連日ゲリラ豪雨の被害が各地で起きているが、8月最後の土曜日は曇り空。
JR四谷駅にひさしぶりに降り立つ。
交差点から紀尾井町の方へ土手に沿って上智大学へ向かって歩く。
やがて紀尾井ホールの前に到着。
今日は今年17回目のコンサート。
マイミクのS氏に紀尾井友の会イベントにお誘いいただいたのだ。
紀尾井ホールは、新日本製鐵株式会社の創立20周年の記念事業として建設され、1995年4月2日にオープンし、800席のシューボックス形式となる紀尾井ホールと、今日の会場となった250席の紀尾井小ホールという2つのホールを持っている。
特に小ホールは邦楽の演奏にふさわしい能舞台風に設えた舞台が都内では貴重な会場となっている。
土手の先は外堀となっていて、その先には迎賓館がその威容を見せている。
友の会イベントにお誘いいただいたので、入場料はビジターの小生でも1000円と格安で、会場は友の会メンバーでほぼ満席である。
小生たちは5列目の5番6番というやや左手からステージを観る席が割り当てられていた。
第1部はトーク「日本のオーケストラこぼれ話」と題して、東京交響楽団理事・最高顧問の金山茂人氏と、東京交響楽団ソロ・コンサートマスターの大谷康子氏により他では聞けないオーケストラの裏話や苦労話などの楽しい対談。
休憩を挟んだ第2部は、大谷康子:Vn、小山さゆりP伴奏によるスペシャルリサイタル。
金山氏は1963年にVn奏者として入団後、楽団長に就任したという経歴で、終戦後のオーケストラ創設当時の話題から現代のプロオーケストラの抱える悩みまで、普段は聴けないオーケストラ運営の苦労話や、指揮者と楽団員との熾烈なバトルまで、実名を交えてここまで話すか!という話題で多いに盛り上がった。
2部の大谷康子氏のリサイタルは、思ったよりも至近距離で弾くバイオリンの音色に魅了された。
邦楽用に設計されたホールの残響は少なく直接音中心だが、1708年製だという303年前のグァルネリから放射される音は、力強く、甘美であった。
1曲1曲トークを交えながらのリサイタルはとても楽しく、アンコールのチャルダッシュでは客席に降り立ち、ほとんど真横の至近距離で演奏を感じるというサービス精神満点の大谷康子氏。
演奏会がはねたあとは、CD購入者にサイン会を催すなど、ファンサービス満点で気さくな人柄が人気の一つかもしれない。
満足した演奏会後は四谷駅前の居酒屋で反省会を催し、音楽&オーディオや四方山話に花が咲いたのであった。
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