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Auro3D邸SonettoⅧの位相整合対策

日記・雑記
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Auro3Dさんがお使いのソナスのSonettoⅧの位相整合のために採った対策について記録しておこうと思います。
これはAuro3Dさんのこの日記についての追加資料です。

この記事はサラウンドのシステムをお使いでない方にとってはほぼ無意味な情報ですので、どうぞスルーしてください。

きっかけはAuro3Dさんが現行のマルチchサラウンドのシステムの新しいセンタースピーカーをどれにするかということだったと思います。

現在ご使用中のフロントのLRはソナスのSonettoⅧをお使いでそれに合うセンタースピーカー。

でもその過程でわかったことはSonettoⅧの各ユニットの位相の問題。
これはAuro3Dさんの日記に書かれている通り、

  Woofer・・・正相
  Mid・・・逆相
  Tweeter・・・逆相

ということになっています。
ソナスの3wayはこのシリーズ以外のものもこうなっているものが多いようです。
WooferとMidのクロスオーバー周波数は270Hとかなり低いので、AVアンプの音響補正をかけるとスピーカー全体の位相が逆相と判断されます。
これはAVアンプの位相の判断が400Hz~1KHzくらいの中域でされるからだと思います。

この指摘に従ってSonettoⅧを逆相接続すればシステム内の2wayのスピーカーとの位相は合うので音像定位の問題はないのですが、270Hz以下の帯域で他のスピーカーとの位相関係が逆になってしまいます。
低域で位相が逆のスピーカーが組み合わさるとお互いに打ち消しあうことになるので低域の押出しや迫力の低下になります。

SonettoⅧは低域と中高域のバイワイヤ接続が可能になっているので、これを利用して中高域もしくは低域の極性を逆に接続すれば他のスピーカーとの位相整合は可能なのですが、その場合には270Hz付近に大きなディップが生じるため、聴感上の違和感が生じる可能性があります。

Auro3Dさんのこの日記にそれを試した結果が書かれています。
やはりどうも具合が悪いようです。

帯域分割のネットワークを使うとき、例えばウーファとスコーカーでは以下のような接続にします。
これはクロスオーバー周波数でディップ(落ち込み)を作らないためです。

            スロープ    ウーファ  スコーカー 
1次フィルター   6dB/oct    正相接続  正相接続
2次フィルター   12dB/oct    正相接続  逆相接続
3次フィルター   18dB/oct    正相接続  正相接続
4次フィルター   24dB/oct    正相接続  正相接続

SonettoⅧでは2次フィルターが使用されているためウーファとスコーカーで逆接続されているものと考えられます。
逆相に接続しているのには理由があるのです。

かなり深刻な状況なのですが、この問題の解決のために思いついたのが、以下の方法です。

[:image2:]

水色の点線で囲まれた部分がAuro3Dさんが「K&Kフィルター」と名前を付けてくださったアダプターです。シンプルな1次フィルター。
パワーアンプをスピーカー1台当たり2台使うバイアンプ方式でプリの出力と2台のパワーアンプの間にこのフィルターを挿入します。

こうすることでスピーカー内の2次フィルターと組み合わせることによってトータルとして3次フィルターを構成するのです。
これでWooferとMid/Highを同相にしてもディップが生じなくなるはずというロジックです。

[:image1:]

フィルター回路による音質劣化を少なくするためにコンデンサーにはポリプロピレン・フィルム、抵抗には非磁性のオーディオ用を使いました。
パッシブなので抵抗の値はプリのAV8805の出力インピーダンス、パワーのMX-A5200の入力インピーダンスを考慮して決めています。
AV8805にとってはかなり負荷が重くなるので少し心配でしたが、問題なく動作してくれたようです。

この結果についてはAuro3Dさんのこの日記をご覧ください。
Auro3Dさんに満足していただいたようなので提案した私としてはホッとしています。

ユニット間の位相が逆になっているスピーカーをマルチchサラウンドのシステムに組み入れたい時、もしそのスピーカーがバイワイヤー接続に対応していれば比較的簡単に位相整合できるのがこの方法のメリットだと思っています。

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