スピーカー保護リレーをMOS FETスイッチに… Part 2

日記・雑記
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前回御報告したスピーカー保護リレーのMOS FETスイッチ化の続きです。

まずはスーパー・トゥイータとトゥイータ用のAU-α607 MOS PREMIUMの改造から始めて前回はフロント用の2台を完了しました。
今回はリヤの左右にそれぞれ1台づつ使っているAU-α607 MOS PREMIUM計2台についての改造を完了。

リヤの変更による音の違いが判るかどうか…と思っていたのですが、やはり違いました。
今までもリヤのマルチアンプ化、スーパートゥイータの追加、ウェルフロートのクアッド・リングの適用などフロントに追随する変更でことごとくはっきりとした効果を上げてきたわけですが、今回もやはり…

全体の印象としてはすごく静かになったという感じです。
クラシックなどでリアからシャカシャカ聴こえると興ざめになる場合がありますが、リヤのスピーカーの存在感はさらに小さくなってほとんど感じられなくなっています。

原田育代のシューマンやシューベルトの録音はかつてカラヤンが録音に使っていたベルリンのイエス・キリスト教会での収録。

[:image2:]

残響時間のすごく長い教会での録音なのでこのSACDではリヤ・スピーカーが盛大になっているのですが、リスニングポジションでは残響の多さは感じるもののリヤのスピーカーの存在をあまり感じないのです。

比較的最近購入したこの音源は

[:image3:]

PCM 192KHz/24bit 5.1chのハイレゾ・サラウンドですが、さすがにハイレゾの雰囲気感、気持ちよさを感じます。

今回のAU-α607 MOS PREMIUMは予備機も含めて5台を改造したのですが、ひとつ問題に遭遇しました。
1台の個体の保護用リレーのコイルに引加される電圧が異常に高かったのです。
リレーの定格電圧は24Vで、他の4台は24.4V~25.0V。
この電圧は安定化回路のため、スピーカーAとスピーカーBのリレーが同時に働いても片方の時と比べて電圧低下は0.1V以下くらいで大きな変化はありません。

でも、問題の個体はそれが29Vもあるのです。しかもスピーカーA/Bの2個のリレーをONさせるとそれが27Vに低下。
定電圧回路が壊れて元の電圧が供給されているみたい。
この状態でもなんとか保護回路は働いていて音も問題なく出てはいるもののこのままでは定格24Vのリレーはそのうちダウンしそう。
(今回の改造ではMOS FETスイッチはリレーにパラに加えているのでリレーはそのまま残してあります。)

しかもこの個体、今年3月にサンスイアンプの修理で有名なAラボで修理してもらったばかりのもの。
修理個所は別のところですが、オーバーホールも含めてお願いしたのに…

回路図もサービス・マニュアルもないアンプの修理は嫌だったのですが、しょうがないので回路基板を追っていくと電源基板の中で造っているリレー用安定化電圧の回路に異常発見。

[:image1:]

上の写真の真ん中の奥にある基板が電源基板。
ここにリレー用安定化電圧を作っている回路があります。

問題は安定化回路のパワートランジスタのコレクタ、ベース間のソルダーブリッジ。つまりハンダでショートされてしまっている。
このハンダを取り除いてもこのショートで基準電圧を作っているツェナー・ダイオードに過大電圧がかかったためにこれが壊れてオープンになっていて過大電圧は直らない。
今、部品取り寄せ中。

このソルダーブリッジはAラボでの修理前からのものの可能性が高いのでAラボは単にこの不具合を見落としただけなのかもしれないけれど、情けない。
AラボのO氏はメールでやり取りした時にその高飛車なモノ言いを不愉快に感じたし、もう2度と世話になりたくない感じ。
ネット上でもそんな話が散見されるのでこんな風に感じているのは私だけではないみたい。サンスイファンなのにあそこにコンタクトするとサンスイ嫌いになりそうなくらい…ああ…

グチはこのくらいにして…

ところでこのMOS FETスイッチのメーカーでの導入状況ですが、ちょっと調べてみました。
一番最初にこれを製品に適用したのはアキュフェーズだと思われます。
2013年頃の新機種から順次使われてきているようです。

エソテリックは2016年頃に発売したプリメインアンプのGrandioso F1が最初のようでカタログにその記述がありますが、かなり控えめです。その前の製品の高額なセパレートアンプ機では適用されていないためにビジネス的な配慮からそうなっているのかもしれません。

他のメーカーはどうなっているのかはよくわかりません。
YAMAHAのAVパワーアンプのフラグシップ機や最近出たDENONのプリメインのフラグシップ機についてはどうなのかはちょっと気になるところですが、カタログには情報が無く不明です。

今後の流れとしては長期の信頼性も考慮するとMOS FETスイッチ化の方向だと思いますが、いまだにリレーを使っているメーカーもあるのでしょうか?

拙宅の次のプランはいよいよ低音用のアンプ、フロントのB-2105 MOS Vintage 2台とリヤのB-2103 MOS Vintage 1台のMOS FETスイッチ化です。
既に部品の購入をしてしまいました。
不退転の決意です。(笑)
内部のスぺースが限られているのでこれらについてはリレーを撤去してその場所にMOS FETスイッチを置くことになりそうです。
ON抵抗を小さくするために片chあたり4セットのスイッチを並列に使ってアキュフェーズの2mΩより低い1.3mΩを目指す予定です。
途中でまた問題に遭遇するかもしれませんが、粘り強くやっていこうと思っています。

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