今まで長い間ExasoundのPlaypointをROON SERVERとして使って来ましたが、10年前の製品ですので流石に引退時期になってしまいました。ROONが頻繁にクラッシュするようになり、ここ半月特にひどくなって来ていました。LinuxベースのPCですので、一般のオーディオ製品のように20〜30年と持つはずもないのですが、やはりそうなんだよな〜・・・ですね(笑)。
そこで代替品を探していました。ですが、市販製品はどれも大変高価。
ROON Nucleus Rev.B: 国内価格約30万円(US価格$1459)〜 (Core i3, Memory 4Gb, 内蔵ドライブ別途)
ROON Nucleus+Rev.B: 国内価格約50万円 (US価格$2559)〜 (Core i7、Memory 8Gb, 内蔵ドライブ別途)
Exasound Delta Server (US価格$2999)〜 (Core i7, Memory 32Gb, 内蔵ドライブ2Tb)
Nucleusは内蔵ドライブを2Tb追加するとUS価格で約$400増加します。考えてしまいますね(汗!)。
そこで、IntelのNUCとROCK(Roon Optimized Core Kit)を使って、安価なROON SERVERを構築することにしました。AVアンプを使うロケットシアターに設置する予定なので、HDMIでAVアンプに接続、マルチチャンネル再生できる(らしい??)こともNUC+ROCKの魅力の一つです(Playpointでは不可でした、上記の市販サーバーではHDMI接続によるマルチチ再生可のようです)。
ダメ元のつもりなので、できる限り安価に済ますのが今回の目的。
中古のNUCを探してみると、1万2千円で、Core i5+8Gb+120Gb SSDのものが見つかりました。第五世代のものなので結構古いですけども、このままでROCKを導入することが可能なスペックです。
(購入したコンパクトで安価なNUC)
ROONがHDMIを含めサポートするNUCのスペックはCore i3、メモリ4Gb以上で、以下の機種です。第12世代のNUCに関してはHDMIオーディオをサポートしていませんのでお気をつけください。今回買ったNUCはNUC5i5なのでサポート世代の最初でした。ギリギリ、笑。
NUC5i3xxx
NUC5i5xxx ←← (購入したNUC、笑)
NUC6i3SYx
NUC6i5SYx
NUC7i3BNx
NUC7i5BNx
NUC7i7BNx
NUC7i3DNx
NUC7i5DNx
NUC7i7DNx
NUC8i3BEx
NUC8i5BEx
NUC8i5BEx
NUC8i7BEx
NUC10i3FNx
NUC10i5FNx
NUC10i7FNx
NUC11TNHi3
NUC11TNHi5
NUC11TNHi7
NUC11PAHi3
NUC11PAHi5
NUC11PAHi7
それと、ROONはM.2タイプの128MbのSSDを推薦しています。これは新品で追加購入して、税・送料込みでトータル約1万6千円。これなら失敗しても我慢できそうです(爆)。
ROCKのインストール方法はWEBに幾つかレポートされていますので、参照ください。
(英語版)https://help.roonlabs.com/portal/en/kb/articles/rock-install-guide#1_Prepare_your_NUC_hardware__accessories_for_the_install
(日本語)https://audio.yatsulog.com/installrock/
まず、BIOSのアップデート、その次にROCKのインストールの手順です。NUCにディスプレイ(HDMI)、マウス(USB)、キーボード(USB)を接続する必要があります。
1)BIOSはNUCの型番から必要なBIOSが検索できますので、それをダウンロードして、解凍後USBにコピーして、NUCをブート中にF2キーを長押しして、BIOS設定を起動、メニューからBIOS UPDATEを選び、USBのダウンロードBIOSファイルを指定してアップデートします。
2)その後、ROCKのインストールですが、これにはダウンロードしたROCKのファイルをUSBにエッチャーというソフトで焼き付ける?(USBから起動できる状態にする)必要があります。そのUSBをNUCに刺して、起動すれば、後は画面に現れる指示に従うだけです。この際IPアドレスが表示されるので、それを控えておきます。
