GWは久しぶりに箱根越え!
楽しくて悩ましくて色々と考えることが出来た濃厚な時間を過ごせたバズケロです。
Fhilmの皆様はいかがお過ごしでしたでしょう?!
先行でハーベス部屋日記を上校されたヒジヤンさんに続くタイミングになってしまいましたが、バズケロ箱根越え第一弾は新生ヒジサウンドの感想です。(サムネイル画像は一昔前)
バズケロはヒジヤンさんのように理路整然としたレポートは苦手でございます。
感性が先走り、オーディオの音響的、あるいは音場的な完成度などよりも、ピカソであっても奏者の感性がビシバシと届くサウンドを重視しているバズケロの感想は超主観的。
ヒジヤンサウンドのアプローチに対極するバズケロの感覚重視な日記ですが、対比的な目線でお互いの感じた深さを炙り出せる糸口になればという切り口でございます。
お部屋の写真はヒジヤンさんの直近日記に詳しいので割愛いたします。
さて、今では通い慣れたヒジヤンさんのお部屋。
足を踏み入れてすぐに「おっ、音の雰囲気が昨年末と変わった」と分かるほど。
話し声の高域側の響きが整った感じ。
何度も眺めているお部屋なので、すぐに直近の手立てを事細かに観察してしまいました。
「お部屋の高い位置の回りが良くなりましたね」とお伝えしたところ、ご当人はつれなく「そうですか???毎日聴く部屋なので…」とお話しになる。
う〜む、会話って難しい(笑)
最後の追い込みは小さな木のチップ(丸棒)によるもの。
こんな木片が音響に影響してくるなんて、体験しないと俄かには信じられないことです。
それだけコツコツとあの穴この穴と気付きがあるたびに埋めてきた結果=集大成でもあります。
まるで何度も何度も塗り重ねて音の深みを増す油絵のようなサウンド音響なのだと思います。
早速プログラムに従って音楽を聴かせてもらいました。
なんとまあ…ジャズがどんどん登場します。
これまでのヒジヤンさんはクラシック中心のプログラムだったのでびっくり。
最新サウンドは高域がよく周り、低域が早くなった気がします。
これまでと変わらぬ芳醇な地響きのような低域に心地良いキレの良さがブレンドされていました。
高域の音立ちが広がることで低域を際立てるというアプローチだったかと思います。
とにかく高域が頭上の空間によく回り込み、足元の低域が際立つ感覚。
そして結果として体の中で浸透して融合するイメージ。
これは「快感!=感動!」に繋がりますね。
オーディオとしての完成度は前にも増してきめ細かくなりました。
ただでさえダイナミックな良い音を出されるヒジサウンドに滑らかな繊細さが加わりました。
バズケロには出来ない技と感性の編み出すサウンドでした。
一通りのお披露目を済ませてから、バズケロが持ち込んだ音源を鳴らすというお膳立て。
事前にジャズが良くなったと伺っていたので、忍ばせた音源の一つにクラシック好きにはちょっと酷なフリージャズを1枚。
「ビギン・ザ・ビギン」1994年セッション
バンド名はGreat3(菊池正章:ピアノ、ゲーリー・ピーコック:ベース、冨樫雅彦:ドラム)
持って行ったCDは「Great 3 Complete Sessions 1994」の4枚組の1枚目になります。
鳴らしたのはそのアルバムの1曲目ですが、鮮烈なオンマイクサウンドに加えて冨樫の唸り声満載サウンド込みで聴かなければなりません。
鮮烈さとキレの良さに角が立つ音の塩梅を聴くにはもってこいのサウンド。
ジャズの場合、音場や音響などあまり気にしなくても(上手く再現できていなくても)サウンドが鮮烈ならば結構楽しめるものです。
ジャズが鳴るようになったと言われていたヒジヤンさんの感想は「この唸り声…聞くに耐えん」
流石にこのフリーな演奏は苦痛だったようです。
これって、ヒジヤンさんがお勧めする現代音楽の’’Gredo’’に通づる厳しい音のようにも思えました。
