コンデンサー型の仮想アースであるkonadeを入手して、アースに対する理解が一歩深まった気がしています。
一方で、tonkatsu邸でのkonadeとタワシ仮想アースの比較評価から、単純な比較試聴では方向性の確認は出来るものの、絶対値の変化量を把握するには適さないように思えてきました。直前の音との比較では、変化代を大きく捉えてしまう疑念を抱いたからです。やはりロングランでの確認が必要と思いました。
そこで、試聴結果をやみくもに信じるのではなく、理屈との紐づけを行いながら次の一手を決めようと思います。定量的なデータを取ることは出来ないので、これまで実施してきた経験則からの仮説となります。
<アースの機能分類>
音にプラスの効果が期待できる機能
①シャシ電位下げ
②シャシ電位安定化
③ノイズ低減
④音色、音像変化
音にマイナスの影響が起りうる機能
⑤アースループや逆流
自分が試してきたアースの種類を実施した順番に記載すると下記となります。
A:人体アース B:炭仮想アース C:銅管仮想アース D:大地アース E:金属たわし仮想アース F:コンデンサー型仮想アース(konade)
人体アース・・・LINNのアンプで、アース端子に触れると音が変わる。好ましい変化だったので、アースに興味を持った
炭仮想アース・・・・・ネット上の情報から、備長炭に水を入れアース線を繋ぐと効果があると書かれていたので、試してみたが効果のほどは不明だった
銅管アース・・・アースの本(伊藤 健一著)から学び実施した。「エレクトロニクスのアース」の効果は大きく感じた
大地アース・・・オーディオ専用電源工事時にアース棒5本を設置した。・・・音質効果は大きいと感じた
効果を高めるために、縦に6本、横に2列の増し打ちを実施した。・・・更に大きな効果を感じた
金属たわし仮想アース・・・1年半もの間、実験を繰り返すほどに効果も大きく、この材料で音をコントロールすることが可能と見極めた
konadeコンデンサー型・・・・・・・最近の取り組み。KaNaDeにて大筋の研究がされているので、効果も大きく・使いやすい
簡単にまとめると以下となります。
上記は比較表となりますが、実際に活用する上でどのように考えるか、使いこなしの方法は、どのように組み合わせるのがいいのか、次の一手はどうするか、など自分なりの考えをまとめてみました。
1)王道は大地アース
・現状は、CDPとAMP双方から大地アースを取っている
・現在の給電回路からCDP側の大地アースのみ外すと「音がボケる」「ステージがこじんまりしてしまう」
・AMP側の大地アースのみ外すと「ステージがこじんまりしてしまう」
・これまでの経験上では、大地アース(オーディオ専用)が一番大きな効果を感じた
2)アースは1点アースとすべきか?
・経験上では、機器ごとにアースを取った方が効果が大きい
・AMP側は「低音のしっかり感」「立体感が増す」効果が大きいと感じた
・CDP側は「音がクリアになる」「立体感が増す」効果が大きいと感じた
・ただし、アースループの懸念があるため、「出音の確認は必要」
⇒「音のくもり」や「発信」を感じなければ問題なし。感じたら、一つづつアースを外して確認する
3)機器同士がケーブルで繋がっているので、1か所取れば十分である?
・機器ごとにアースを取った方が効果が大きいのは2)の通りである
・経験上では、同じ機器でも取る場所で音は変わる
・アースは近い場所から取る方が効果が高い
・大地アースをしていたとしても、近傍の仮想アースの追加で効果は増す
・ただし、仮想アースであってもループや逆流のリスクがあるので設置後の音の確認は必要
4)アースは常時正流逆流と反転していると感じる(電位の変動によるものか?)
