好みの音にチューニングする方法-その6

日記・雑記
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室内の最後の面として残ったのが床。今回は床面について書いてみます。
我が家の床面は、カーペット敷き。しかも、一般の木造住宅として建てたものそのままです。
特に取り立てて大きな工夫はしてはいませんが、音響に気を使った2点について記してみます。

気を使った点
①スピーカーの振動を出来るだけ、床全体や壁に伝えないこと。
②低音の拡散反射を利用して、1)深く沈みこむ低音を再現すること 2)コンサートホールで感じる「低音に包まれる感覚」を再現すること です。

実施した内容
①の「スピーカーの振動を出来るだけ、床全体や壁に伝えない」ようにするために下記を
実施しました。
上記の写真のスピーカーの足もとのボードは人造大理石で出来ています。
ホームセンターでキッチンの流しの部分の端材を購入したものです。
3枚重ねとしました。中間は、一方が両面テープ・もう一面はブチルテープで接着しています。
狙いは、接着材を変えることにより振動特性を変化させることと、スピーカーの振動により
ボードが振動するものを中間層の粘着層がずれることによる摩擦で熱エネルギーに変換することです。床との接触面は、袋ナットを接着して(出来るだけボード端部として、直接振動が伝わらないように配慮:6箇所)床へ伝わる振動を出来るだけアースすることを心がけたものです。
現在のスピーカーを導入した時に最終仕様(3枚重ね化、袋ナット足化)としたので、音への効果はわかっていませんが、前スピーカー(804S)の時の「2枚重ね、平置き」仕様に比較して床への振動の伝わり方はかなり減少しました。

②の1)深く沈みこむ低音を再現する ために下記を
実施しました。
スピーカー前方のボードは、サーロジックのGallery bassoをまねして作ったものです。
ウーファーから出る低音の倍音を拡散反射させて「深く沈みこむ低音」を再現するためのものです。天井とのエコーが出ないようにするためと、反射音がうまく耳位置に来るように棒の端材を下に入れて斜めにしてあります。

②の2)コンサートホールで感じる「低音に包まれる感覚を再現する ために下記を
実施しました。
スピーカー前のボードが拡散反射した音をサイド側で受けて、更に拡散反射させ「低音の包まれ感」を再現する棒です。これも考え方はサーロジックのLVパネルの配置をまねたものです。


写真で分かるように、棒を切ったものを上下につないだもの。
たったこんなものでも、低音の包まれ感に効果があります。
棒のかたまりなので、軽いため移動も楽ですので、思ったほどは生活への不都合は出ていません。(最初の塗装が思ったより濃い色になったので、後から表面だけ上塗りしたため、裏側の仕上げは汚いため、お見せするのが恥ずかしいです。)

これで、ルームアコースティックについて室内の6面について書いたのでもうネタがなくなってきました。
新しいネタ探しでも始めようかと思います。

コメント集
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いつも楽しく拝見しています。
棒をどう繋ごうか悩んでいたのですが「裏側」を公開いただきありがとうございました!
スピーカーが子供へ倒れそうになった事件により、ルームアコースティックがやや停滞中なのですが、対策購入したスピーカーがとても優しい音を奏でてくれるのでまずは、フラッターと定在波対策からいこうと思います。
貴重な記事ありがとうございました(^^)/
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レスありがとうございます。
そう言えば私も最近ホームセンターに行ってないな~と思いました。用事がなくても、物色していると「これ使えそうだ!」と目に飛び込んで来るものなので、何かネタ探しに行ってこようと思います。
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そうですか~対策を打たれたのですね。良かったです。
「子供とオーディオを両立する方法」も良いテーマですね!
「フラッターと定在波対策からいこう」の件、賛成です。
まず、これを対策してから「反射、吸音を駆使したルームチューニング」を実施すべきです。
もうネタがなくなっていたのですが「好みの音にチューニングする手順」もいいかな~なんて触発されました。
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このシリーズも早6回目に突入ですね。貴重なご経験、御検証から得られた一つ一つの言葉が非常に参考になります。

今回のテーマ、床は非常に大事な要素と思っています。
如何に振動を床に伝えないか、床がいかに振動しない様にするか、この2点につきると思います。

この目的で拙宅ではスラブオングランド工法を採用しました。これは丁度、べた基礎をひっくり返した様なもので、コンクリート平面を上に向け、その上に床面の根太を置くものです。従って床下の空間は根太の厚さのみで、この根太の数で容積が少なく出来、床振動も少なく出来ます。また、床材は無垢材を使用して振動を出来るだけ減らし、その上の絨毯量により吸音を調節しています。

スラブオングランド工法の一番の利点は、SP床を基礎から直接コンクリートで持って来れるので、振動対策にはベストと思っています。拙宅ではその持ち上げたコンクリートの上に黒御影石30mmを敷き占め、SPとPWアンプを置いています。
床に置く重量制限が無いのもうれしい事です。

