Auro3D邸訪問記 - 傘、傘が欲しい

日記・雑記
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Auro3D邸(伊豆邸)を訪問する機会を得ました。

今回が3度目なのですが、今回の目玉は何といっても新たに導入されたAVアンプStorm Audio ISP MK2 。
前回うかがった時にも購入前の借用中の同機種があったのですが設定が未完の状態だったのでほんの片りんに触れただけでした。

今回はAuro3Dさんはすっかりこの多機能な機器を使いこなしているようで期待が膨らみます。

最初に私が一番気になっていた2つの設定についての比較を行いました。
これは特別にAuro3Dさんにお願いしていたもので、面倒なお願いにもかかわらず快く受けていただくことができたのです。

比較する設定はFront Right/Left と Center のSonus Sonetto VIII に関するもので次の2種類。
2の設定はAuro3Dさんが現在使用中のもの。1が特別にお願いして用意していただいたもの。

1.ウーファに対し中高域が逆相になっているSonetto VIII を素のままのの接続でISP MK2のDirac Liveの補正をかけて使用
 ただし、条件を2と揃えるためにバイアンプで駆動。つまりウーファと中高域を2台のアンプで駆動する。

2.ISP MK2のデジタル・チャンデバ機能を使い、ディップの発生を防ぎながら中高域の接続を反転し、正相にする。この状態でDirac Live を適用する。(現行使用状態)
 スピーカー内のネットワークのウーファとスコーカー間のクロスオーバー周波数270Hzと同じ周波数でクロスするバターワースの1次フィルターをチャンデバでで設定する。
こうすることでクロスオーバー周波数でのディップの発生を防ぐことができる。これは以前使っていた外付けのアナログ・フィルターをISP MK2内で実現したもの。

この比較によってDirac Live no位相補正の実力を確かめることができるのではという意図です。
スピーカーの設定は5.1ch、検証に用いたのはペンタトーンのテスト・ディスクのFront RightとSurround Right間のファンタム音声で音源はピンクノイズ。
それと同じテスト・ディスクの中のパノラマというピンクノイズ音源がリスナーの周りをグルっと1周するもの。

結果は…2の方がファンタムの安定感があり、音源移動もスムースに感じられました。
Dirac Liveでも逆相になった領域の補正を完全に行うことは難しそうです。
これは以前PCでDirac Liveを試されたTomyさんの感想と一致していそうです。

この結果でこれ以上の比較はやめて以後の試聴は2の設定で行うことになりました。
つまり、Auro3Dさんの現行の使用状態そのままです。Auro3Dさんの耳はさすがです。

この後はいろいろな話をしながらの音楽タイム。
まずはAuro3Dフォーマットの音源を聴かせていただいたのですが…
[:image3:]ホルン

[:image4:]オルガン

この空間表現の気持ちよさは格別。
スピーカーの存在感が消えているのはISPのおかげなのだと思います。

私が持ち込んだステレオやマルチch音源も聴かせていただきました。
[:image1:]原田英代のシューベルト
これは残響の長い教会録音でAuro3D邸にピッタリ。
スタインウェイが唄ってる。

[:image2:]Alice Sara Ott のスキャンダル。

Auro3DさんはステレオでもISP MK2を導入した効果があるとおっしゃっていましたが、それは最近拙宅で行った位相整合施策でも感じたことです。
クッキリハッキリ感に違いが出るのです。Auro3D邸ではそれに加え部屋の響きにより上記ピアノデュオでは空間が感じられます。
このトラック#1で Sara Ott が裸足の足で床を踏み鳴らすところがありますが、その音が実にいい感じ。(笑)
超低音の沈み込みが感じられるし、ボワンとボケることもとなく、ちょうどAuro3D邸の響きの良い床を踏み鳴らした音に似ている。(爆)
Dirac Live の売りの一つの Bass Management 機能の効果が大きいのかもしれません。

最後に映画の方もちょっと見せていただきました。
Auro3Dさんが最近手に入れたBlade Runner 2049 のAuro3D版。
冒頭、主人公のLAPDの捜査官K(JOE)が小型の空飛ぶビークル(名前忘れました)で飛行するシーン。
見ている私の背後から頭上を抜けて前方に飛んでいくところがあるのですが、思わず首をすくめるほど近くをかすめる恐怖感は半端ではありません。
Atmosとの違いを感じたのはKとAIの3DイメージのJOIとの雨の降る屋上でのラブシーン。

[:image5:]

雨音がAtmosよりも繊細で雨粒が小さく感じました。それにAtmosではどちらかというと画面の二人を中心に降っている感じでしたが、Auro3Dでは見ている私の上にも降りそそいでホントに傘が欲しくなりました。(笑)

時間が経つのがとても速く感じられた1日でした。

Auro3Dさん、ありがとうございました。
短期間でISP MK2をあれだけ使いこなしているのは驚きです。
だってDirac Liveだけじゃなくてチャンデバまで駆使しているんですから。
文科系で最新デジタル機器を使いこなし、「デジタルのバターワース1次フィルターでチャンデバ組んで位相補正しました」なんて言う人聞いたことありません。
これからもISP使いの先駆者として突っ走ってください。

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