初日は時差ボケもなく、これまで行ったことがなかった観光地で楽しみ、オペラも堪能出来たので順調なスタートが切れたように思います。ですが、最初に泊まったホテルが、「安かろう悪かろう」でしたので、その3はこの話から始めます。
初日から3日間は、ウィーンの中心から一駅離れたホテルに泊まりました。3回に分けた理由は、最初に決めたのが最後のホテルで、最後の3日間しか連泊が取れなかったのです。次に決めたのが二番目のアパートメントで、ここも6連泊が限度でした。仕方がなく最初の3日間を最後に決めたのですが、このホテルが問題でした。
最初のホテルは、見た目や雰囲気は悪くないのですが・・・
決めたのはとにかく安かったからです。朝食付きで、1泊約8000円とのことでした。円安/物価高のウィーンの中では破格です。クチコミの評判はもう一つだったのですが、この安さに目がくらみました。
ところが翌朝の食事に向かうと、「朝食は別料金になる。18ユーロ(約3000円)が必要」だと言われてしまい、予約窓口のagodaに連絡しようとしましたが、ここでガタガタしても旅行が台無しになると思い、あきらめて支払うことにしました。このホテルは最悪です。要求しないと、部屋の掃除もしなければ、タオルも替えてくれません。朝や出かけるときに挨拶をしても、知らぬ顔のことがままありました。チェックアウト後に全てをクチコミに投稿をしましたが、agodaに却下されてしまったようです。<ガックリ4>
話を戻して2日目のことです。朝食の後は気を取り直して、ハイリゲンシュタットに向かいました。ベートーヴェンが創作活動を実施した聖地ですが、都市部からやや離れていることもあって、これまで一度も行ったことがなかったのです。
ハイリゲンシュタットまでは、ホテルからトラムを乗り継いで向かいました。
トラムの終点から、歩いて小川沿いの「ベートーヴェンの小路」を通り、ベートヴェンの記念碑があるところに進みます。交響曲第6番(田園)は、この小路を歩きながら触発された感情の表出を曲にしたとのことで感慨深い思いがわきますが、同時に偉大なる芸術家と比べて、自分の感性の乏しさを思い知らされました。裏を返すと、こんな風景からあの壮大な曲が創出されるのか・・・と感じたのです。
地図を見ながら進んでいくと、ベートヴェン・ミュージアムに到着します。普通に歩いていたのでは見落としてしまいそうなほど質素なたたずまいで、入り口は道路に描かれたト音記号が目印です。
中に入って外観や中庭を見終わったところで、個別にある部屋(展示場)に入ろうとしたところ、「チケットは持っているか?」と聞かれたので、部屋は見ずに出てきました。面白かったのは、中庭に置かれた巨大ホーンスピーカーです。ホーンの中に腰かけて、「交響曲第6番(田園)」が聴けます。
交通費はフリーパスで、自然とのふれあいを主体に巡り、入館料など一切不要な観光タイムでした。<ホクホク4>
さらに進んでいくとホイリゲ(ワイン酒場)が見えてきます。足も疲れてきていましたので、ここで休憩しながら昼食とすることにしました。
この時期にしか食べることが出来ないシュパーゲル(ホワイトアスパラ)やぶどうジュース(お酒が飲めないので)を堪能しました。
ここで何時間日光浴していたでしょうか、ホイリゲの食事は安くはないですが元は取ったかもしれません。
その後は、周辺の教会などを回ってホテルに戻りました。この教会の残響の長さは驚くべきものがあります。あの響きは今でも耳に焼き付いています。ウィーンの教会は数多く回りましたが、あれほどの響きを感じたことはありません。
夜はムジークフェライン小ホールでのコンサートです。観光に疲れて寝てしまわぬように、ホテルの戻った後は、目を閉じて休憩を取りました。朝食での予定外の出費は、散策を主体とした観光とすることで取り戻せたかと思います。
ここまで ホクホク:4 ガックリ:4
コメント ※編集/削除は管理者のみ
ヒジヤンさん、こんばんは。
なかなか起伏の激しい旅行をされたようで、楽しく拝読しています。
旅行中は「もう勘弁してくれ!」と散々でも、時間が経ってから思い出そうとすると全てがスムーズにいった旅行は案外と印象が薄い一方、こういった旅のほうが思い出深く懐かしかったりしますよね。
Travel is Trouble、 続編を楽しみにしています。
眠り猫さん、コメントありがとうございます。
本当に、起伏の激しい旅でした。
そしてクライマックスの起伏が真の意味で「天国と地獄」でして・・・
この先の行方も楽しみにしていてください。
生涯忘れえぬであろう体験となりました。
パート1、2、3と一気に拝見しました。続きも楽しみです。
ドイツらしい、今風の演出だったのですね!
sonnenblueさん、コメントありがとうございます。
体験したことを生々しく記録しておきたいと考えているのですが、難しいものですね。楽しんでお読みいただければ幸いです。
>ドイツらしい、今風の演出だったのですね!
オペラに対する見識は浅いのですが、面白い現代風なアレンジがされていました。パパゲーノがシャンデリアに乗って降りてくるシーンは(オペラ座の怪人のパロディ風で)唖然としました。