美しいメロディーもなく、音の対比で陰陽、明暗を塗り分けてゆく宗教的なメッセージ。
クラシックの現代音楽はそのような音の対比を際立てる音楽が多いようにバズケロは思います。
方やフリージャズでは流石のバズケロも「これは聴いてられないなあ」という演奏も数多くあります。
狂気・幻覚・破滅・崩壊をイメージさせる炸裂する感情表現や遊び心を紡ぐ音の連鎖。
時にメッセージ性もなく何が伝えたいのかさっぱりわからない曲も多いのがフリージャズ。
ひたすら鮮烈な鳴りっぷりが命のようなサウンド。
Great3のトリオの演奏は曲がベースラインなのでライトなフリージャズ入門編とも言えますが、楽しむためには音の鮮度は蔑ろにできません。
お互いの音楽の聴き方の違いは、日頃聴いている音も違ってくるというところが面白い相互オフ会だったなあと思います。
最後に持ち込み音源で聴かせてもらえたマーラー8番のクライマックス。
JBL部屋のバズケロサウンドとは一味も二味も異なる鳴りっぷりは素晴らしかったです。
バズケロサウンドとヒジヤンサウンドとどちらがお好き?!と聴かれれば、お互いがマイサウンド!!!と即答するのでしょうが、クラシックとして正しい再生は間違いなくヒジヤンサウンドだと思います。
ただしオーディオに万能はないというのが面白い!
いやはや、オーディオの音は人なりとはよく言ったものです。
とても楽しいオフ会になりました。
そしてヒジヤンさんの流石の音響マイスター振りに参りました!
=おまけ話=
オフ会が引けてから、ダッシュで向かったコンサート会場!
いやあ、正真正銘珍道中!
道中電車を乗り換えるたびに、交通カードを持たずにバタバタするバズケロは「時間がない!」と焦るヒジに散歩拒否状態なのに無情に引きずられる柴犬バズポチの如し。
お家に着いたらお手でもお座りでもなんでもします!だから優しくしてね!ご主人様あ〜〜〜(残響エコー付遠吠え)
で…開演直前ギリ到着(汗)
トイカ?スイカ?交通カードは使い方一つで天と地の差ですね…
片田舎の山賊小屋で包丁研いでいるだけでは都会は生き抜けんな…と思い知るバズケロ
でも、生の演奏会は楽しめましたよ!
音楽もオーディオもハプニングも!それぞれ色々ある方が楽しい!
では、では
コメント ※編集/削除は管理者のみ
文中唸り声の主、タイプミス。
唸り声は菊池さん。
菊池さんの声込みで楽しむか、スルーして楽しむか人それぞれです。
バズケロさん、珍道中記をありがとうございます。
今回は深かったですね~
自分のオーディオ人生の中で、2回目の深いオフ会でしたが自分の中で結論にたどり着き、「複雑に絡み合った糸がほぐれて1本の線に繋がった」のは初めての出来事です。
「なんだ、そうゆうことだったのか」と腹落ちし、どちらがいいかと張り合うことなど馬鹿々々しいことであると達観出来た気がしています。
>感性が先走り、オーディオの音響的、あるいは音場的な完成度などよりも、ピカソであっても奏者の感性がビシバシと届くサウンドを重視しているバズケロの感想は超主観的。ヒジヤンサウンドのアプローチに対極するバズケロの感覚重視な日記ですが、対比的な目線でお互いの感じた深さを炙り出せる糸口になればという切り口でございます。
まさにそうですね。互いの体験をもとに、求めるものの違いを知り、だから出している音が違うのは当然のことだと理解し合えた。でも、オーディオの取り組みに対してはリスペクトし合えているし、互いのサウンドに影響し合える度量も備えている。だから継続的な交流が成立している。
「音は人なり」表面上の言葉ではなく、深いところまで理解出来た気がしています。その面、バズケロさんに感謝しています。一人では絶対に到達できない認識ですね。
>「お部屋の高い位置の回りが良くなりましたね」とお伝えしたところ、ご当人はつれなく「そうですか???毎日聴く部屋なので…」とお話しになる。う〜む、会話って難しい(笑)
