この部分は音響的に、何と敏感なんだろうと感じます。音像と音場チューニングの検証を実施した時に、ふと思って試してみたのですが、その変化の大きさに驚いてしまいました。
上は検証日記で採用した写真ですが、写真を撮る前とそれ以降も何度両面テープを剥がして貼り替えたかわかりません。
①スタートは両サイドから50cmくらい離した位置に左右1枚づつ設置
以前の経験から、リスナー後部の左右の天井コーナー部を吸音すると、前方の奥行き感が増すと感じていたからです。だから、ある程度は効果を予測しながら取り付けたことになりますが、実際に聴いた感覚は違うものでした。低音が強調され音像と音場が混濁し、あたかも厚みが増したように感じます。これは狙いに反する効果だと思いました。
②最初の吸音材の内側に左右に1枚づつ追加
音像と音場の混濁は減少して、音の厚みが更に増したように感じました。加えて、低音の響きが身体を襲ってくる感覚で、ちょっとビックリしてしまいました。「こりゃすげえ!」そんな感覚だったのですが、こんな時は疑った方がいいです。「激変」に喜んだ時に、最終的によくなったと思えたことは一度もないです。激変と言うのはアンバランスに驚いている状態であり、違和感の塊なんじゃないか?と思うのです。
③更に内側に吸音材を追加
ほぼセンター部分の左右に2枚追加です。すると今度は、高域がビンビンと響いてきます。②の状態で低音が響いていますので、ドンシャリな響きが身体中に響いて、まるで遊園地のアトラクション状態でした。このすごい感覚は、頭ではダメなのがわかっていても、身体が求めてしまって中々抜け出せないんですよね。強磁性のステンレスたわしの時も同じでした。長く聴いていると疲れてしまいます。
◇ここまでが、ほぼ写真と同じ状態になります。
④初日は一番外側の左右2枚を外した状態で終了した・・・低音の響きが緩和された状態です。
⑤翌日は高域の響きが気になり出した
キレキレな音で不自然なのです。動画を見ていても、声がやけに甲高く感じます。・・・人の声は帯域バランスの妥当性を評価するのによいですね。
⑥中央部の2枚を1枚に減らしてみると高域の響きは減少した
リスニングポイントの真上は、高域をリスナーに強調する効果があることは確実です。
⑦動画の声の感じが気になる
もっと低音が響いて厚みが欲しいとか、もう少し柔らかい声の方がいいな等。この調整も、あちらを立てればこちらが立たずな感覚でした。
⑧翌日に音楽で微調整
吸音材の枚数は同じでも、設置する位置に敏感に反応します。・・・これは落ち着くまでに1か月くらいかかりそうだと思ったのはこのタイミングでした。
⑨中庸なポイントを探す
こんな感じで、リスナー上の天井吸音材の効果が気になってしまい落ち着いて聴いていられなくなりましたので、中庸なポイントを探して気になっても変更せずに同じ状態で聴き込みを続けることにしました。
ここまでを思い返してみると、「効果が大きすぎること」「低音や高音など極端に振れること」「あちらを立てればこちらが立たず」など、劇薬の臭いがします。散々試して、「やっぱりない方がいい」となりそうな予感も感じつつ、聴き込みを続けました。
⑩満足するポイントが見つからない
同じ状態で聴き続けていたところ、300×300の大きさのパネルのままで枚数を増やしたり、位置を変えただけでは満足するポイントは見つからないように思えました。そこで、パネルを半分に切断した部品を作って再調整を進めます。
⑪半分の部品で試行錯誤
半分に切った部品を重ね貼りしたり、半分の大きさに変更したりと、あれやこれやの試行錯誤です。・・・本当に嫌になるくらいに
⑫大小の組み合わせでの調整
大きい部品と小さい部品を組み合わせながら聴いていると、「あれ、これならいいかも?」と思える組み合わせが見つかりました。
吸音パネル部を拡大すると下記となります。大きいパネルを左右2枚、両端に半分のもの1枚です。
この先にどうなるかはわかりませんが、とりあえず3日間は何も変更せずにもっていますが、、、これは劇薬です。手を出さない方が身のためかと思います。
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劇薬となった原因が掴めた気がします。やはり悩みは公開し、一晩寝ると「お告げが降りてくる」ものだと思いました。検証してみます。