センターSPの置き台を含めた様子がロケットに似ていないこともないので、付けた名前が「ロケットシアター」です。もうあれから1年半以上が経ちました。速い!
そこで、現状のご報告です。一年半の間に少しづつ改善??を続けて、現状に至っているのですが、主な変更点や(超)主観的な効果の印象です。
機種選びから、SP配置(LPから等距離配置)まで出発時点の状態は報告済みです。詳細は下記の記事をご覧ください。AURO-3Dを目的とした、9.1.6、計16chのシステムで、主流のデノマラではなく、Monopriceという米メーカーのプリアンプ(HTP-1)を軸としたシステムです。
「伊豆訪問の顛末の続き:SP設置編」https://philm-community.com/tomy/user/diary/2023/01/19/14597/
「伊豆訪問の顛末の続き:アンプ選定編」https://philm-community.com/tomy/user/diary/2023/01/24/14775/
「伊豆訪問の顛末の続き:ロケットシアター」https://philm-community.com/tomy/user/diary/2023/01/29/14915/
【変更点】細々数え上げればきりがありませんが、大きな変更点は1)スーパーTWの導入 2)フロントワイドSPをPolkのES-10からR-100に変更 3)リアサラウンドとトップミドルを2)で余ったSPも流用して、PolkのES-10へと変更 4)SP達のクロスオーバーパーツの換装 5)Fire-TVの導入(報告済み)6)レーザープロジェクター(JMGO/NISPro 4K)の導入 7)SPのインシュレーター、アンプ棚の自作・・・etc
【1,スーパーTW導入/ムンドルフエアーモーション/AMTU40W】
当初一番気になったのは2ch再生した時の分解能の不足でしたので、L/C/Rの音質をどうにかしたいというのが最大の課題でした。第一層のL/C/R/SL/SLはPolk Audioの二世代前の(一応)フラッグシップシリーズで、米国では定評のあった機種ですが、本会の方々がお持ちのハイエンド品にはとても及びません。低音はサブウーハーとDirac Liveのベースマネージメントで何とかするとしても、高域は補正だけでは満足いくものではなかったので、そこで1Fでも使っているムンドルフのエアーモーションツイーターを導入して+Dirac Liveで何とかしようと考えました。コンデンサーのみの6dB/octのクロスオーバーとして、アッテネーターは無し。試聴によって2.36uFに決定しました。使用コンデンサーはJanzen SuperZ(0.15uF)+ Mundorf Evo/Oil(2.2uF) + Duland Pure Copper Foil(0.01uF)。三番目の0.01uFは有名なDulandの製品でバイパスコンです。これを付けた時、その変化の大きさに驚きました。最初ぱっと音が明るくなるのですが(容量違いと勘違いするほど)、二日目頃から大人しくなって、その後再びゆっくりと明るさと分解能が戻って、滑らかになっていきました。それで、既に換装していた中低域用のクロスオーバーコンデンサーにもDulandをバイパスコンとして付加しました。
(ムンドルフエアーモーション/AMTU40W)
ー黒に塗装した木製ケースに装着ー
(クロスオーバーコンデンサー)
周波数特性、Dirac Liveで補正後)
Dirac Liveのベースマネージメント機能で75Hz以下をサブウーハーに受け持たせています。低音の力感とタイトさを両立させるDLBC(Dirac Live Base Control)は大したものです。ARTと言う低音を(複数のSPで)さらに改善する方法がSTORMのプリアンプで利用できるようになっていますので、それがMonopriceのHTP-1でも利用できるようになるのが楽しみです。中高域も補正しています。補正カーブは散々ためして今の補正カーブにたどり着いてますが、まだ、最終形には遠いかも?笑。BBCディップ(2~3kHz当たりの凹み)が元々の特性にも多少あり、残しています。20Hzまでタイトに(真っすぐ)伸びる低音が売りかな?
