X1おやじ邸の比較三昧

日記・雑記
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全体の印象は、前回の日記に記した通りです。鮮度や瞬発力の高い800D3を使ったジャズ向きのシステムと、大地に根を張るようなALEXXを使ったクラシック向きのシステムです。この二つのシステムで、同じ音源を使って様々な比較を聴かせてもらいました。

1)800D3システムとALEXXシステムの比較

比較した音源は、自分が持ち込んだ試聴用のDiscです。
幸田浩子/カリヨンの1曲目アヴェ・マリアでは、定位が安定し、大きなサウンドであることは800D3もALEXXも同じでした。大きな違いを感じたのはコントラバスです。800D3では芯のあるピッチカートが遠めに奏でられるのですが、ALEXXではやや柔らかめのピッチカートが床を這いながらリスニングポイントに迫ってきます。歌声や他の楽器が奏でる伴奏も、響きを伴いふわっと包み込むように聴こえ心地よかったです。

ケルティックウーマンでは、キレのよい800D3と上下左右にステージの大きなALEXXとの印象です。この違いは、スピーカー位置とリスニングポイントの違いもあると感じました。

圧巻だったのは、ALEXXで聴くイワン・フィッシャーのブラームス交響曲第1番でした。大空間のリスニングルームいっぱいに広がるサウンドステージで奥行きも深いです。オーケストラが全員で奏でるトゥッティでは、各楽器の音が重なり合い部屋中に響きわたります。コンサートホールで感動したときのことを思い出し、思わず「素晴らしい!」と声を漏らしました。

クラシック系のサウンドがとても良かったので、先ほど800D3で聴いたビッグバンドジャズをリクエストしました。「低音が遅れるので、鳴りませんよ」と言われ、少し躊躇された様子でしたが希望に応えていただきました。ALEXXで聴くビッグバンドジャズ、悪くなかったです。と言いますか、普通に聴けば素晴らしいとなったかもしれません。ですが、800D3のシステムで聴けるキレがよくて鮮度の高いサウンドは流れませんでした。

オーナーが言われる通りのジャズ向きの800D3システムと、クラシック向きのALEXXシステムと感じました。聴きたい音楽を、システムを代えてでも聴きたいように鳴らす。X1おやじ邸ならではの二つのシステムが奏でるサウンドに感心仕切りでした。

2)ALEXXシステムでのエソテリックP1XとMFPCの比較

こちらはMFさんが事前にMFPCに自分の試聴用音源をセットアップしてくれたので、持ち込みDiscをエソテリックのP1Xで、同じ音源のFILEをMFPCで再生しての比較です。DACのD1X以降はすべて同じ仕様となります。

最初に幸田浩子のアヴェ・マリアから聴いたのですが、明瞭な音のMFPCと比較して、P1Xではうっとりするような感覚を受けました。「P1Xの方が音楽性は高いですね。」と感想を述べると、「音が結構違うでしょ。」とオーナーの言葉です。じっくり音を比べてみると、音の芯は同じですが、その周りの響きがP1Xは多かったです。ビジュアルで表すと下記のイメージです。

他の音源の比較も同様でした。はっきりくっきりを求めるならMFPCの方が上と感じる方もいると思います。ですが音楽の世界は声楽や楽器の演奏も同様ですが、音の芯はぶれずに、その芯から全方位に響きを発するような音がよい音楽を奏でます。部屋やホールの響きではなく、音の響きです。オーディオも生演奏も同じだと思いました。

ただ、MFPCは音質重視でセッティングしたものではなく、利便性重視だったことも影響していたようです。「P1Xと同じように追い込んだセッティングとしたら、差は薄まるはず。」とはオーナー談でした。

3)ALEXXシステムでデジタル(P1X)とアナログ(トーレンス
プレステージ)の比較

P1Xのデジタルサウンドがよかったので、アナログも聴いてみようという話になります。プレーヤーはトーレンス
プレステージ、カートリッジはバンデンハル、アームはグラハム、フォノイコはFMです。どれをとっても高級機ですね。

この比較は、オーナーの選曲です。交響曲の2曲が選曲されました。
バースタイン&ニューヨークフィル ショスタコーヴィチ:交響曲第5番


ケルテス&ウィーンフィル ドヴォルザーク:交響曲第9番 新世界より


CDとアナログレコードの比較ですが、こちらはデジタルもアナログも渾身の追い込みをした結果の比較になります。結果はアナログの圧勝と感じました。ALEXXのシステムは、元々が大地に根が張ったようなサウンドですが、アナログで聴くと更に厚みがあり、50年近く前の録音とは思えない鮮度です。空間表現も劣ることなく、むしろ奥行きは深くさえ感じました。情報量もたっぷりで、地を這う低音が床面いっぱいに広がりました。アナログ恐るべし!アナログ録音した音源ゆえにアナログ再生が優位とは思いますが、これまで各所で幾度となく聴かせてもらって来た印象が一変します。これなら手間のかかるアナログレコードに夢中になるのもうなずけると思いました。

以上、X1おやじ邸での比較三昧です。最近シアターのシステムも更新されたとのことですが、音楽世界に夢中になってしまい2chオーディオだけにどっぷりでした。音楽ジャンルや音源の特性を活かす再生レベルの高さを味わった、3年半ぶりの訪問でした。

-おわり-

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