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ハンブルクのエルプホール Elbphilharmonie

日記・雑記
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かねてより聴いてみたいと願っていたハンブルクのエルプホール Elbphilharmonie に行って来ました。ドイツ第二の人口規模を有するハンブルクは、北ドイツに在する中世からの港湾都市で、ロンドンからは実質飛行時間が1時間10分程度の近さです。私はNHKのドキュメンタリーで、このホールの建設と音響設計に要した苦労談を観て以来、特に興味を持っていました。

4月中旬に6月のハンブルクへの出張が決まった際、ホテルより先にエルプホールのサイトをチェックしました。自由になるのは6月16日の一晩だけですが、ちょうどNDRエルプフィルハーモニー(NDR Elbphilharmonie Orchestra)とヘルベルト・ブロムシュテット(Herbert Blomstedt)によるブルックナー第7番のコンサートが予定されています。早速、予約を試みたものの全席Sold Out。その後、折を見てチェックしてもずっとSold Outで、ネットでは他の入手手段が見つかりませんでした。

13日にハンブルクに着いてホテルにチェックインした後、すぐにコンシェルジュにコンタクトしたところ「確約は出来ないが8割以上の確率でチケットを取れる」という心強い返事。値段は構わないので出来るだけ良い席をとってもらうようにお願いして仕事に出かけました。2時間ほどして、「5段階のうち3番目のクラスのチケットが取れた。結構なプレミアムがかかるが良いか」という電話があり、確保してもらうよう回答しました。という訳で、正価49ユーロのチケットに80ユーロを要しましたが無事取ることが出来ました。

エルプホールはエルベ川に面したハンブルクの古い倉庫地区にあります。その建設には当初見積もりの10倍以上の費用と7年を超す年月を要し、大きな社会問題に発展したようですが、出来上がった建物は素晴らしくドイツ人の執念を感じさせるものです。

この2枚はhttps://www.elbphilharmonie.de/en/the-hallsから

さて、今回のコンサートに際しては2つの関心事がありました。一つ目はエルプホールの音、そして二つ目は御年94歳のブロムシュテットの指揮。当日のプログラムは、モーツァルト交響曲第34番KV338とブルックナー交響曲第7番の組み合わせで、実質1時間半程度ですが、94歳の指揮者がどう振るのか興味津々です。

次回はいつ来られるか分からないので、思わずオーディオ的にも聴いてしまいました。第一印象は「音が良い」。弦から管まで非常に解像度が高く、個々の楽器の音が鮮明に聴き取れます。音色に関しては、冷たい音ではありませんが、有機的というより無機的な響きを感じます。また木質系の「濡れた音」とも違います。

総じて普段よく聴くBarbicanより音は間違いなく良いのでしょうが、自然素材で造ったホールを聴く機会が多い私にとってはあまり馴染みの無い音色です。木や漆喰の響きを感じるMusikvereinとも相当異なります。この響きの違いは、ShoeboxかVineyardかといったカタチの違いからでは無く内装素材の違いに因ると思います。

私の席(3階の最前列)でも音量は十二分で、フォルテの音量は自宅なら飽和しそうなレベルでした。勾配が急なので、教会のドームのように音が上に伸びて床と天井で共鳴しそうなのですが、天井の比較的低い位置にある巨大な反射円盤の効果かコモることはありません。ただ、コモりそうなのをコモらないようにコントロールしているなと何度か感じました。同じ形態のBerlin Philharmonieの音ともかなり違います。エルプホールはより狭く深いことから音響処理は遥かに難しそうです。

リスニングルームに例えると、「理想的な環境で造りっぱなしでも良い音がする部屋」ではなく「多くの問題を巧みな音響コントロールで解決した部屋」という印象でした。また極めて感覚的ですが「新しい音」を感じます。新しい設計のホールという点ではルツェルンのKKL Luzernも聴いたことがあるのですが、あそこは伝統的なShoebox型だからか、解像度の高い音ながら新しい音という感じがあまりしなかったのと対照的でした。

Brucknerの7番はナマで初めて聴きました。普段あまり聴かないのですが、同じ主題を何度も繰り返しながらオーケストレーションを多彩に聴かせるところなど極めてオーディオ的でした。

94歳のブロムシュテットは、前半のモーツァルトでも後半のブルックナーでも指揮中に一度も手すりも触らず、ずっと立って指揮をしていました。これには心底驚きました。2018年に90歳のハイティンクを聴いた時は第一楽章の途中から席に座って指揮をしていて、それでもずっと手を振っているのは凄いと思ったのです...

オーケストラの編成は、1st Violin:16、2nd Violin:16、Viola:10、Cello:10、Contrabass:6、Horns + Timpani:25でまずまずの大編成。音楽的には、少しゆったり目のテンポで、弦の響きが印象的...スミマセン、コメント出来るほどこの演目を聴き込んでいません。

北緯53度のハンブルクは引け後の22時20分でもまだ明るいですね。

音響設計会社のサイトです。

エルプフィルハーモニーのサイトです。

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