マグノリア・黒川 侑&北村 朋幹サロンコンサート

日記・雑記
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梅雨明けして、連日猛暑日の続く3連休の土曜日の午後、阪急宝塚線の池田駅を降りて五月山方面に歩くと、逸翁美術館が見えてきた。
ブログの方もご覧ください。

逸翁美術館は、阪急電鉄をはじめ、阪急百貨店、東宝などの阪急東宝グループを創業した小林一三翁の雅号「逸翁」を冠して館名とし、旧邸「雅俗山荘」をそのまま展示の場として、1957年10月に開館した。
宝塚歌劇の創設と、演劇、映画における芸術活動など、実業界にありながら文化活動にも熱心だった小林一三翁
の遺志を継ぎ、阪急文化財団がサロンコンサートを開けるマグノリアホールを開業した。

今日は、今年13回目のコンサート、大阪府池田市にある財団法人 阪急文化財団が管理運営する逸翁美術館に併設された108席のマグノリアホールで開催されたマグノリア・黒川 侑&北村 朋幹サロンコンサート。

出演は、黒川侑:ヴァイオリン(2006年第75回日本音楽コンクール第1位)に、北村朋幹:ピアノ(東京芸術大2年2005年第3回東京音楽コンクール ピアノ部門第1位)という、新進気鋭の若手演奏家2人によるコンサートだ。

演奏曲目は、まず2人によるベートヴェン:ヴァイオリンソナタ第6番イ長調作品30‐1。
2曲目は北村朋幹氏のピアノソロで、シベリウス:ソナチネ第2番ホ長調作品67‐2。
3曲目は、現代音楽で山中惇史:断続。
続いて、フォーレ:子守唄作品16にクライスラー:愛の哀しみ、ウィーン奇想曲、愛の喜び。

座席数120席のサロンには、クラシックな趣のスタインウエイのグランドピアノが、そして、その前に譜面台が1台セットしてある。
自由席だったので迷わず最前列から2列目の真ん中の席に座ると、ちょうどそこはヴァイオリンの黒川侑氏から1メートルの距離。
ここは初めて来るホール。
残響は少なめ、サロンらしく眼前で演奏されるので、直接音がどう聞こえるのか楽しみだった。

お揃いの黒のシャツに黒のスラックス姿で現われた2人の体つきは若者らしく華奢で小柄だが、演奏が始まると一音一音を大切に音楽を紬だす。
ベートーヴェンはしっかりした構成が素晴しい古典に忠実な演奏だったが、この2人の真骨頂は現代音楽。
山中惇史の断続は、まるで即興演奏を聴いているかのようなスリリングな演奏で。ヴァイオリンの弓の毛が何度も切れるほどの熱演。
フォーレ、クライスラーの演奏は一転して甘いヴァイオリンの調べが美しく、思わずうっとり。

眼前で演奏される演奏に酔いしれる至福のひと時だった。

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