『調整のし易さを重視しつつ音質にこだわったスピーカーの足もと』とはどうしたら実現できるのだろう?
のびーさんとX1おやじさんにコメントをいただいてから考え始めました。悩むからアンテナが立ち、考えるから行動に移れんですね。メンテナンス工程が終了しましたので、ちょっと道くさします。
相反する課題を両立させるために、スピーカーの足もとに必要な機能を明確にしておきます。
<調整のし易さ>
a)容易にスピーカー位置を動かせるようにすること
b)mm単位(場合によっては0.1mm単位)での調整を可能とすること
<出音の音質への配慮>
c)スピーカーユニットと床面相互に振動を伝えにくい構造とすること
d)聴感上気になるピークなどの固有音を出さないようにすること
e)スピーカーユニットが起こす振動を逃がす構造とすること
f)スピーカー本体が動かないようにすること
現状のスピーカーの足もとの構造は、B&W802D標準のローラー式キャスターです。
これを上記の必要な機能に当てはめてみると下記となります。
<調整のし易さ>
a)容易にスピーカー位置を動かせるようにすること・・・OK
b)mm単位(場合によっては0.1mm単位)での調整を可能とすること・・・不十分
<出音の音質への配慮>
c)スピーカーユニットと床面相互に振動を伝えにくい構造とすること・・・不十分
d)聴感上気になるピークなどの固有音を出さないようにすること・・・不十分
e)スピーカーユニットが起こす振動を逃がす構造とすること・・・不十分
f)スピーカー本体が動かないようにすること・・・くさび設置でOK
従前のウェルフロートに乗せたケースは下記となります。
<調整のし易さ>
a)容易にスピーカー位置を動かせるようにすること・・・キャスターでOK
b)mm単位(場合によっては0.1mm単位)での調整を可能とすること・・・不十分
<出音の音質への配慮>
c)スピーカーユニットと床面相互に振動を伝えにくい構造とすること・・・上下は不十分
d)聴感上気になるピークなどの固有音を出さないようにすること・・・不十分
e)スピーカーユニットが起こす振動を逃がす構造とすること・・・フロートでOK
f)スピーカー本体が動かないようにすること・・・不十分
◆上記からも「調整のし易さ」と「出音の音質への配慮」を両立させることの難しさがわかります。
・ウェルフロート外しのビフォーアフターから、現状のシステムでの音質への配慮は
「スピーカー本体が動かないようにすること」が大事と言えそうです。
・また、頻繁にスピーカーの位置調整を実施しますので、
「調整のし易さ」はマスト項目となります。
・加えて、ウェルフロート採用時のメリットである
「女性ボーカルの透明感と伸び」を課題としていますので、ウーファー振動をツイーターに伝えない配慮が必要となります。
◆以上から、下記をスピーカー足元の仕様決定にあたっての優先順位とすることにしました。
1,容易にmm単位(場合によっては0.1mm単位)での調整を可能とすること
2,再生時にスピーカー本体が動かないようにすること
3,スピーカーユニットが起こす振動を逃がす構造とすること
4,聴感上気になるピークなどの固有音が出ないようにすること
要求事項を100%満足する仕様がないことは、様々な足もと仕様が存在し、各自各様に選択されている事実からも明白です。
こんな考え方で、自宅ではどうするのが現状のベストかを模索することとしました。
コメント ※編集/削除は管理者のみ
ヒジヤンさん こんばんは
そのローラーキャスターを使われていたんですか??