3)この後、ROONサーバーの設定をしますが、これにはPCもしくはMacなどにインストールしたROONリモートもしくはブリッジが必要です。これを立ち上げると、ROONサーバーとして、どれを使うかを聞いてくるので、インストールしたばかりのROCKを選びサーバーの設定をしていきます。以前に使っていたサーバーがあれば、それをunauthorizeしたりとちょっと面倒です。
今回は、買ったNUCの底板を(ゴム足のネジを緩めて)外し、内部基盤にM.2のメモリを刺した後、上記の導入手続きを行いました。〜2時間位でまずます、すんなりと導入できました。夕食中の7時頃、NUCが届いて、10時頃には試聴していましたから、^o^/。下調べや、ソフトのダウンロードは事前に行っていました。
【出音、1万円6千円のROONサーバーの音質は?】
1)まず、USBーHDD(WD8Tb)を接続して、その中の音楽データを新 サーバーで聞きました。HDMIでAVアンプに直結で試聴。電源には手頃な価格のノイズフィルターを付けました(Petit Susie DC電源ノイズクリーナー・ノイズフィルター)。最初の印象は、力強くなったなあーでしたが、念の為、ROONブリッジを導入しているMac経由のHDMI接続でも聞いてみると、こちらの方が雑味が取れて分解が高く感じました。サーバー直結だと、耳に圧力を感じるように思われ、それが力強さに繋がっていたのです。しかし、比較すると雑味、ノイズフロアが高いように思われました。明らかに、Mac経由に軍配が上がったのです。
これは、ちょっと残念でした。サーバーから直接マルチ再生ができれば、ROONブリッジ用のPCの設定など面倒が省けますし、ボタン一つでROONを使えるようになります(Stand Aloneというやつですね)。
ただし、Mac経由の音だとPlaypointを使っていた時より良かったので、これは予測以上の嬉しい結果でした。
2)でも、やはり初期目的の直接接続(Stand Alone)で聴きたいんですよね!(笑)
それで、まずサーバー→AVアンプの接続に使っていた、ミニHDMI→HDMI変換プラグを除くことにしました(変換プラグ+HDMIケーブルだった)。ミニHDMIプラグとHDMIプラグが直接付いているケーブルを購入したわけです。千円もしない超安物ですが、これで、若干雑味は改善されました。が、まだMac経由がBetter.
3)次いで、USB-HDDを外して、NUC内部に2TbのSSDを付けることにしました(新品で追加購入)。回転部分を切り離そうと・・・。
これは効きました。雑味が”スカッと”消えました。Mac経由との差も極めて小さい!。
【結論と今後】
安価なNUCとROCKによるROONサーバーは期待以上に成功したように思います。2Tbの SSDを含めても3万円に達しませんでしたし、音はPlaypointよりもBetter。HDMIで直接接続のマルチ再生もOKでした。ROONの公式サイトは音質の向上には、CPUの能力をアップしたり、サーバーとOUTPUTを別の装置に受け持たせる(ブリッジを使う)ことを推薦しています(https://audio.yatsulog.com/soundquality/)。つまり、i5よりも、i7、それも能力の高い若い世代のものがBetterということですので(11世代が推薦されている)、今後ハイスペックにすることも考慮したいと思います。まあ、でも、当面このまま楽しみたいですけど(爆)。
PCを毎回立ち上げるのに抵抗感があり、Nucleusの価格はどうも・・?と感じられる方にはおすすめですね!機能的にはNucleusと同等、対PCだと、音質のアドバンテージもありそうです。
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Tomyさん
早速、ご報告いただき、ありがとうございました!
私のブログの記事「ついに、拙宅でも(汗)、RoonでAuro-3Dのファイルが再生できるようになりました!」( http://koutarou.way-nifty.com/.preview/entry/4e1fd94ef4a6abb8b5fb2c95f524fcad )からリンクを張らせていただきました。
私はようやく「Auro-3D再生に成功した」ばかりで、音質の改善はこの先の課題ですので、益々の、Roon研究成果のご発表を期待しております!また、実地で教えてください!!!
Auro3Dさん、こんばんは
何時もレス有難うございます。
ROONでAuro3D再生、成功したようで良かったですね。ブログにもレス入れさせていただきました。もしそのうちNUCでサーバーを作製する気になったら、お手伝いしますよ(笑)!