【2.フロントワイド(FW) SPをPolkのES-10からR-100に変更】
フロントワイドSPを変更しても、ほとんど出番はないのでは??・・と思われるかもしれませんが、使用しているプリアンプはFWシンセサイザーという機能があって、どんな時でもFWを使った再生ができるように、アップミキシングができるのです。これがHTP-1を買った一つの理由。最初はFWは付加的な再生なので、小さなES-10 でもOKだろうと思っていましたが、これが結構低音まで大きな音量で鳴ります。曲によってはES-10のバスレフのポートノイズが気になるほど。そこで、少し大きなPolkのR-100 に取り換えた次第です。結構効果がありました。冷蔵庫の横とソファーの端に設置するので大きすぎないかと心配しましたが、そうでもありませんでした(ホッ)。
(当初から使っていたPolk ES-10)
(FWに導入したPolk R-100)
【3.リアサラウンドとトップミドルを(2)で余ったSPも流用して、PolkのES-10へと変更】
これで、サブウーハー以外全てのSPがPolk Audioとなりました。Polkはコスパ抜群でお薦めです。
(ロケットシアターのSP達)
(SP配置図)
【4.SP達のクロスオーバーパーツの換装】
クロスオーバーパーツの換装は上に書いたように以前から趣味の一つです、笑。
中級クラスからハイエンドの手前くらいまでのSPは、クロスオーバーパーツに良いものを使っていることは稀だと思います。拙宅にあるB&Wのマトリックス802の中低域用のコンデンサーは全て電解コンでしたし、中級クラスのSPのクロスオーバーパーツは安物と言うほどではないにしても、安物に近いものだと思います。B&WのDシリーズはムンドルフの高級品を使っていて流石ですね。安物を良いものに換装すれば、音が改善される場合が結構あるように思います(異論はあるとは思いますが、汗!)。
フロントSPはパーツ換装をした最初のSPでしたが、もう少し良くしようと、【1】で説明したDuelandのバイパスコンを加えました。
ーあまり綺麗に仕上がっていませんね、汗、笑。赤いのがDulandのバイパスコン。ー
(フロントSPの換装後のクロスオーバー)
FWに導入したR-100も同時に換装しました。抵抗はMillsの無誘導巻き線抵抗、フィルムコンはムンドルフとJanzenの中クラスのものですが(これ以上の高級品は大きくなり過ぎて付けられないため)、こちらも一部バイパスコンを加えています。
ーこちらは仕上がり少しましかな??ー
(FWのクロスオーバーパーツ換装後)
【FireTV Stickの導入(既報)
「ファイヤーTVスティックのアトモスや如何に?」https://philm-community.com/tomy/user/diary/2023/12/12/22770/
最近”やっと”気が付いたことは、FireTVで聞けるAmazon MusicのATMOSは「5.1.」2であるということです。設定が悪いのかな?勿論,PCでDolby ATMOSのテストトーンを鳴らすと9.1.6がちゃんと鳴るのです。
【6.レーザープロジェクターの導入】
Epsonの液晶プロジェクターをJMGOが最近発売開始したレーザープロジェクター「NISPro 4K」に取り換えました。小ぶりで、明るく(2500ルーメン)考えていた天井吊りにピッタリであったのと、予約販売で安かったの即買いしました。明るく昼間でも鑑賞できますし、写真のように、コンパクトで見かけも良いです。画像も私には十分綺麗です。4Kなので、FireTVスティックでNetflixのATMOSコンテンツも見れる(聞ける)ようになりました。
(レーザープロジェクターNISPro 4K)
【7.棚の制作、インシュレーター等々】
アンプの大部分は冷蔵庫の上に直置きで、マニアの風上にも置けない状態でしたが(汗、恥、笑)、写真のように天井吊りの木製棚を作製しました。音が良くなったかって??今回紹介の中では最も音に変化のない改善(?)であったことを付記しておきます(笑)。
(製作したアンプ棚)やっとアンプ類を冷蔵庫から切り離しました!
