日記のアップが遅れましたが、先日、オブザーバーのCENYAさんを交えてヒジヤンさんとの同日相互オフ会を行いました。ヒジヤンさんの拙宅訪問記はこちらをご覧ください。
三人で昼食を済ませて電車でヒジヤン邸に移動しました。ヒジヤンさんのサウンドを聴かせて頂くのは約一年振りです。
genmiはこの一年間のオーディオ活動を主に音場拡大に絞って取り組んできましたが、ヒジヤンさんは仮想アースの強化や電源のブラッシュアップ、そしてなんといっても7回目のウィーン訪問から刺激を受けてのルームチューニングのテコ入れと本当に盛りだくさん。
最近日記を賑わしているCDの静電気対策も考えると以前のgenmiが知るヒジヤンサウンドとは大きく違うことが予想されます。結論を先に述べると、実際に以前とはかなり印象が異なっていました。
以前のヒジヤンサウンドは、音場の再現性以外に「中低域の厚み」と「身体に伝わってくる低音のボディーソニック現象」が印象に残っているのですが、今回は中高域が幾分目立つ方向にシフトしたように感じました。ルムアコの達人であるヒジヤンさんはこれを「炭」による中音域の吸音等で成し遂げたよう。変幻自在に音響を調整する技術には本当に脱帽です。
新ヒジヤンサウンドは、より見通しのよいクリアな音になったように感じました。
クラッシックでは、フルオケ再生は以前からヒジヤンさんの得意とするところだったと思いますが、(今回はあまり聴いていないのですが)小編成や現代音楽まで守備範囲が拡大したのではないかと思いました。結果的にジャズも気持ちよく鳴っていました。
その反面、個人的に少し気になったところは、Michael Naura Quintetの曲でベースが少し腰高に感じたことと、低域の振動が足裏やお尻に伝わる「体感ボディーソニック現象」が減少したことです。ヒジヤンさんは意図的にそうされたようなことを仰っていたのですが、genmiとしては中低域のマッチョな厚みや体に感じる振動が好きでしたので少し寂しい気持ちではありました(笑)
また、そこはCENYAさんも指摘されていましたが、和太鼓と三味線と尺八の曲で、どの楽器も超高域成分がより再生されると更に和楽器らしいリアリティが出てくるのではないかと思いました。
CDの静電気対策の実験も面白かったです。スプレーする方も貼る方も音がクッキリハッキリする効果で、確かに一度アリを聴くとナシでは聴けなくなりますね。
一年前にgenmiが持参したジャズピアノの曲で前回左耳に嫌な響きを感じてヒジヤンさんの検証・改善のためにお貸ししていたCDも今回聴かせて頂きました。ん~以前と変わらず (^^;)
genmiの左耳がおかしいのかとCENYAさんにも席を譲って聴いてもらったことろ、CENYAさんもピアノの高い音域で終始ビィ~ンと耳につき聴いていられないとのこと。ヒジヤンさんにもその場で聴いて頂きましたが、何故かヒジヤンさんにはその付帯音的な嫌な響きが聞こえないみたいでその話はそこで終わりました。聞き方や聞こえ方は人それぞれ違うんだなっていう体験でした。
7th Wienでヒジヤンさんが受けた感動を音を通して間接的に見せて頂いた気分で楽しかったです。その大きいサウンド転換を機材を変えずにセッティングやルームチューニングでやってしまうヒジヤンさんは本当に凄いと改めて思いました。
また勉強させてください。今回はありがとうございました。
コメント ※編集/削除は管理者のみ
genmiさん、お疲れ様でした。
今回はあまり気に入っていただけなかったようですね。ですが、サウンドの変化は感じていただけたようでよかったです。
これまで・・・10数年前にWienで感動したイメージで、大編成オーケストラの再生を重視してサウンドづくりをしていました。
今回・・・7th Wienで感動したイメージで、かつ多くのジャンルに適用する方向でサウンドづくりをしました。
言ってみれば、普通の音に近づいたということかもしれないですね。でもいいんです。気に入っていますから(笑)
