今日は天皇誕生日でお休み。
よく晴れた上野公園の坂を登ると、西郷隆盛像が迎えてくれた。
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国立西洋美術館の入り口付近には、冬の陽光を燦燦と浴びて、ロダンの地獄の門が屹立っている。
今日の目的地、東京文化会館である。
ロビーに入ると、重厚な佇まい。
クリスマスリースの飾り付けが華やかな雰囲気を醸し出している。
前川國男氏の設計により1961年竣工の東京文化会館は、オペラからバレエまでこなせる音楽ホールとして、現在でこそ他にも素晴しいホールが沢山あるが、長年首都東京を代表するホールであった。
現在は、東京都交響楽団のフランチャイズホールにもなっている。
今日は、同じくこの東京文化会館を拠点に活動しているアチュアオーケストラ、都民交響楽団の演奏会である。
アマチュアとはいえ、昭和23年に設立され、この東京文化会館が設立されてからは、東京都の支援を受けて、同館付きのアマチュアオーケストラとして活動を続けてきたというから、同好会的なアマチュアオーケストラとは一線を画す団体のようだ。
本日の演目は、指揮者に橘 直貴、バイオリン独奏に新日本フィルハーモニー交響楽団 ゲスト・ソロ・コンサートマスターの豊嶋泰嗣を迎え、 スメタナ作曲、連作交響詩「我が祖国」より第4曲「ボヘミアの森と草原から」、シマノフスキ作曲、ヴァイオリン協奏曲第2番Op.61、休憩を挟んでメインがシベリウス作曲、交響曲第2番ニ長調Op.43という、国民学派シリーズといえる演奏曲目が並んでいた。
入団に際してはオーデションに合格しなければならないし、入団後も4年に1回の更新オーデションを課されているというから、演奏技術の維持向上に不断の努力を払い続けなければ、この都民交響楽団に在籍し続けることは困難だと言うから、いやがおうにも演奏水準の高さに対する期待が高まってくる。
やや渋めで煌びやかさよりもいぶし銀の輝きを放つサウンドと、指揮者の要求に対し整然とアインザッツを揃える弦楽器群とハーモニーの調和を維持し続ける管楽器群。
14時に開演し15時50分の終演まで、よく訓練された高い演奏技術に裏づけされた高い芸術性を備えた、素晴しい演奏を堪能して会場を後にした。
これは、今年聴いてきたアマチュアオケの演奏の中では群を抜いて素晴しい演奏会の一つである。
次回演奏会は来年3月7日(日)にこの東京文化会館で第109回定期演奏会を行うそうだが、この演奏会を聴くには往復はがきで申し込みの上抽選があるというから、早めに申し込まなければなるまい。
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