【速報版】映画「君たちはどう生きるか」レビュー

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★☆【2023年7月17日(月)TOHOシネマズ仙台IMAXデジタルシアターで鑑賞】

「君たちはどう生きるか」と言うタイトルについては「少し説教臭い作品かな?」と言うのが第一印象で宣伝をしない不遜な戦略に嫌悪感も抱いたが、封切直後から様々なレビューを確認していたら「どうせ観るなら最高の環境で確認しよう‥」とまんまと戦略にノセられ「すずめの戸締り」から約7ヶ月ぶりに映画館に足を運んだ。(汗)

 結論から言うと「君たちはどう生きるか」と言う不遜なタイトルと作品の内容は良い意味でかけ離れていて、エンタメ性もかなり高く、宮崎監督の歴代作で最高に近い出来かと‥

 出てくる映像だけでも普通のアニメとは桁違いの情報量で、これをほぼ手書に近い方法で制作したのでフルCGでは得られない質感がある。また、過去の作品を明らかにオマージュしたシーンも多く、例えば「千と千尋の神隠し」の湯婆婆の手下のカラスがハエドリに変えられネズミになった坊をブーンと運ぶ場面を彷彿させるよう笑えるシーンを始め、

サービス過剰とも思えるほど過去キャラ達を集大成したような様々なキャラが大勢出て来るのが楽しかった。過去作品では賛否両論で自分にも大きな違和感があった声優に有名俳優を起用する戦略も、今回は出てくるキャラクターに実在感を与えるのに成功したと思う。 ストーリー的には「崖の上のポニョ」の5歳の男の子が中学生に成長したようなイメージの主人公が太平洋戦争末期に母親を火災で亡くし「不思議の国のアリス」のような世界に迷い込んで妄想と現実が融合して・・と言ったら身も蓋もないが、そんなストーリーとビジュアルを「そこまでヤルかいな!」と思うほどに宮崎監督と制作スタッフが極端に膨らませた印象。音響的にも今作からDolby Atmos上映になり、実写作品に引けを取らない豊かな音響でアニメなのに実写作品より臨場感があり、特に重低音の使い方がこなれていると思う。

 各キャラの成り立ちなど良く分からない部分もあったが、これはおそらくネットで情報を収集しながら2度、3度と足を運ばせるための戦略かもしれず、映画館では、その圧倒的なビジュアルの迫力でお腹がいっぱいになるので子供から大人まで大満足と思う。ぜひ映画館の巨大スクリーンで見て欲しいのだけれど、残念だったのは「千と千尋の神隠し」で千がハクの背中に乗って飛んだような大感動の飛行シーンがなかったことで、これだけは厳しく★1個減らしておきます。

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