あの後に仕上げを実施しましたが、他人様には殆どわからないような微修正なので、この前聴いてもらった音が、今の自分の音です。
向う電車の中で話していましたが、よく感じるか、そうでないかは求める方向性によって決まるような気がしています。その意味からは、求める方向性が離れていったのかも知れないですね。
どうもありがとうございました。
ヒジヤンさん、おはようございます。
レスありがとうございました。
>今回はあまり気に入っていただけなかったようですね。ですが、サウンドの変化は感じていただけたようでよかったです。
気に入らなかったわけでは全然ないのですが、初めて訪問させて頂いた一昨年の年末のヒジヤンサウンドが、失礼ながら「条件の決して良くない8畳のお部屋でB&W802を完全にコントロール下において豪快に鳴らし、しかも部屋の欠点をむしろプラスに変えて最大限に活用する」とあまりにもインパクトがあったため、genmiはどうもその衝撃から抜け切れてないようです (^^;)
今回は音のバランスが良くなった分、そのインパクトが薄れてしまったのかもしれません。それでもヒジヤンサウンドのバックボーンは今回も健在でしたので、単に好みの問題だと思っています。
>言ってみれば、普通の音に近づいたということかもしれないですね。でもいいんです。気に入っていますから(笑)
はい、オーディオにおいてオーナーが気に入ることが一番重要です!というか、それ以外は本来必要ありません(笑)
genmiは「普通の音」が一番良いと思っていてそこを目指していますので、そういう意味では新ヒジヤンサウンドは「普通の音」と言えるかもしれませんね。
とにかくヒジヤンさんの今の旬のサウンドを聴かせて頂けて楽しかったです。
genmiさん
日記を読んでオフ会の記憶が鮮明に蘇ってきました。
私は約1年ぶりの2回目の訪問でした。
初回では漠然と感じたことが、今回はよく分かりました。
ヒジヤンさんの音の良いところは、一音一音の力強さとピラミッドバランスのどっしりと構えた安心感のある音だと私は感じました。
その印象は初回も今回も変わらないのですが、今回はどうしてそういう印象を受けるのかの理由まで見えたように思いました。
オフ会自体は静電気関係の比較実験会の様相で進みまして、静電気を取り除くシートをCDに貼って再生した時の変化には唖然としました。
「こんなに変わっていいのだろうか。。。」
実はこれらの静電気除去の実験を通してディスクメディアでの再生の是弱性とか限界を改めて感じてしまいました。
PCトランスポートとの音質の違いです。
ディスクメディアの音は比較して情報量が少ない代わりに厚い音を出せるようで、出音の存在感があって、音圧も感じ安いので迫力のある音源にマッチしていると感じました。
一方、PCトランスポートの場合は情報量は抜群なのですが、音圧が薄めにでがちで、この音の厚みを増すことに苦慮します。
ヒジヤンさんの音を聴いて、私のシステムはまだまだ音芯圧が足りないなあと顧みたのでした。
炭のチューニングで頑張ってみます!
CENYAさん、おはようございます。
レスありがとうございました。
さすがCENYAさん! 分析的ですねー (^^)
この一年はCENYAさんと行動を共にすることが多く、一緒に様々な音を聴いてその音について酒を交わして語り合い、そしてそれを自身の音にフィードバックするといった作業を繰り返しているうちに『音の聴き所』や『分析力』といった部分の経験や知識がお互い格段にアップしたのかもしれませんね。
それでも移動の電車の中で話した「自身の音にはみんな盲目」はご愛敬ということで(笑)
ディスクメディアとPCトランスポートの音の傾向の違いについての分析は面白いですね!
>炭のチューニングで頑張ってみます!
くれぐれも吸い過ぎないように(笑)
genmiさん
皆、自分の音には寛容なのですよ!笑
痘痕(あばた)もエクボです。
前回聴いていただいた私の音も、冷静に考えれば酷かったですよね〜。
正面の吸音は悪毒という事でよろしいでしょうか〜?
