私が部屋で吸音を始めたのが、防音化に伴い、壁、天井、床内に総重量600kgオーバーの防音用鉛シートを仕込んだ故に、各々のパネルが重くなって硬くなって、ルームアコースティックが凄まじい事になった理由です。
下画像は、壁のパネルの裏側に鉛シートを貼り付けたところです↓
壁のパネル1枚が、H2700×W910の大きさの板を間柱に取り付けていきますが、鉛を貼った板の重量は1枚辺り40kgくらいになり、こういった理由から、部屋の広さが16帖強あるにもかかわらず、手を叩くとビンビンに定在波が発生している状況でした。
機材を持ち込んで音場測定をやってみましたが、70Hz~90Hzと、800Hz~1KHz辺りにかなりなピークが発生していました。
当初は、QRDのAbfusorを主軸にルームチューニングしていましたが、全く歯が立たず、吸音に手を出す切っ掛けになったものです。
当時からの悩みと言えば、
1: 左右の響き方のバランスがイマイチ
2: 複数個所でピークが発生している(ディップ部分は無し)
3: 中低域が厚く出て好みでは無い
と言ったところですが、ポリエステル吸音材を使うようになってから、大分これらが軽減されていきました。
ただ、軽減されてはいるものの完全払拭とはいかず、日々格闘していましたが、つい最近、ほとんど解消しています。
解消する切っ掛けは、やはりAGSモドキですが、それぞれ原因がありました。
左右の響きがイマイチだったのは、唯一あるリスナー左手真横の窓と↓
左右シンメトリー配置に出来なかった、配電盤が原因でした↓
あと、最後に、AGSモドキの丸棒の表面状態↓
丸棒表面に凹凸があると、妙な付帯音が付く場合があります。
悩みが全て解消したので、吸音材の削減に取り掛かりました。
ポリエステル吸音材は比較的優秀な吸音材ですが、吸音材は残念ながら音を殺す要因なので。
とりあえず手始めに、スピーカーとリスナー間の床1次反射に使っていたポリエステル吸音材を撤去してみました↓
Before↓
After↓
吸音材は一切撤去し、ミニアンクモドキとアマゾン拡散パネルだけにしています。
懸念材料だったポリエステル吸音材を撤去した弊害は全くなく、実感したのは、やはり吸音材は音を殺す要素がかなり大きい事が分かります。
アマゾン拡散板ですが、単体では音圧で共鳴現象が起きてしまい音を汚すので、
裏面の窪みにコーキングを充填↓
1枚ではなく、2枚を根太ボンドで接着。
裏面に2mm厚のゴム板も根太ボンドで接着します↓
完成した物を手で持ってみると、無加工1枚ではペラペラですが、かなりな重量になり、引っ叩いても鈍い音しかせず、床に置いてみるとドシッと安定しています。
アマゾン拡散板に限らず、ルームチューニング系のモノは、引っ叩いて軽い音がするモノは少なからず共振して音を汚す傾向にあります。
市販のルームチューニング・アクセサリーでも、音圧で共鳴するモノも結構あるので。
吸音材を減らしていくと、スピーカーからこんなにも音が出ているのか?と驚愕します。
まあ、ここまで行きついたのもAGSモドキ様様なんですがねw
一度本家を買ってみたくなりましたワ。
あ、そうそう、アマゾン拡散板ですが、加工するのが面倒なら、8枚以上重ねて床に置くだけでも共振し難くなるので、加工版と近しい効果を生み出します↓
アマゾン拡散板は8枚セット2000円未満なので、コストパフォーマンスは高いですね。
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