今日は矩形波についてメモしてみます。
(私は電気の素人・独学ですのでメモの内容には間違い勘違いがあるかもしれません。内容は鵜呑みにされないようにご注意下さい。)
矩形波というのは 下記の AudioPrecision社 の ホームページの「はじめに.」から言葉をお借りすると「理論上、方形波はサイン波の基本波と全ての奇数波の高調波から形成されます。各高調波の振幅は1/nで、例えば5次の高調波の振幅は基本波の1/5になります。しかし、完全な方形波を形成するのは決して簡単なことではありません。」です。
なんだか難しく見えますが、1kHzの矩形波のカタチを再現するには何倍もの周波数帯域が必要だという事です。
AudioPrecision社では上記例になっているという事で、世間一般が全てこうというのではないです。(傾向は一緒ですが、LowPassFilterの特性によって結果が異なる事になりますので。)
理論的に?
しかも分かり易い解説はYoutubeで 物理エンジンくん が紹介してくれています。 そこではこの奇数次を円板になぞらえています。
図:Youtubeより円板2枚で再現した矩形波の例
図:Youtubeより円板10枚で矩形波を再現した例
これは人生のもっと早い段階で見ておきたかったと後悔する程に、よく出来た解説です。 物理エンジンくん に感謝します。
【物理エンジン】円板の組み合わせだけで何でも描けるフーリエ変換の話 Fourier transform
勘の良い人は、再生帯域が20kHzまでのCDプレーヤーで矩形波を再生したら・・・、あるいはUSB-DACで矩形波を再生したらどうなるんだ? と疑問に思う事でしょう。一部例外(NOSDAC)を除けば、やっぱり 『びよよーーん』 という波形が出てきます。
デジタルフィルター(アナログフィルターでもだけど) 原理的に仕方ないですよね。AudioDesign社のコラムから画像を紹介してみます。
CDプレーヤーが言いました「私脱いだら凄いんです」 -知っているようで知らないCDプレーヤーの怖さ-
図:https://audiodesign.co.jp/blog/?p=299 より引用
これでも かなり 優秀な部類で、実際はもっと 尖っていたり凄いのが見れたりするかもしれません。CDプレーヤーやDACで矩形波を再生しても 矩形波に ならない というお話でした。
パソコンで有名な信号生成のアプリに efuさん の WaveGene がありますが、こちらで矩形波を再生してもDACから出てくる波形は矩形波にならないので注意が必要です。(低い周波数 50Hz とかなら大丈夫だと思いますが、1kHz以上は怪しい)
CDプレーヤーやDACがそんな状態だったら、アンプはどうなんだ???と不安になる人もいるかもしれませんが、〇ロケーブルで有名な Thomannのアンプ(アイドリング電流は増量してますが)なら、1kHzの矩形波の応答は素直でした。
図:拙宅のアンプの 1kHz 矩形波応答
図:拙宅のアンプの 10kHz 矩形波応答(遮断特性がなだらかなせいか?デジタルのように びよよーーん とはなりません。角が鈍る程度。アンプに関してはCDプレーヤーのような心配は必要なさそうです。)
DACのデジタルフィルターに関しては各社?色々と試みがあります。Philewebの記事(https://www.phileweb.com/review/closeup/akemd-ak4399/)から。
プリエコー、ポストエコーが無いのが魅力?なせいか、NOS(ノンオーバーサンプリング)というかローパスフィルター無しの?DACがR2-Rを始めてとして人気が出てきていますね。拙宅にはIC単品でTDA1543が何個か転がっていたので久し振りに組んで矩形波でも再生してみようかと思います。(TDA1543の完成品DACは全て手放していました)
旭化成のDAC-ICは多くのデジタルフィルターを搭載↓
Philewebの記事で 思い出しました。
そういえば5月末で予告通り。本当にPhilewebコミュニティが閲覧不可能になっていました。なんだか寂しいです。
Phileweb編集部さん長い間ありがとう!!
おまけ:
アンプの矩形波出力を観察するにあたって信号源は低周波発振器、俗にいうオシレーターを使用するのが定番です。アンプの出力にはスピーカー負荷を模して8Ωの無誘導タイプのダミー抵抗を接続します。
レコード(MCカートリッジ)の矩形波応答を紹介されている御方も!!
ふと、努力する天才は手が付けられない。関数アート凄すぎる。
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nightwish_daisukiさん こんばんは!
自分は文系なのでリンギングが無い、NOS、R2Rという売り文句に敏感に反応します(^_^)
今使っているDACの矩形波再生画像です
DENAFRIPS_PONTUS II-12th
プリマさん コメントありがとうございます
画像、探してみました。
https://goldensound.audio/2023/01/08/denafrips-pontus-2-12th-anniversary-edition-measurements/
より。見た目はNOSそのもの。リアルな抵抗ラダーかというとそうでも無いようですがそれは些末な事です。
知らなかったですが RME ADI-2 という硬派なDACにも NOSモードが用意されていたんですね。
追伸:プリマさんに後で貼って頂いた画像と私が拾ってきた画像がまさかの完全一致(笑) 面白いのでそのまま残しておきます(^^)
nightwish_daisuki さん
自分も同じサイトから拾ってきました(^_^)
この画像の時のPONTUS II-12thはファームウェアがver.1.0だったので
左右チャンネルに位相差(約8度弱)があるので画像も少しずれています
その後、メーカーが指摘を受けて改修し、今は1.4というバージョンに
なっています
自分のDACも先日アップデートしました
音質は個人の好みもあるから一概には言えませんけどESのDACチップを
使ったDACやCDPとは根本的に音が違うと感じています
(アナログプレーヤーみたいな奥行き感のある分厚い音像が再生される)
nightwish_daisukiさん
画像が上手く貼れていませんでした、すみません
nightwish_daisukiさん
こんばんは。
フィルターの種類の資料ありがとうございます。
私のDACがAK4495なので、これらのフィルターのうち幾つかが入っているのでしょうね。
前にも書いたような気がしますが、私が使っているDAC基板ではフィルター変更ができないのです。
改造してフィルターが選べる様になったら面白いだろうなあ。
CENYAさん コメントありがとうございます
たしかに以前フィルター変更できるできないを調べてみましたですね。結果は出来ないということで残念でしたが、フィルターは・・・注意深く聞いて違いが分かるか分からないかの微妙な変化なのでそれほど力を入れなくても良いとは思います。今のままでOK!!当時の旭化成の選択を信じませふ。
拙宅のネットワークプレーヤーNA11S1にもフィルター切替(2種類だけ)ありますが、Filter1しか使う事はないです。(Filter1プリエコー・ポストエコー両方とも短め。)フィルターによる変化は、電源とかケーブル類に比べてとても小さいと感じています。(例外はNOSかも)