移動にはとても 便利ですが 音には良くないと思います。
2と3を満足できないでしょうね。
ヒジヤンさんが 1から4を 満足させるのに どんな手法を使うか 楽しみですね。
多くの方が ウェルデルタを使っていますが そちらに向かうはずはないのは承知ですから。
x1おやじさん、コメントありがとうございます。
足元にこだわるx1おやじさんからすると、ローラーキャスターなどと聞くと卒倒されてしまいますよね。
ですが、DシリーズのB&W標準はローラーキャスターで、試聴や展示会もみなこの仕様で聴いているんですよね。音もそれほど悪くないと思っていますが、おやじに背中を押されちゃあ仕方がねえと改良を思案中です。
「2,再生時にスピーカー本体が動かないようにすること」については、随分以前に試行錯誤しまして、「1点くさび」で解決しました。4点くさびからはじめましたが、押さえつけたような音となり、2点くさびでもダメ。1点くさびで、カチッとさせながら伸び伸び鳴るようになりました。
B&Wの大型のものはキャスターが付いているのが標準なんですね。それは知りませんでした。
このクラスはスタジオなどでも使われますので業務用の側面があるのかなあと思いました。使い勝手や移動に関して考慮ている感じですね。
自分の場合は小型のスピーカーなんで移動はよっこらしょと持ち上げればいいので簡単ですが大きいのは難しそうですね。
そう言えばバズケロさん宅も大きいスピーカーですがキャスターは付いていなかったと思います。あれはどうやって移動やセッテイングを詰めているのかよく考えたら謎ですね。
移動などの使い勝手をある程度制限するしかないのではと考えます。
いい方法が見つかるといいですね。
うつみくん、おはようございます。
800Dシリーズの標準足はローラーキャスターなんですよ。ですが、さすがB&Wと言いますか、練りこまれたローラーキャスターだと感じています。問題は動きやすいことです。少し当たっただけで動いてしまいますし、動き易さが音にも影響していました。それを解決したのが、くさびの設置でした。
バズケロ邸は以前は、
・TAOCの古典的なスピーカースタンドに載せてありました。
⇒でも、皆がココを何とかしたいですね?なんて弄っていました。
すると今は、
・TAOCのスタンドの上にウェルウロートを設置し、重心位置はステーで支えています。ご本人は1点アースだと言われていました。
⇒この構造が中々の優れものです。ですが、移動はおろか位置の微調整も大変そうです。出音最優先で仕上げたスピーカーの足もとかと思います。
バズケロさんらしいですよね(笑)
ヒジヤンさんへ
こんにちは
貴方は重要なことを忘れているのか、知らないのか、一つ抜けていると思います。それは、SPは振動板が空気を押して疎密波を作ります。空気を押すとは空気に押されることでもあります。押されるエネルギーも凄いので、特に貴方のSPのように大型の場合、堅牢であり、重いです。さらに、スパイクを履いてエネルギーのロスなく前に押し出しています。ですから、ヤワなものをSPの下に敷くのはわざわざロスを作ってピントに悪影響があります。
bb7さん
すごい物知りなんですね。
>スパイクを履いてエネルギーのロスなく前に押し出しています。
この部分が少しだけ気になりますが、特に反論はないです。
ヒジヤンさんには、私のブログにもよくコメントをいただくので、私のPhil-M初のコメントを(笑)。
B&Wの大型SPはショップやオーディオショーなどの「主役」の常連ですから、私も何度も何度も聴いたことがあります。そして、それらすべての足元に「キャスター」が入っていることも存じ上げております(伊豆ではこれを参考にしたので=笑)。
そして、ヒジヤンさんの言うように、だからと言って低域が甘いとか、床が共鳴しているとかの印象を受けた経験はありません。ただ、ショップやオーディオショーの床は非常にRigid(大体、鉄筋コンクリートのビル内ですから)なので、「キャスターのデメリット」が出にくいのかな、とは思います。ヒジヤン邸にお邪魔した経験からは、X1おやじさんが言われるように、恐らく、あのお部屋であれば、スパイクなどにした方がもっと低音は締まるでしょうね(ただし、その音が好きかどうかは別問題)。
