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Lyra Kleos

日記・雑記
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昨年(2018年)のことだが長年使用してきたLyra Helikonを下取りに出してKleosを購入した。

Kleosの発売は2010年ころだと思うけど、当時と比べてずいぶん値上がりしたな。

www.musicdirect.comから購入したが、下取りの手続きのために直接電話して営業と話す必要があった。 営業担当の人がかなりの年配者ですでに年金生活者らしく小遣い稼ぎに営業の仕事をしてる感じ。
本人もオーディオ好きであることは話していれば分かる。
車の事故でひざの手術を近日中にしなければならず不安だと言うことをしきりに訴えられた。 私に言われても困るんだけど。

Helikonはすばらしいカートリッジだがちょっと神経質で一部のLPでうまくトレースしない部分があった。(高音部、ピアノ再生など)

Kleosはジュラルミン削りだしのボディに真鍮かなにか別の金属を打ち込んで響きを調整している。 Helikonも確かジュラルミンの削りだしだったと記憶するがKleosのほうが肉厚で構造も手が込んでいる。
[:image3:]
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ちょっと不満なのは下位上位機種が赤や緑を使っているのにKleosは白、銀色と地味な色合い。 もちろん見栄えは美しいが、もう少し別の色を使って派手にしても良かったのではないか。

超々ジュラルミン(7075アルミ合金)は昔日本海軍の要請で住友金属が航空機の機体用に秘密裏に開発した合金でゼロ戦などの海軍の航空機に使われたけど、今趣味のオーディオのカートリッジに使われているというのはなんとも感慨深いものがある。

カートリッジに限らずアンプの筐体に使われたりもする(ジェフローランドとか)。
また全然別分野だけど銃器の部品にも使われる。 AR15というライフルの部品、通常はアルミ合金の鍛造なのだが、7075アルミ合金を削りだした高級品もある。
写真のLower Receiverが7075アルミ合金の削りだし。
そのままでもいいけど組み立てるときは色を塗ったり、セラコート(セラミックコーティング)する。
[:image5:]
これだけだと単なる部品だが、アメリカの連邦法ではこれが銃に分類され年齢制限、犯罪歴などバックグラウンドチェックをパスしなければ購入できない。
後はトリガー部品、銃身、上部部品、ボルト、ストック(銃床)などを別個に購入し(これらはオンラインで購入できる)自分で組み立てればDIYライフルの完成。

閑話休題(無駄話はさておき)

Kleosを装着調整して再生を始めてまず感じたのは安定していること。
Helikonでちょっと不安定だったLPを難なくトレースしていく。 ただVTA(SRA)には相当敏感なようだ。
[:image1:]
推奨針圧範囲が1.65~1.75g わずか0.1グラムの範囲。
そして1.72gを推奨している。 しかし0.01グラム単位で設定するのはなかなか難しい。
最近は圧力センサーを使ったディジタル針圧計が手ごろな値段で入手でき、精度も高いが、0.01グラムなどはほんのわずかなことで変わってしまう。 針圧計の置き方、向き、針を落とす場所、カートリッジの磁石の影響など、常に条件を同じにして測定すればその系の中での相対的精度は保てるけど、その値が本当に正しいのかどうかは知る由もない。 針圧計には校正用の5gの錘が付属しているが、そもそもその精度なども知る由がない。

いろいろ条件を変えて何度も測定して平均値を求めるのがいいのかもしれないが神経質になりすぎたらきりがない。 どこかで妥協するしかない。
[:image2:]
音の傾向はHelikonの延長にあるがブレークインが進むにつれて本領を発揮してきた。
低音改善、サウンドステージの広がりなどHelikonより優れた部分を感じるが何よりも滑らかな再生が良い。
滑らかというと誤解を招きそうだが、分解能は非常に高い。 でも滑らかなのだ。

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