がっかりのハイレゾ音源 – 小澤征爾指揮 サイトウキネン 幻想交響曲

日記・雑記
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ネット上でハイレゾ音源を販売しているe-onkyoから初めてハイレゾ音源を購入してみました。
今までReference RecordingsがDVD ROMの形で販売しているHRXというハイレゾ音源を購入したことはあったのですが、ネット上からDownload購入したのは今回が初めて。

購入したのは小澤征爾指揮、サイトウキネンの幻想交響曲。
カーネギーホールでのライブ版。

[:image1:]

http://www.e-onkyo.com/music/album/uml1860/

がっかりしました。
以下の某コメンテーターによる評を信じた僕がバカでした。

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終楽章で登場する大太鼓など、空気を圧するような重低音がスピーカーから飛び出してくる。唸りを上げるコントラバスやティンパニの迫力も強烈だ。これほどの音をCDフォーマットに押し込めるのは少々苦しいが、そこは192kHz/24bitのポテンシャルの高さ。ストレスなくグーンと音が伸びてくるし、第4、5楽章の凄絶な全合奏や鐘の音も混濁感なく鳴ってくれる。何よりカーネギー・ホールの熱狂を感じられるのが素晴らしい。

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サイトウキネンの弦は魅力的だし、金管にもう少し元気が欲しいけれど演奏自体は悪くない。
でも、この録音は許せない。なぜかというと、第4楽章、第5楽章のグランカッサのフォルテがほとんどサチッテいるから。それも半端でないレベルで。
以下の写真は第五楽章全体の波形。

[:image2:]

これを見ただけでかなりの部分で頭打ちが起きていることがわかるでしょう。
さらに時間軸を拡大してみたのが以下の写真。

[:image3:]

これは第五楽章の初めから9分11秒くらいの部分。半端でないサチり方がわかるでしょう。
しかもコンプレッサーもリミッターもないブッタギリ。
この波形から本来の波形のピークを想像すると6dBくらいブッタぎったのではないかと思われるくらい。

これがメジャーレーベル、DECCAの録音エンジニアがやることか?
いくらライブ録音だからってここまでひどくなくても…。
あるいは超低音部なので歪はわかりにくいだろうとコンプレッサー代わりに編集の時にスパッと切った確信犯的所業か??

ただただ悲しい。こんな欠陥録音(あえてそう言わせてもらいます)を3000円以上で売るe-onkyoもどうかと思う。
ライブ録音のレベル設定ミスなのだったら、販売時にそうコメントを付けて売るべきでしょう。
グレングールドの録音でグールドのうなり声が入っているなどのコメントがつけられていた事例があったし、フルトベングラーの古い録音でも音源の問題によるノイズがあるとのコメントが入ったレコードなどがあったと思う。
だから、問題を認識しているならばそういうコメントを着ければ済むことなのに…。
そうしないで販売するのは僕に言わせれば詐欺に近いと思う。
このような超低音部でサチらせることはオーディオシステムによっては危険に陥る可能性がある。超低音の飽和は結果として異常なDC成分を発生させるから。特に非常に低い周波数までの再現性を持つD/A変換系やアンプ系を持つシステムでは異常低音の電流をスピーカーにぶち込むことになるので、低音入力に余裕のないスピーカーでは破たんしやすい。
このソフトでウーファが底突きを起こしてもそれは必ずしもスピーカーのせいだとは言えないかもしれない。

この録音のCD版もあるようですが、そちらの方はどうなのか?
もし、このCDとリッピング環境、波形確認環境をお持ちの方はご確認いただきたいのですが…。

ところで、先のコメンテーターのお耳はどうなっているのでしょうか?
「終楽章で登場する大太鼓など、空気を圧するような重低音」に不自然さを感じなかったのか?
う~ん、これは腹が立つというよりむしろ笑うしかないか?

今回もまた八つ当たりモードになってしまったかも…

メインの別blogはこちらですが、ほとんど同じ内容をコピーしています。

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