伊豆の拙宅も同様であることは重々承知しているのですが(汗)、何といってもマルチチャンネルのフォーマットを映画も含めて複数使い分けるには、スピーカーセットを何セットも持つか、お部屋を何部屋も持つか(笑)以外では、「スピーカーを移動できるようにする」しか解がありません。特にAuro-3Dを含むマルチの場合、全スピーカとリスニングポイントとの位置関係(角度)がとても厳密で、かつこの角度を変えてしまうと音場・音像が大きく変化してしまうソフトが少なくないことから、足元を固めれば音が良くなることは重々承知しながらも、「位置を固定することのデメリット」の方が大きいと私は判断し、「キャスター付き」(汗)にしております。
ただ、2ch派のヒジヤンさんが、
>頻繁にスピーカーの位置調整を実施しますので、「調整のし易さ」はマスト項目
と書いておられるのには驚きました。2ch派の方でも、「調整のし易さ」>「音質」という方がおられるのかと。
それは想像するに、「位置調整」の結果として得られる「音像・音場」の向上のメリットが、「音質」(特に低域ですが)低下のデメリットを上回る、と判断してのことでしょうね(まあ、「趣味」としての楽しみを残したいというのもあるかもしれませんが=笑)。
今後、もしヒジヤンさんが、「移動できるのに、音質が落ちない」方法を発見されれば、私も是非参考にさせていただきたいので、今後の研究成果を楽しみにしております。
Auro3Dさん、コメントありがとうございます。
今でもちょくちょくブログの方も見に行っていますよ。今はAuro-3Dのセッティング講座なのでコメントは出来ませんが・・・
自分のオーディオでは、スピーカーの位置は最上位に大事にしている事項です。
2chで位置の調整が必要なのは微調整なんですね。何せ2本で勝負ですから(笑)
①左右のスピーカーの焦点合わせ・・・±1mmm以内の精度
②部屋との相対位置・・・±5mm以内の精度
◇一度合わせても機器やインシュレーターやルームチューニングなどを変更したら合わせ直さなければなりません。加えて、何もしなくてもずれてしまうんですね。±1mmですからすぐにずれてしまいます。なので、その度に調整し直しますから「調整のし易さ」がとても大事になって来ます。
Auro3D邸のように毎度ゴロゴロとやるわけではないのですが、微調整も移動も楽にやれたらいいですよね。
ヒジヤンさん、こんにちは。
私が所有していたD3シリーズはガタ付きの無いキャスターと収納可能なスパイクの両方が装備されています。
大まかな位置調整をキャスターで済ませたらスパイクを出して固定する訳ですが、ミリ単位の調整は常に必要なので、スパイク受けを使っていました。スパイク受けの素材を吟味すれば、フローリングであれば強く押したり引いたり、時には蹴りを入れることで調整が可能です。
私が調整のし易さを重視すると記したのは、ヒジヤンさんと同様、何センチも移動するのでは無く何ミリというレベルです。以前、カーペット床でスパイク受けを使っていた時は、意図した方向に意図しただけ動かすことが困難で、調整に難儀しました。
802Dの本来の使い方では、スパイク足に付け替えるようですね。大変ですがやはり音質にはそれが一番なのでしょう。
のびーさん、コメントありがとうございます。
800D3のスパイクは後方?だったかニゲの構造となっていて優れものですね。
一方でDシリーズはガチガチの固定式です。私がダイナのA氏から購入したときは、「後でスパイクに替えると音は変えられます。」と言われていました。
また、 “déjà-vu”に集まっていた達人たちの意見は、スパイク肯定説とスパイク否定説の二つに分かれていました。悪党四人組と呼ばれていた人たちは、3名がスパイクレスで、1名がスパイク付でしたね。AvalonのIsisをお使いの方は、標準でスパイクが付いているのをわざわざ外していました。
自分の経験上では、金属スパイクに金属の受けは必ず固有音がのります。高域の上のほうにアクセントが付いて、シャープにも聞こえますが好みではありません。だから、スパイク嫌いなのです。x1おやじさんはスパイク好きなので、人それぞれですね。次回の日記に個人的な見解の比較評を書いてみます。あくまで個人的な見解です。