これは自分の耳では本当にそうなんですよ。毎日居るし、少しづつの変化ですから全く気づきません。つれなくしているのではなくて、認識していないのです(笑)
「ボーカルが良くなった」と言われたことも同じですね。詳しく説明してもらいましたが、自分は「濃くなった」ことしか認識しておらずに、キョトンとしていたかと思います。
>事前にジャズが良くなったと伺っていたので、忍ばせた音源の一つにクラシック好きにはちょっと酷なフリージャズを1枚。「ビギン・ザ・ビギン」1994年セッション・・・鮮烈なオンマイクサウンドに加えて菊池の唸り声満載サウンド込みで聴かなければなりません。鮮烈さとキレの良さに角が立つ音の塩梅を聴くにはもってこいのサウンド。ジャズの場合、音場や音響などあまり気にしなくてもサウンドが鮮烈ならば結構楽しめるものです。
この話は自分の日記にも書こうと思っていたのですが、話題が出たのでここで書きますね。ジャズのお勧め盤として聴かせてもらいましたが、自分には「菊池のウ~ウァウ~ウァウ~ウァという唸り声が耳に付いて音楽が楽しめないどころか、気持ち悪い感覚でした」だからバズケロさんに尋ねると、「演奏に集中していて唸り声は殆ど聞こえない」とのことでした。
これですね。好きでない音楽を聴く場合は、「気になるところに耳が行く」好きな音楽を聴く場合は、「音楽の旨味に耳が行く」だから、聴いている音は違うし、感想が違うのは当たり前なことだと。
何だか今回の相互交流のエッセンスはすべて記載してもらったようですので、自分は記録として残すことを重視してドキュメント形式で書き綴っていきますね。事実と違うことなどがありましたらご指摘ください。
互いの内面を抉り出すような深い会話もありましたが、最後はすっきりとして、達観したと思えるようなオフ会が出来たことに感謝しています。
ヒジヤンさん
返事が遅くなりました〜
今回は深かったですね。
>どちらがいいかと張り合うことなど馬鹿々々しいことであると達観出来た気がしています。
お互いこりゃ達観するよね〜という感じだったのではないかと思います。
だってお互いが双方の聴いてもらいたい音が聴こえない?!あるいは理解できないのですから。
>好きでない音楽を聴く場合は、「気になるところに耳が行く」好きな音楽を聴く場合は、「音楽の旨味に耳が行く」だから、聴いている音は違うし、感想が違うのは当たり前なことだと。
そうなのです。
意識がどちらに向かうかで聴こえなくなる音もたくさん出てくるのです。
とても自然な現象なのでしょう。
自然すぎて気付かないのです。
JBL部屋でのヒジヤンさんのモノラルジャズに対する反応も、バズケロは「マジかよ…」って絶句状態になりましたから。
同じモノラルジャズでも相当磨き込まないとあの厚みのある音は出せません。
音場が広く展開しない聴き慣れないモノラル音源からヒジヤンさんは多くの情報を処理しきれなかったのではないか?!あるいは楽しむポイントがわからない感じでしたね。
自宅でモノラルのアナログジャズを聴く環境もないので当然と言えば当然な自然な反応。
バズケロはモノラルジャズレコードも2時間ぶっ通しで聴いても楽しくて仕方ない(笑)
お互いが好きな音源や音楽で耳を訓練しているということにつながりますよね。
バズも同じでヒジが聴いてもらいたいところを聴き取れないでいる。
意識が向かっている方向がお互い違うということだと思います。
例えばバズケロは音像を強く意識して音色などの振る舞いを敏感に聴きますので、バズケロの尺度ではヒジヤンサウンドは時に荒く感じることがあります。
今回良かったボーカル物は肉質感を伴うような滑らかさがあってハートを鷲掴みにしたのです。
「今回のボーカルはどれもすごく魅力的だ!もっとみんなに聴いてもらいたい!」と思わず口走る程良かった。
しかし当のヒジヤンさんはキョトンとされている(笑)
それほどまでに聴いている音が違う!
