初回は東京交響楽団のフェスタサマーミューザ川崎(FSM)のオープニングでした。今回は同じFSMの東京都交響楽団のコンサートです。演奏曲が好きな演目でしたので、平日の夜公演でしたが聴こえ方の比較もしたくて、無理を押して聴きに来ました。
初回の感想概要は下記です。
・音量/ダイレクト感まずまず。実音と響きのバランスもまずまず。コントラバス(左配置)の聞こえ方以外は、充分射程に入る
今回のコンサート概要は下記となります。
FSM5日目(8/1):東京交響楽団
指揮:小泉和裕(東京都交響楽団 終身名誉指揮者)
演奏曲
・プレコンサート モーツァルト:フルート四重奏曲第1番 ニ長調 K.285
・モーツァルト:交響曲第40番 ト短調 K. 550
・ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 op. 68
座ったのは、2CA 2列 左寄りです。座席位置からのステージの見え方は下記でした。
2階席なので俯瞰しますが、正面寄りのため、やや距離が離れることと、楽譜に遮られる奏者が多く、やっていることが見やすくはなかったです。
先ずは<音の話>から整理します。
プレコンサート
・フルート四重奏曲で編成が小さく、ミューザの大ホールに音を届けるのは厳しかったです。(60dBくらい)
・音量が小さいため、ダイレクト感,明瞭度などが不足しイージーリスニングに聴こえました。
モーツァルト:交響曲第40番
・オーケストラの編成は、ヴァイオリンとビオラ、チェロが8台、コントラバスが4台の編成です。
・オケの規模は大きくなったものの、まだこのホールに音を届けるのは厳しいと感じました。
・音量は大きな部分で76dBレベル。音がホール上方に回る感覚でダイレクト感はなかったです。
・オーケストラを俯瞰して聴くにはとてもバランスがいいと感じました。
ブラームス:交響曲第1番
・編成が、ヴァイオリンとヴィオラが14台、チェロが10台、コントラバス8台と大きくなりました。
・音量も大きな部分で82dBレベルまで上昇したが、ダイレクト感は感じにくかったです。
・オーケストラを俯瞰して聴くにはとてもバランスがいいと感じました。
・ラスト2分は、音も満足して聴けました。
◆上記が編成の違いにおける音の感想です。自分好みに対しては、ダイレクト感が不足するため、この席は選ばない。
<演奏の話>
プレコンサート モーツァルト:フルート四重奏曲第1番
・イージーリスニングとしては楽しく聴けました。
・初めて聴く曲でしたが、モーツァルトは馴染みやすいですね。すっと入ってきました。
・演奏者の皆さんが楽しそうに弾いているので、見ている方も楽しい気分となりました。
モーツァルト:交響曲第40番
・この曲は好きな曲だったので期待していました。
・楽譜は、クラリネットが追加された第2版です。(第1版との比較もしてみたいと思いました)
・演奏スタイルはオーソドックスな感じでした。
・普段聴いている音源は、音の起伏や緩急が大きな演奏なので、やや物足りなさも感じた。
・比較音源は、モーツァルト:交響曲第40番 / マッケラス /&スコットランド室内管弦楽団盤 Linn SACD
・音量面も加味して、この曲はオーディオで聴いた方が楽しいと思いました。
ブラームス:交響曲第1番
・この曲は好きであると共に、オーディオ再生の難関と感じていました。
・第1楽章の総奏とハモりは音数が多く、オーディオ再生はとても難しいです。
・演奏スタイルは比較的オーソドックスと感じました。
・音量と音響からダイレクト感が薄く、身体に響いてくる感じがもう一つと思いながら聴いていました。
ところが、第4楽章で急に聴き耳が立ちます。音量がグッと上がった感覚で、キレも感じるようになりました。「ラストに焦点を当てた、小泉さんの作戦だと感じます。」その後、やや抑え気味に流れていきましたが、ラストの2分に興奮しました。小泉さんの指示が聞こえてくるようです。「最後は全力で行け!」大きなミューザのホールいっぱいに響き渡る様は圧巻でした。終演後の拍手の大きさとブラボーの嵐に感動は拍車をかけられます。『ラスト2分にかけた小泉』、こんなキーワードが思い浮かんだコンサートでした。
この演奏を前にしてオーディオとの比較は無粋です。生演奏はドラマですね。
コメント ※編集/削除は管理者のみ