OmniMic

日記・雑記
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先日、ケンさんが拙宅でデモンストレーションしてくださったOmniMic。

我家の問題がいとも簡単に見つかって(これについてはケンさんの日記のコチラをご参照ください)、その威力を思い知らされたので、私も早速導入して使ってみました。

使い方は意外に簡単で、まずはリスニングポイントでの周波数特性を測定して、マルチアンプで駆動されているトゥイータ(3KHz~8KHz)とスーパートゥイータ(8KHz ~)のレベルを調整しなおしてみました。
やはり以前の設定だとトゥイータとスーパートゥイータのレベルは低すぎたようです。これが眠くなる音の原因の一つかもしれません。
特性上はトゥイータ、スーパートゥイータ共、5dBくらいは上げてもよさそうですが、女性ヴォーカルを聴くともうちょっと抑え気味の方が私の好みなので、+3dBとしました。

サブ・ウーファも若干ですが、レベルが高かったようなので少し抑えてみました。これは正確なレベルはわかりませんが、1~ 2dBくらい下げたでしょうか?

その状態で測定しなおしたのが以下の特性です。

Front Left Frequency Response (At the listening Point)

[:image1:]

Front Right Frequency Response (At the listening Point)

[:image2:]

高域はやや下がり気味ですが、リスニングポイントではこの程度でいいような気がします。左右とも1KHz付近が落ち込んでいるのが気になりますが、ほぼ同じ構成のリアchではこのあたりはちょっと異なるので、部屋やスピーカーの位置、リスニング・ポイントなどの影響のようです。

低域は10Hzくらいまでフラットのように見えます。
私の以前の測定法(サイン波のゆっくりとしたスゥイープ)では20Hz以下は怖くて測定できなかったのですが、OmniMicのShort Sine Sweepではそんな低い周波数まで簡単に測定できてしまいます。
私の使っているサーロジックのサブ・ウーファ、SPD-SW2000DではDSPにより15Hzまで電気的補正がかけられているという解説がされていましたが、その通りの結果になっています。ちなみにこの帯域での暗騒音はもっと低いので、暗騒音を誤認しているわけではありません。
後で示すリアchの特性はサブ・ウーファ無しですから、それと比較するとこのサブ・ウーファの効果がわかると思います。

そしてリスニングポイントでのWavelet Spectrogram がこちら。

Front Left Wavelet Spectrogram (At the listening Point)

[:image3:]

Front Right Wavelet Spectrogram (At the listening Point)

[:image4:]

左右ともウーファとトゥイータのクロスオーバ周波数3KHz付近にやや乱れがありますが…

リアchはほぼ同じ構成なのでフロントと同じように補正すればいいのかと思ったのですが、やはり設置場所が異なるので、リスニング・ポイントでの特性は同じにはなりません。フロントに比べてトゥイータ・レベルはやや低め、スーパートゥイータはやや高めにしてトータルの特性がフラットになるように設定しました。

Rear Left Frequency Response (At the listening Point)

[:image5:]

Rear Right Frequency Response (At the listening Point)

[:image6:]

リアは150Hz以下がちょっと盛り上がっているのが多少気になります。
40Hz以下は著しく下がりますが、これがHS-500の本来の実力です。

そしてリアのWavelet Spectrogram がこちら。

Rear Left Wavelet Spectrogram (At the listening Point)

[:image7:]

Rear Right Wavelet Spectrogram (At the listening Point)

[:image8:]

ウーファとトゥイータのクロスオーバ周波数3KHz付近の乱れはフロントに比べて大きくなっています。
ただ、ウーファを逆相にするとこの乱れはもっと顕著になりますので、今回は極性が間違っているわけではなさそうです。(笑)
この乱れはたぶんウーファとトゥイータのタイムディレイが揃う理想的高さとリスニングポイントの高さのズレから来ているのではないかと思いますが…

このあたりはまたケンさんや経験をお持ちの方からがアドバイスをいただけたらと思っています。

今回の測定はマイクをリスニング・ポイントに固定して、全く移動させず、向きも変えずに全chの測定を行いました。無指向性マイクであることを頼りにそうしているのですが、正確を期すならばマイクはそれぞれのスピーカーに向けて測定すべきだったかもしれません。実際にそれをやるには結構手間がかかるので今回はこれで…
OmniMicは付属のマイクの固有特性を出荷時のデータでキャリブレーションできるのですが、それは正面での特性でしょうから、角度がつくと多少の誤差は出ていると思われます。

今回測定を行って感じたのは、思いのほか簡単にできたこと。
ちょっと前までは、個人のユーザーがその費用も含めてこんなに手軽に周波数特性やタイムアライメントの測定ができるなんてとても考えられなかったわけで…スゴイ進歩だと思います。
きっかけを与えていただいたケンさんには改めて感謝しています。

最後に今回の調整を行った後の聴感上の印象の変化ですが、高域のレベルが上がったためにクッキリ感は向上しました。でも、まだまだ’眠れる音’ではあると思いますが…。(笑)
それと、前回のウーファの極性の訂正とサブ・ウーファのレベル調整によって、中低域はかなり筋肉質になってきたように思います。
久しぶりに私のシステムに進歩がみられたのでうれしくなっていろんなソフトをとっかえひっかえ聴き始めたところです。

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