続きはまた別の日記やレスでやり取りできれば面白いですね。
では、では
バズケロさん、こんにちは。
ヒジヤン邸訪問記を楽しく読ませていただきました。
>バズケロはヒジヤンさんのように理路整然としたレポートは苦手でございます。
genmiもバズケロさん派です(笑)
genmiの場合は『感覚』だけを頼りに生きております(笑)
ヒジヤン邸でかかる音楽はジャズの比率が前よりも増したみたいですね。
要は、バズケロさんのフィールドにヒジヤンさんが殴り込んできたようなもので、バズケロさんからすればちょっと言葉が悪いですが「迎え撃つ」感覚だったでしょうか?
今まではヒジヤンさんがクラッシックをメインに鳴らされていたことからバトルの主戦場はクラッシックも鳴らしているJBL部屋だったのが、今回はヒジヤン邸の武器に「ジャズ」も加わったことでバズケロさんにも火がついた、というのが文章から読み解けたような気がします。
ざっくりとですが、それも「クラッシック派ヒジヤンさんのジャズの聴き所」と「ジャズ派バズケロさんのクラッシックの聴き所」という違いからくるものであり、かなり高次元の話であって最終的には『好みの問題』というところに行き着くのでしょうね(笑)
genmiさん
レスありがとうございます!
感覚派のgenmiさんが見守っていてバズケロは心強いです!
>要は、バズケロさんのフィールドにヒジヤンさんが殴り込んできたようなもので、バズケロさんからすればちょっと言葉が悪いですが「迎え撃つ」感覚だったでしょうか?
はい、今回はいつもソフトなバズケロではない一面を出そうという感じです。
このフィールドも奥が深いというところを少しでも覗いてみて欲しいと思いましたが、全力で空振りしました!
>最終的には『好みの問題』というところに行き着くのでしょうね(笑)
言い換えれば好みの音源やジャンルで耳と意識が連動して訓練されている。
意識の向かう方向次第で聞こえなかった音も聞こえるということになります。
JBL部屋でのチェロの右側に流れる音、オフ会後に意識を切り替えると明確に聴こえるのです。
だからこそオフ会では人の度量というか、配慮というか…相手を思いやる気持ちや人との接し方が大きく結果や成果を分けてしまう怖さがあるのです。
ヒジヤンさんとはお互いがリスペクトして認め合っているからこそ、オフ会のタブーやマナーを一歩踏み越えたところでの意見交換(お互いがそれは違う!と譲らないところも含めて)で気付かされたことが深かった!
音楽とオーディオって人それぞれなので本当に面白いです!
では、では
バズケロさん
こんばんは。
ヒジヤンさんのサウンドは床鳴りを上手い具合に制御して低音を足元から体感出来るサウンドだと理解しました。
川越ベースの床が柔らかくて遅い低音(遅れる付帯低音)なので剛性を上げてどうにかしてタイトな低音にしなければと考えていましたが、床鳴りを上手く使うという方向に切り替えてみるのも面白いかもと思えてきました。
床鳴り成分を含む低音が速いわけはないと思いますが、少なくとも遅いとは感じなくするミソが後方天井からの良い分量の高音なのでしょうか。
床の中でも鳴らしても良い箇所とデッドにしないといけない箇所があるのでしょう。
こんな所も意識しながら川越サウンドを作っていきたいです!
CENYAさん
レスありがとうございます。
日記を見返さないことが多いので思い切り見過ごしていました(汗)
川越ベースの音作りも皆様のご助力を得て進化したようですね!
死体の構図はめっちゃ受けましてごめんなさい(笑)genmiさんってシュール画像が得意かもしれないです…今後気をつけねば!
床の扱いは大変苦労しますね。
ハードな部分と弾ませる部分と上手に活用したいものです。
バズケロの好印象はSPゾーンはハードでリスニングゾーンはソフトかな?!
集合住宅ですとツボへのデッドニングも重要なテクニックではないでしょうか?!
それ以上に音漏れ予防の方が大切なので、床の活用も双刃の剣ですね。
今後の川越ベースの躍進を楽しみにしています。
音楽もオーディオも楽しいね!
では、では