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DACのクロックとフィルター:アナログマスターのテクノ、ハードロック 

日記・雑記
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専用室のジャズ・ロック向けUSB DAC PCM1794Aのクロックを、シンセン製TCXO 12.288MHz(±0.1ppm)に換装しました。実測最大音圧 >100dBA(114dB@1m)で、アナログマスターのオールドロックがまるで初回プレスのレコードのように鳴り響いています。

クラフトワーク『人間解体』 – The Man Machine(1978年)です。Album Playerの全画面表示で30cm四方のLPジャケサイズになるので、オリジナルのアートワークを楽しみながら聞いています。

シンセンから空輸されて来たクロックは送料含めて2千円弱ですが、性能は優れています。元のNFJオリジナルクロックの300倍高精度(未確認のネット情報)という説もありますが、音声信号帯域20~20kHzの位相雑音Phase Noiseが重要ということは間違いありません。


クロックの種類と周波数に関しては、nightwish_daisukiさんの日記「水晶発振器は周波数が高ければ高いほど音質が良いのか? 」に詳細解説があります。

数値では上のOCXO MV85搭載のDAC AK4499EX+AK4191と比べても、こちらの方がロックらしい力強い響きです。オペアンプOPA627AU+OPA1612、DAC PCM1794Aは旧バーブラウン系で、ロックとジャズに最適化されているように感じます。PCM1794Aは2008年製造開始で24bit深度しかない旧式ですが、マルチビットとシグマデルタのハイブリッドAdvanced. Current Segment方式が効いているようです。

レッド・ツェッペリン IV Led Zeppelin IV では、直線位相デジタルフィルターSharp Roll-Offの伝統的なサウンド、叩きつけるようなパワー表現がよくわかります。

最小位相デジタルフィルターはプリエコーがないので、一見こちらの方が忠実再生にみえます。しかしADCとDACは必ずペアになって働き、計2回フィルターを通ることになります。そのためADCを最小位相デジタルフィルターにしていた場合、アタックが柔らかくポストエコーが長くなり、結果的に力感が下がります。

直線位相と最小位相のデジタルフィルターの重ね合わせについては、assiさんの日記「CD再生時のフィルタ特性(サンプリング定理の誤解を雑に正す 中編) 」に詳細解説があります。この3部作はサンプリング定理の正しい解説になっていますので熟読をお勧めします。

位相と複素数については以下のブログを参照ください。わかりやすい図解があります。

 電気屋さんのひとりごと 交流回路で複素数を使う理由とオイラーの公式の使い方

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