こんにちは。
Roon Server導入、おめでとうございます。
NUC i5なら十分な性能ですね。
私はNucleusに4TB SATA SSDを入れて使用しています。 数年前あるオンラインサイトで通常Nucleusに含まれる1年無料契約を外して値引きしていたことがあり購入しました(当時すでにライフタイムライセンスを保有していたので)。
RoonはCPU性能が上がれば音質が良くなるということは言っていないと思います。
推奨しているのはUnder-Spec(スペック不足)のCPUを使わないようにすることです。
ライブラリーが10万曲以下(アルバム数1万以下)でマルチルームストリーミング同時再生数が6以下、そしてDSD音源をDSP処理しないのならCore i3, Memory 4Gbで良いと言っています。
実際ほとんどのユーザーはNucleusの性能で十分、ごく一部の人だけがNucleus Plusレベルの性能が必要になるだろうと書いています。
つまり必要なCPU処理能力は、使う機能、曲数次第と言うことで音質とは関係ありません。
私はむやみに処理速度を上げてもかえってノイズが増えることになりかねないと思います。
もっとも、サーバーから直接USBでDACに繋ぐのではなく、Ethernet経由、あるいは別個体ストリーマーやDDC(Digital-to-Digital Converter)を通してノイズカットしてあれば問題はないのでしょうけど、わざわざノイズを増やす必要もないので必要十分な性能があればそれでよいと思っています。
とにかくRoonは便利ですね。 早い時期に(値上がり前に)ライフタイムライセンスを購入して良かったです。 Roon Labにとっては毎月の契約料金収入があるほうが商売継続のためには健全なのですけどね。
Multi-Hobbyistさん、
レス有難うございます。カリフォルニアにお住まいなんですね?
Nucleusをお使いとのこと、羨ましいです。音質と機器の能力の関係は、仰る通り、ROONはビットパーフェクトで処理できる能力を確保できればOKであるとの見解ですよね!技術論として、その通りだと思います。Heavy DSPやマルチルーム再生をしなければCore i3 4GBで十分だと思います。今回作った第5世代のi5ですら、2chを(5.1chにマッピングして)送り出すだけなら、ROONはx45という処理速度を表示します。
Multi-Hobbyistさんは多分2chのピュアーオーディオ派でしょうか?それなら、お使いのNucleusは十分すぎるほどの能力を持っているはずです。
拙宅ではマルチch再生もしています。なので、DSDのマルチ再生も結構します。その際、DSD6chをPCM(176kHz)に変換してAVアンプに送り出すんです(拙宅のAVアンプはDSDのマルチファイルは受け付けないので、192kHz以下のPCMに変換する必要があります)。ROONが言うHeavy DSPがどれほどのものなのかが良く分からないところですけど、これをすると、なんとx45が一挙にx3.6まで落ちます。これが少し心配な点なんです(汗、笑!)。なので、より早いCPUを試す価値はあるのかなぁと・・・?
マルチ再生の一つのハードルかもしれませんね。
Tomyさん、
おっしゃる通り私は2chで音楽を聴いています。 またDSPなども使わないのでi3で十分です。
でもTomyさんのようにマルチチャネル、DSP、Bit Rate変換などの機能を使うならCPUパワーに余裕があったほうが良いでしょうね。
Multi_Hobbyistさん
>でもTomyさんのようにマルチチャネル、DSP、Bit Rate変換などの機能を使うならCPUパワーに余裕があったほうが良いでしょうね。
そうですね。今回のNUC+ROCKを作製している過程で、DSDマルチファイルを再生する場合は(DSDのままDACに送るのでなければ)ROONの言うHeavy DSPの部類に入ることに気が付きました。そうだとすると、市販品だとNucleus+クラスを選択せざるを得ないので、価格ハードルが一層上がります。
今のところCore i5でまずます大丈夫そうですけど、ROONもバージョンアップを重ねるにつれて重くなってきていると思うので、数年後を考えると不安ではありますね、笑。その頃には、i7のNUCの価格が下がることを祈ってます(爆)。