日記で記されておられるGallery bassoの効果は大きいですネ。小生も低域がさらに沈み込む様に感じています。

次の新しいネタにも期待しております。
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こんにちわ!
いいですね~ 我が家も最初から、オーディオのことを考えた部屋づくりが出来ていたらと思います。
でも、よく雑誌で見かけるような「床面を基礎から全面コンクリート打ちにして・・・」などまでやらなくても十分なのだろうと思っています。要はスピーカーの振動をどこかに逃がしてあげればいいのですから。Rayさん宅のように工夫をして、コストがかからず防振する方法を考えたいと思います。
それにしても建て替えるとなると先立つものが・・・。 MagicDragonさんが言われていたことですが「仕事頑張らなきゃ~」と思う今日この頃です。
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こんばんわ。

私の部屋(リビング)がだんだんとヒジヤン様のお宅の飾り付けと似てきています。
といっても、中央の簾は3分の2位の大きさで高さは120㎝以下ですし、
天井のヒヤリングポイント寄りの簾は2枚だけですが。(^^;

マンション生活のこともあり、階下への音漏れには本当に気を使います。
スピーカーの足元は、厚さ5mmのタイルカーペット、24mmのMDFボード、クリプトンのオーディオボード、サンシャインのABA+メタルスペンサー、逸品館様のマグネシウム饅頭…、ウ~ン吾ながら重装備ですネ~。タイルカーペットは毛足を床に向けており、スピーカーを動かしやすく、そしてナンチャッテ・アイソレーションのツモリ、です。(以前は、MDF+オーディオボード のところにトラバーチンを使っていたのですが、最近音量を上げ気味なのでより振動対策に効果的と考えて現在の布陣となっています。)

それにしても、ヒジヤン様の日記には勉強させられますネ~。“ナールホド、「低音の包まれ感」というのは、このような理屈で得られるのか~。”、何故に低いパネルを並べるだけでよいのか、得心がいきました~。
関連して、逸品館様のホームページに「反射・吸音パネルを使った効果的なルームチューニング」との記事を見つけました。サーロジック様のホームページではよくわからなかった音場形成に関する説明が簡潔・明解に記載されており、“本当にそれだけかな~”と思わないでもありませんが、私には有益な知識となりました。(^^;http://www.ipppinkan.com/KRIPUTON AP-R30 AP-R15.html 注;KRIPTON AP AP のブランクの箇所はアンダーバーですがキーイン方法を忘れました(^^;恥ずかしい…

あと、スピーカーの上空の天井を少し吸音してみようか、どうやら天井が高く感じられる、ということだし。など考えています。(^^;

それにしても、「比較的簡単にできるルームチューニング」って、本当に素適ですネ。今、モンテベルディの「聖母マリアの夕べの祈り」から『マニフィカト』がこれまでより豊かにホール感を伴い響いております。
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いつもうれしいレスありがとうございます。
私の日記が、少しでも参考となっていただければ書いた甲斐があるってもんです。
前のレスでも書きましたが「そねさんのチューニング」がある程度完成したら「相互訪問」しませんか。そねさんの成果も聴かせていただきたいし、私の成果も聴いてもらいたいし、加えてそねさんは、パソコン苦手なようなので!

しかしながら、床の防音仕様はスゴイことになっていますね~。
読んだだけでは理解が出来ませんでした。(マンションの方は大変ですね!)

私の方は、ほとんどネタ切れなので、
天井が高く感じるチューンを楽しみにしています。
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拙宅がお呼びするのに相応しいか甚だ疑問ではありますが、誰しも怖いもの見たさ!にフッと魔が差すということもありますよネ~。(^^;

ということで、大変恥ずかしいのですが、ルームチューンを一定整えましたらお声かけさせていただきますので。
(ただ、私の場合、音量を上げにくい環境のこともあり大編成物はほとんど聴きませんので、ヴォーカルないしピアノトリオ、もう少し大きなものでも宗教曲どまりのチューニングとなりますョ~)
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6回にわたるルームアコースティック記事、とても参考になりました。
記事を読ませていただいていると、一つの対策に対して効果がキッチリ出てくるシステム(部屋を含めて)をお持ちだと感じました。これは基礎がしっかりした上で、高度に調整が進んだ証拠だと思います。私も、これからヒジヤンさんの日記を参考に煮詰めていきたいですね。

>棒を切ったものを上下につないだもの。
「低音対策=重い+大きい」という固定概念に囚われていたので、これが低音に効果有りとは驚きです。材料的にも簡単にできそうなので、早速やってみようと思います。
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レスありがとうございます。
システム(部屋を含めて)を褒めてもらって感激です。

低音対策の件は、あくまで効果は「低音の倍音の拡散反射」だと思います。測定したわけではないので解明したものではありませんが原理的に推定します。本当に周波数の低い低音は、ただの棒での拡散反射はないと思います。ただし、倍音が反射するので、聴感では低音の基音が聞こえる感覚となるのだと理解しています。(勝手な理解かもしれませんが)

試してみたら、効果など教えてもらえるとルームチューニング解明が進むと思います。

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