オーディオにおける楽譜とは? – 楽器の科学を読んで

日記・雑記
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この日記は、先にご紹介した”楽器の科学”についてを読んで、自分の感想や考えを記録しておくための日記です。音楽についての本らしく、目次が楽章毎の表記となっているので目次に合わせた記録をしておくことにしました。自分の感想や考えはオーディオ演奏へ落とし込んだものとしています。

 

<目次>

プレリュード──音楽は「五線譜上のサイエンス」

第1楽章 作曲の「かけ算」を支える楽器たち

第2楽章 楽器の個性は「倍音」で決まる

第3楽章 楽器の音色は「共鳴」が美しくする

第4楽章 「楽器の最高性能」を引き出す空間とは?

第5楽章 演奏の極意

 

プレリュードとは前奏曲の意味です。オペラなどで開幕時に演奏される楽曲を表しますが、この本の中では「楽譜」「ハーモニー」「記号」などの前段的な解説になっています。そして、音楽が「五線譜上のサイエンス」として進化・発達するきっかけとなったのは、「楽譜の誕生」であるとしています。

 

では、オーディオ演奏における「楽譜」とはなんでしょうか?

 

音楽演奏における「楽譜」は、「音の高さ」「音の長さ」「音の大きさ」「リズム」「音の重なり(ハーモニー)」などを規定するものです。演奏家はこれを基準として演奏します。楽譜通りに弾くことから始めて、それを出来るだけよい音で弾くことに進め、最後に自分の解釈を入れて、「自分の音楽」を完成させるプロセスとなります。

 

自分の場合は楽譜が読めませんから、音を聴いて「音の高さ」「音の長さ」「音の大きさ」「リズム」「音の重なり(ハーモニー)」を耳コピしています。耳コピ用には、最初は出来るだけ楽譜通りの音源を聴いて覚えています。それでも、先生に楽譜を見ながら聴いてもらうと、「ここが違う」「あそこが違う」と直されます。

次に沢山の演奏を聴いて、自分のイメージを固めていきます。気に入った演奏に出会ったとしても、同じように真似することは出来ません。声(音)もテクニックもポテンシャルも違うからです。最終的には、自分の録音を聴きながらイメージに合うように歌い方を決めていく流れです。

 

オーディオ再生の場合はどうでしょうか。音源を鳴らせば音は出ます。どんなに下手な再生をしても、「音の高さ」「音の長さ」「リズム」が狂うことはありません。ですが、これだけでは「正確な音か」「いい音か」「好きな音か」は判断できないですね。やはり対比するものが必要です。「人の声が判断しやすい」と言われるのも、人の声は普段から聞いているから蓄積があるからですね。ですが、声の範囲は基音ベースでは広く捉えても「100Hz~1000Hz」程度です。女性ボーカルだともっと狭い範囲となってしまいます。

 

だから、様々な楽器の音を聴いてオーディオから出ている音が妥当かどうか、いい音かどうか、魅力的かどうかなどの確認が必要になりますね。最初は単一楽器の音を聴くこと、徐々に楽器の数を増やしてゆくのがよいと思います。生の音を沢山聴くべきです。そうしたプロセスを踏んでいるオーディオの音でもいいかもしれません。その際、出来るだけ「いい音」「魅力的な音」を沢山聴くのがいいと感じています。

 

私は、オーディオ再生の楽譜は「生のいい音」だと思って行動しています。

 

出来れば、各種の楽器を様々な環境で聴き込むことで、「この場所ではこんな音に聴こえる」「あの場所ではあんな音に聴こえる」と判断できるようになると感じています。録音の音源を聴いた時にも、「この録音は、こんな場所で録られたものだろう」と浮かぶようになればしめたものです。

 

個人の体験談では、自宅でオーケストラが鳴らないことをきっかけに、オーケストラを鳴らすために実施したのは以下です。

アマオケのコンサート巡り→国内プロオケのコンサート巡り→ウィーンでのコンサート巡りです。

 

「よい音を沢山聴くこと」=オーディオ修行と捉えたためでした。

 

ですが、オーディオ演奏は生演奏ではありません。生のよい音を沢山聴くことで、自分の中の基準としての「楽譜」にしようと言うことです。ヴァイオリンの音を一度も聴いたことがないのに、「ウチのヴァイオリンの音はいい音だ」なんておかしいですよね。あくまで基準としての生音であり、「マスタリングの狙い通りにしよう」とするもよし、デフォルメして「自分のサウンドを構築しよう」とするもよしです。「これが私のサウンドです」というオーディオ演奏を奏でたいものです。

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