フロントSPの足にはISO AcousticsのGAIA IIIというインシュレーターを導入しました。使用感はウェルフロートに似ています。床にリジッドに固定されるのではなく、SPを押すとフロート感があるのが、ウェルフロートを思い起こさせます。音は変わりますが、「えっ、こんなに変わるの??」とまでは行きませんね。でも、一度使い始めると外す気にはなりません。意外と変わったのは、メインアンプの下に数千円程度のインシュレーターを敷いた時です。変わらないだろうと思っていましたが、透明度が少し上がった(ように感じた)のは不思議でした。
(アイソアコースティクスGAIA III)
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Tomyさん
来月お邪魔する前に「予習」させていただきました!
色々やっておられたんですね。やはり、「オーオタ」ですね(笑)。
一つ一つにコメントできるほどの机上の知識はないので、実際に聴かせていただいてからまた質問させていただくことも多々あるかとおもいますが、一つだけ、個人的にも少し関心を持っていたことをやられているので、事前に伺わせて下さい。
それは、STの追加です。私のSonetto VIIIもシルクドームなので、f特上も20Khz以上の超高域までは伸びていないし、聴感上も高価な金属素材(ダイヤモンドもありますね!)を使用した最新設計のハイエンドSPに比して「どこか無理しているような音」がするような気がしていて、ずっとSTの増設の件は気にはなっているのです(汗)。
そこで伺いますが、これ、Add-onなんですよね?フロア型は3Wayでしたっけ?このAdd-onされたSTはリボン型に見えますが、その下のツイーターの素材は何でしたっけ?気になるのは音のつながりなんですが、STが「悪目立ち」したりしてません?(笑)
そして、Add-onだとSTにハイパスかけてると思うんですけど、何Hzあたりですか?(スロープは6dB/Octとありますが?) さらにまさか、ツイーター側にローパスを入れていないですよね?(それだと4Way化だが=笑)
で、肝心の広域の分解能のUPですが、記事からはネットワークを改良した成果しか書かれていないようにみえますが、STを追加したことでどう音質・音場・音像が変わりましたでしょうか?
Auro3Dさん、
レス有難うございます。また、予習ご苦労様です!
まず、STはコンデンサーを直列に入れただけの(-6dB/oct)Add-onです。本体のTWにフィルターは入れていません。本体のTWはスキャンスピークスの初期のリングラジエーターです。素材はゴム系の樹脂ではないかと思います。ポークの上位機種はここのところの3世代はスキャンスピークスのリングラジエーターを使っています。シルクとメタルの中間ぐらいかな?
STはリボンですが、ハイルドラーバー型のもので、アコーディオンを横に引っ張るタイプ。エラックのTWもこのタイプですね。超高域まで出て、癖が無いのも特徴ではないかと思います。拙宅の1Fのセット(ハードドーム)にも、MundorfのSTをAdd-onしています。15kHz以上という超高域を補正していることもあって、悪さはしないように思います。
付けた時の変化ですが、まずは元々の状態で丁度いいようなf特に調整してある状態へのAdd-onなので、高域が少し華やかになります。コンデンサーの容量と前後距離を調整した時点では、高域が少し上がっているので、分解能は多少上がって聞こえて当然ですよね、その時の印象は「まあまあかな~・・・」くらいだったと思います。その後、Dirac LiveやパナメトリックEQなどで補正して、コンデンサーにバイパスコンなども付けて調整することでさらに良くなったと思います。どのくらいの差であるかは、比較が難しいので(On-Off比較には補正なども元に戻す必要がある)良く分かりません。
Add-onのSTをポンとつけて、解像度や音場感がさっと変わることは、期待されない方がBetterでしょうけど、色んなことを積み重ねると、大きな向上が期待できるように思います。1FのSP(以前、Auro3Dさんにお褒め頂いたSP)には太刀打ちできなかった2Fの分解能が、1Fに肉薄してきましたから。
エアーモーション(ハイルドライバー型)のリボンSTは比較的小型で、価格的にもリーズナブル、背面に音を放射するダイポール型のもの(1Fのものはこのタイプ)もあり、お薦めです。
色々メーカーがありますが、Mundorfだと安心感がありますね、笑!