ある一部が5ポイント良くなっても、別の部分で9ポイントマイナスなら、トータルではマイナス4ポイントですもんね。
人間の耳というのは、自分が関心のある所にフォーカスしちゃうんだもんなあ。。。
多角的なオーディオ耳を持つ人が、真の評論をできるのでしょう。
CENYAさん、こんばんは。
レスありがとうございます。
>皆、自分の音には寛容なのですよ!笑
genmiも含めて間違いありません!笑
>前回聴いていただいた私の音も、冷静に考えれば酷かったですよね〜。
ノーコメントで (^^;)
ただ、オーディオってそんなのだらけなのは間違いないです。
>正面の吸音は悪毒という事でよろしいでしょうか〜?
genmiの意見としては基本的に特別な目的があって必要ない限り吸音は場所に関係なく一切しない方が良いです。
>ある一部が5ポイント良くなっても、別の部分で9ポイントマイナスなら、トータルではマイナス4ポイントですもんね。
そのマイナス9ポイントが本当に微細で些細な原因であったりするのがオーディオの難しさだと思っています。
>多角的なオーディオ耳を持つ人が、真の評論をできるのでしょう。
指揮者みたいな人がオーディオに適しているのではないでしょうか。
CENYAさん、お疲れさまでした。
CDトランスポートとPCトランスポートの比較については興味深いです。以前に、同じDACでMFPCとの比較をしていた時に、「どうしても勝てない」と感じていたからです。
何が勝てなかったのか・・・
①低域のしっかり感
②ハッキリ、クッキリ度合 です。
反面として、CDトランスポートの方が響きの表現などは優位性を感じていました。特にSACD再生です。
で、今回のDiscの静電気対策はジャスト
①低域のしっかり感
②ハッキリ、クッキリ度合
に効くと感じています。
もしかすると、CDトランスポートのマイナス要因は静電気だったのかな?なんて思いました。PCトランスポートは実施していないので、想像のみで終わりとなりますが、深堀すると面白いですね。
ヒジヤンさん
CDトラポとPCトラポの違いについて私が思っていることをざっくりした感じで書きます。
※正誤は分からない内容です。
※超ハイエンド機は別とします。
ヒジヤンさんがPCトラポの方が優位だと感じられた2点について。
①低域のしっかり感
②ハッキリ、クッキリ度合い
順番が逆になりますが、②の方から。
釈迦に説法ではありますが、CDトラポでは回転精度、ピックアップ精度の誤差分がどうしても生じるので、その誤差をある程度許容する為に「曖昧さ」を設けていて、コレが出音に影響していると思います。
一方のPCトラポでは読み取り精度が抜群に良い(HDD)、もしくは読み取り自体が無い(SSD)わけで、「曖昧さ」を設けていないことにより、デジタルデータの出発点で既に差が付いていると思います。
曖昧さがあると微細信号がスポイルされる。。。
元データに比較的忠実な精度で出力できるPCトラポの方が微細な音まで正確に表現できるので、ピントが合ってハッキリ、クッキリするという事かと。
ただし、
PCのノイズでエッジが立ってコントラストが強めに出た音もある意味ではクッキリ、ハッキリしますが、コレは論外です。
続いて①の低音のしっかり感ですが、前述の「微細な音まで正確に表現できる」がポイントかと思います。
太鼓の音で言いますと、低音だけが目立って聞こえる『ドン』に対して、バチが太鼓の表面の皮を『バチっ!』と叩いて、皮が震える所まで表現できた上で、『ドン』が入って来るとしっかり感(リアル感)が出て来ます。
言いたかったのは、低音と共にその低音にまつわる微細な情報量が多いと、低音の質感がアップするのだろうという事でした。
余談ですが、立ち上がり立ち下がりの応答の自然さ(正確さ)も低音のしっかり感に大きな影響があって、コレはDACの形式(フィルターの有無とか)でも変わるので、今の私はNOSのR-2R-DACにしています。
更に余談ですが、
その後の低音が演奏空間を伝播するところの情報までキチンと引き出せれば最高かと。
ここでの正確再生は密閉式で20Hzまで行けるのが、かなり有利かと思います。
量感を出すにはハードルが凄く高い。。。
今回のオフ会での静電気除去の効果としては、「埋もれていた情報が出て来た」という感じで間違いなくて、その結果が前述の通り、というのが私の理解です。
オフ会時でもそうでしたが、
情報量が増えた音に対してのリスナー側の感想が変わるのは、情報量が増えたことによる副次効果が多岐に渡りまして、更にリスナー毎の聴きたい重要ポイントが違うことから、副次効果A、副次効果B、副次効果Cという違う感想が出るのでしょうね。