートーヴェン弦楽四重奏全集を聴いているのですが、この日の演奏は音が柔らかく、深みがあるものでした。オーディオの方がキレを感じます。
・ブリテンの第3番は、ストリーミングで聴いて、「この曲は好きではない」と捨てていたのですが、生で聴いて感激しました。やはり音の良さは音楽を引き立てます。
・第3番は1976年作曲の現代曲となりますが、ストリーミングで聴いた時ときは馴染まなかった音楽が、生では身体に入り込んでくる感覚です。
・アンコールのドビュッシー弦楽四重奏曲 第3楽章では、どこまでも美しい曲にうっとりしました。オーディオでも美しさは感じるものの、あの滑らかさ、優美さを感じることは出来ません。
ベルチャ・クァルテットが100席のサルビア音楽ホールで聴ける機会はこの先にはないかもしれないと思い、無理して足を運んだコンサートでしたが、さすがに木曜日の仕事の後の夜は気力を保つのがキツかったです。やはりコンサートは、休日におちついて聴くのが好きです。
<日時・場所>
日時:2024年6月27日(木)19時~21時
場所:サルビア 3F音楽ホール 3列センター
感想の比較音源
ベートーヴェン ブリテン ドビュッシー
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