クリスマスシーズンに暖かな気分に浸りたくて、みなとみらいホールに向かいました。このコンサートは日本のイベント企画によるもので、12月7日から12月25日にかけて全国を回るスケジュールです。関東周辺でも数々の会場で公演予定ですが、みなとみらいのイメージがクリスマスコンサートと重なったので初日の午後を選択しました。
室内楽オーケストラとソプラノ歌手ふたりでの演奏で、前回まではロシアのオーケストラ公演でしたが、今回はウィーンを拠点に活動するソリストたちで編成したとのことです。ソプラノの二人もみなとみらいの広いホールに歌声を響かせてくれていました。その中で目を見張ったのが、コンサートマスターを務めるシャンドル・ヤヴァルカイ(写真下・左)です。ユーモラスに弾き振りをしながら皆をまとめている中で、自身が奏でるヴァイオリンの音色と音量は超1級でした。この人だけでも、みなとみらいホール中に音を響き渡らせることが出来るのではないかと思ったほどです。
座席位置は、広いホールで室内弦楽オーケストラの演奏でしたので最前列のセンターを確保していました。
この位置から聴く限り、見え方聴こえ方に何の不満もなかったです。繰り返しになりますが、コンマスが飛ばすヴァイオリンの音のインパクトには驚きを隠せませんでした。自分が今まで感じた中で最高だったかもしれないです。
演奏曲は、心暖まるどこかで聴いたことのある曲をかいつまんで選曲されています。クラシックコンサートと言うよりは、オーディオオフ会の選曲のような感覚でした。
この中で気に留まったことをメモしておきます。
・自分がオーディオオフ会で選曲する曲が数多く、耳がヒクヒクと反応していました。
・バッハ/G線上のアリアは教会のような残響の多い場所で聴く方が適していそう。オーディオもいいと感じました。
・ヘンデル/私を泣かせてくださいは、自分も歌う曲ですが三連符の最後の歌声の伸びは「さすが」、と感心していました。
・パッヘルベル/カノンとジークでは、カノンの第1から第3ヴァイオリンの聞こえ方の検証をしながら、生の良さを味わっていました。また、普段はカノンの部分だけを聴いていますが、舞曲風のジークとセットで1曲と言うのは初めて知りました。
・バッハ/グノーのアヴェ・マリアでは、遠くに飛ばす歌い方に感銘を受けました。(近くで聴くと小さい声だが、後方にまで届ける歌い方)
・ヴィバルディ/「四季」より<冬>では、生の良さとオーディオの良さを同時に感じました。
・サン=サーンス/「動物の謝肉祭」より<白鳥>では、真近くで聴くチェロの音色に酔いしれた。
・ボロディン/夜想曲では、最近聴かなくなっていた昔好きだった曲を思い出し、さっそく自宅でも聴いてみようと思った。
オーディオオフ会のようなコンサートでしたが、名人芸のような技量のすばらしさに触れ、自分にとっての最高席で心暖まる音楽を楽しめたのは極上でした。きっと来年もまた聴きに来ると思います。
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おはようございます。
「オーディオ オフ会のようなコンサート」…確かに、先日訪問時のラインナップとマスネとヴィヴァルディが被ってます(笑)
オーディオはオーディオで良く、生は生でまた別の体験で両方とも楽しいですね!
生は、席選びから当日の雰囲気や演奏がどうなるのかまでフタを開けてみないとわからない部分もありますが、全てが上手くいった時の満足感も大きいです。
良いコンサートで何よりでした!
眠り猫さん、コメントありがとうございます。
皆がよく知る曲のいいところだけを掻い摘んでの演奏でした。こんなコンサートも楽しかったです。しかも、自分がオフ会で選曲したことがある曲のオンパレードでしたので、耳がヒクヒクしました(笑)・・・上から
・バッハ/ふたつのヴァイオリンのための協奏曲より第1楽章
・G線上のアリア
・ヘンデル/私を泣かせてください
・パッヘルベル/カノン
・バッハ/グノー アヴェマリア
・タイスの瞑想曲
・カッチーニ/アヴェマリア
・ヴィヴァルディ/「四季」より冬
・モーツァルト/アイネクライネナハトムジーク
・サン=サーンス/動物の謝肉祭より「白鳥」
・ボロディン「夜想曲」
・シューベルト/アヴェマリア
・チャイコフスキー/弦楽セレナーデ 第2楽章
選んだことがないのが3曲だけでした。
それは置いておくとして、コンサートマスターのシャンドル・ヤヴァルカイのヴァイオリンがすごかったです。楽し気に盛り上げながら弾く音色と音量が世界第1級でした。調べてみると、「ウィーンのグラミー賞」として名高いウィーン年間最優秀芸術家賞を受賞しているんですね。
>生は、席選びから当日の雰囲気や演奏がどうなるのかまでフタを開けてみないとわからない部分もありますが、全てが上手くいった時の満足感も大きいです。
全くその通りですね。極上の気分を味わいました。