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ストレスなく聴ける席 – フィリアホールでのショスタコーヴィチ

日記・雑記
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ショスタコーヴィチは陰湿な感じの曲が多いので好みではなかったことを先の日記で書きましたが、その中でも「ピアノ五重奏曲」だけは違っていました。まだクラシック音楽を聴き始めた頃に、どんな曲が好みかもわからずにCDを買い漁っていた時期があったのですが、この曲は初めて聴いて引き込まれたのです。その曲が取り上げられていることを知り、救済サイトで探したところ下記と提示されたチケットを見つけました。

 

『お席は2列目の1ケタ台です。ストレスなく聴ける席だと思います。』

 

これはねらい目だと思ったのですが、『ストレスなく聴ける席』が気になりました。

ストレスなく聴けるとは何だろう。・・・音がよいからストレスがない。一番端だからストレスがない。周りに人がいないからストレスがない。想像は尽きません。自分好みの指標で考えると、よい方にも考えられますし、悪い方にも考えられるのです。そこで、出品されていた人にメールを送りました。その時のやり取りが印象に残っています。

 

ヒジ:「ストレスなく聴ける席」とのことですが、どの位置になりますか?差しさわりのない範囲でお教えいただけましたら幸いです。

出品:「通路側なので、窮屈感なくストレスフリーで聴けるかなと思います。」

ヒジ:「通路側の席はよいですね。」

出品:「隣りの席のヒトのマナーが悪いとせっかくのコンサートがガッカリなことになりますよね。」

ヒジ:「確かに隣席の人のマナーが悪いのは困りものですよね。自分も係の人に言って、席を変えてもらったことがあります。」

出品:「なので通路側を買うことが多いです。圧迫感も避けられますし。」

ヒジ:「そうですね。2列目とのことですが、2階席ではないですよね?」

出品:「1階席です。2列目の6番の通路側です。」

ヒジ:「安心しました。通路側は視界が抜けるのもいいですね。是非お譲りください。」

 

席位置にはこだわりがあるのでしつこく聞いてしまいましたが、この位置ならいいだろうと思いました。

実際に座った感じも、視界が抜けていて演奏する様子がよく見えましたし、フィリアホールはステージの高さも低いので聞こえ方に不満はなかったです。

 

聴きに来たコンサートは、「仲道郁代&ウェールズ弦楽四重奏団Vol.2 ~ショスタコーヴィチが生きた20世紀~」です。

<演奏>

ピアノ:仲道郁代

弦楽:ウェールズ弦楽四重奏団

<プログラム>

ショスタコーヴィチ/2台のヴァイオリンとピアノのための5つの小品

ショスタコーヴィチ/弦楽四重奏曲 第13番 変ロ短調 Op.138

ショスタコーヴィチ/ピアノ五重奏曲 ト短調 Op.57

 

ショスタコーヴィチ没後50年に合わせて、オール ショスタコーヴィチ プログラムです。この中のピアノ五重奏曲を目当てに聴きに来たのですが、これまで「陰湿な感じの曲が多い」と感じて来たショスタコーヴィチも、「優美な曲あり 陰湿な曲あり 感動を呼ぶ曲あり」で幅の広さを感じるプログラムでした。

 

ショスタコーヴィチ/2台のヴァイオリンとピアノのための5つの小品

短い曲が5つ繋げて演奏されました。映画音楽として作曲されたものを抜粋し、友人のピアニストが2本のヴァイオリンとピアノに編曲したそうです。この曲がショスタコーヴィチなの?と思うほど、美しさあり、哀愁あり、楽しさありでした。特に第1曲は、流れる音楽に漂っていたくなるほどロマンチックな曲で自分好みでした。

 

ショスタコーヴィチ/弦楽四重奏曲 第13番

この曲は、「陰湿な感じの曲が多い」と感じていた中でも筆頭に感じます。まるで、抑圧され憂鬱で絶望したショスタコーヴィチの精神世界を覗き見るような曲と感じました。時折鳴らされる、踏板の音にハッとさせられて、どうもこの曲は馴染めません。

 

ショスタコーヴィチ/ピアノ五重奏曲

お目当ての曲です。この曲もショスタコーヴィチらしく暗く重い雰囲気の曲なのですが、初めて聴いた時からビビッと来ました。冒頭の力強いピアノから始まり、続く弦楽四重奏を聴いただけで引き込まれます。悲壮感が漂っているが美しい、抑圧された世界の中でも力強く生きる、そんな感覚に共感するのでしょうか。この曲を自分が初めて聴いたのはCDでした。

エリーザベト・レオンスカヤ&ボロディン四重奏団盤です。この音源は初めて聴いて気に入ったのに、その後に他の音源を探していないことが不思議です。一発で気に入り、自分の中でパーフェクトだったのかなと。帰宅後に部屋を暗くして、一人で聴き直したのですが、こんな感じで聴くのが最高です。自宅で部屋を暗くして聴くのは、究極の『ストレスなく聴ける席』だったということでしょうか。音楽を聴く環境は大事ですね。

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