・アース線を変えると音が変わる。しかもラインケーブル以上に変化代は大きい
・金属たわし仮想アースでは、使用する金属で音色が変化する
・コンデンサー型のkonadeですらアース線で音が変わると聞く
・上記を考えると、アース線は機器からアース材への一方通行でなく、常時反転していると考えると音が変わる説明がつく
5)仮想アースはアースする材料により効果が変わる
A:金属たわし仮想アース
・金属たわし仮想アースでは、「音が解れる」「滑らかになる」などの効果を感じた
・作用する効果としては、「高周波ノイズ低減」に思える
・高周波ノイズは、電線の中を通すだけで減少する
(事例)
-ACアダプターなども経路の近い場所ではノイズ影響を受けるが、経路の遠い場所では影響を受けない
-家電とオーディオ用電源を切り離すことでSNが上がる
-各家庭で発生するノイズも加算し増加するばかりではなく、電線の経路の中で減少もする
・金属たわし仮想アースのノイズ低減効果は、「長い電線効果」であると推定できる。あるいは、「グランド表面積の拡大効果」との言い換えも出来る
B:平板、銅管などの金属塊仮想アース
・アースの本(伊藤 健一著)が示す「エレクトロニクスのアース」の機能であり、グランドの電圧変動の影響を受けにくくするもの
・聴感上の効果は「低音の強化・安定」と感じている
C:konade(コンデンサー型仮想アース)
・開発者の説明から、ノイズ成分を蓄え、空気中に放出するコンデンサーの機能となる
・機器の近くに置くだけで効果が出るので、強力な吸引力と感じる
・ノイズの吸収帯域は、可聴域にも及ぶらしい(開発者ブログより)
・上記は、強力であるがゆえ数多く付けると、「ボーカルがカサカサしたような音になる」とのこと
・カサカサする現象は、ノイズだけでなく音楽信号をも吸引していることが考えられる
・RCA端子に接続するケースは音楽信号の吸引リスクが高そうに思えるため、シャシグランドに直接つける方がよさそうだと思った
・開発者が、機器の下にkonadeを置いて、KaNaDeと繋ぐのが一番いいと言われるのも、この影響ではないかと想像した
・この吸引力を使って、大地アースや仮想アースからの逆流(あるいはループ)を吸収させることが出来そうだ
6)仮想アースをループ接続するとどうなるか?
・以前にスピーカーアースをループするように3個目を1個目と連結して接続したところ「音がなまった」
・上記から、スピーカーの逆起電力はノイズを発生させており、スピーカー側に戻すよりは、AMP側に戻した方が音質劣化は少ないと考えられる
ここからが、自宅のkonade活用の確認と次の一手の検討になります。
7)CDPに設置している2個のkonadeを1個にすると
・雑味が増えて「滑らかさが減じる」
・この結果から、konadeは2個の設置でノイズ吸収効果が増すと言える
8)自宅ではCDPのアース端子にkonade2個としているが、「アースの逆流対策」ならばCDPとAMPのアース端子に1個づつがよいのではないか?
・CDPとAMPにkonadeを各1個にしてみると、メリット「立体感が増す」、デメリット「音がわずかに薄くなる」と感じた
・メリット/デメリットを感じたが、取り急ぎはCDPとAMPにkonadeを各1個設置に見直した
9)CDPとAMPで効果が変わる理由はなぜか?
電研NCTで電源から侵入するノイズの多くは防止している環境の中で、CDPの効果が高いのは、「機器の内部で発生するノイズが多いため」と推測する。AMP側では、「CDPからのノイズの流れ込み」「スピーカーアースからの逆流」に対しての効果と推定する
10)konadeをアースからの逆流への対策として活用
・逆流しやすい「金属たわし仮想アース」とセットで活用すると、よりkonadeの効果が高まると予測する
・自宅の給電回路への応用としては、「スピーカーアースへの適用」が考えられる
次の一手が決まった。
<<スピーカーアース部にkonade2個を追加で設置する>>
上記は最終形の予測
先ずはCDPとAMPからkonadeを外して、スピーカーに付けて試してみるか思案中?
コメント ※編集/削除は管理者のみ
さっそく試してみました。
①CDPにkonade2個・・・・・・一番高域が滑らかでピカピカした音
②CDPとAMPにkonade1個づつ・・一番奥行きが深い音
③スピーカーにkonade2個左右・一番中低域がしっかりした音
◆どれもオリジナルよりよいですが、それぞれの特徴があって悩ましいです。
取り急ぎ③のスピーカーアースにkonade2個設置で聴き込みを進めます。