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人間Dirac Liveの成果 – サラウンド・スピーカー編

日記・雑記
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前回のフロントスピーカー編に続いてサラウンド(リヤ)・スピーカー編です。

サラウンド側はバーチカルツインではありません。
ユニットはフロントとほぼ同じ構成ですが、こちらはスーパー・トゥイータ(STW)が1世代前のPT-R9になっています。
PT-R9は外観がフロントのPT-R100とちょっと異なりますが、ダイヤフラムは同じで違いは使用しているマグネットの材質がネオジウムでなくアルニコだということくらいです。

今年の7月時点での設定は以下の通り。

WF  受け持ち帯域 3KHz以下 接続   正接続
TW  受け持ち帯域 3KHz~8KHz 接続  逆接続
STW 受け持ち帯域 8KHz以上  接続  逆接続

ここで正接続というのはメーカーの表示通りに接続していることを意味し、逆接続とはメーカーの表示とは逆に接続しているという意味です。
フロントではTWが正接続だったのにサラウンドでは逆接続にしないと位相やインパルス応答波形を整えることができなかったのです。
同じユニットを使っているのにもかかわらず…
それで頭を抱えていました。

ここで冷静にTWの接続による特性の違いを確認したのですが、Waveletでは次のようになります。

[:image4:]逆接続

[:image3:]正接続

正接続ではWFやSTWに対してTWが著しく遅れています。
Waveletは信号の到達時間差を見るものなので本来位相が逆でも同じになるべきなのに…
逆接続では遅れがほぼないように見えるのですが、これが本当に正しいのか…

むしろ、正接続が正しくてTWの位置がWFに比べて後ろ(リスナーから遠い方)にずれているだけなのではないかと思い始めました。
フロント・スピーカーはバーチカルツインで上のスピーカーも下のスピーカーもTWはWFよりもリスナーの耳の位置に近いのでそれで位置補正ができているのに対し、サラウンドでは耳の位置はWFとTWの中間くらいなのでWFとTWからはほぼ等距離。
フロントは問題なかったのにサラウンド側でTWが遅れるのはそのせいではないか?
そう思ったのです。

WFとTWの発音位置はオリジナルのままでは完全には合っていないことはそれを指摘する人もいたので気にはなっていました。でも、その改造の大変さを思うと気が進まず、今まで見て見ぬふりをしてきたのです。
しかしながらついに真剣に考える時が来た…

ということで機械的工作技術のない私でも出来そうな方法を模索しました。
なんとか方法を考えついたのですが、確認ミスよる発注部品の間違いなど、無駄なお金と時間を費やしながらやっと実験にこぎつけました。(泣笑)

それでTWを39㎜前に出した状態で以下の特性を得ることができました。
私の採用した方法だと、TWの位置設定は5㎜ステップしかできません。
39㎜というのは約40㎜を狙ったのが、スクリューなどの都合で結果的にそうなったということです。

[:image5:]SR 周波数特性

[:image6:]SR Wavelet

このWaveletは最初に示した2つよりも時間軸が拡大されていますし、EQ flat機能を使っているので見やすくなっていますが、山の形がかなり整っていることは明らかです。
また、周波数特性上もクロスオーバー付近のディップはなく、位相もまあまあ合っています。
インパルス応答波形も一つの大きなパルスにまとまってきれいに見えます。

結局このことから推論が正しく、TWは正接続が正しく、WFとTWの位置を合わせるべきだったという結論に達しました。
なお、STWの接続はフロントと同じように逆接続です。
この方がうまくつながります。
PT-R9もPT-R100と同様、極性表示が違っていると判断しました。

変更後の設定を記しておこうと思います。

WF  受け持ち帯域 3KHz以下  接続  正接続
TW  受け持ち帯域 3KHz~8KHz 接続  正接続 39㎜前方に移動
STW 受け持ち帯域 8KHz以上  接続  逆接続

前に出たTWは下の写真で見えます。
TW前面のデフューザーは前はバッフル版に密着していたのですが、前に出ています。

[:image1:]

TWが前に出たために従来のサランネットが使えなくなったのでウーファ保護用のガードを付けました。

[:image2:]

これはカミさんにはいたく不評ですが、何とか我慢してもらっています。
この前来られたAuro3Dさんもこれを見て笑っていました。(笑)

肝心の音ですが、マルチch音源を聴くと空間表現や奥行きなどの立体感が改善された感じです。

大編成のものもよいのですが、ここでは以下の2つのマルチch音源を上げておきます。

[:image7:]

原田英代さんの教会録音。チャイコフスキーとラフマニノフの小曲集です。
残響が多いので音に包まれる感じですが、音の出どころはわからない、つまりサラウンド・スピーカーの存在も消えています。
マルチchを始めたころに比べれば改善前の状態でもスピーカーの消え方はかなり良くなったと思っていたのですが、まだまだ進歩の余地があったのです。
このチャイコフスキーのThe Seasonsが好きです。地味な曲が多いのですがその中にもキラキラとしたところがあってスタインウェイの響きがきれいです。
SACD版も持っているのですが、AuditeからPCM Multi ch版をダウンロードできることが分かったので原田英代さんの一連の教会録音はPCM版を手に入れてそれを聴いています。

もうひとつはコレ。

[:image8:]

これはSACDマルチの音源です。
ケラスのドヴォルザークなのですが、オマケ(?)のトリオ No.4 Dumky がとても気に入っています。イザベル・ファウストのバイオリンがとてもいいし、各楽器の空間表現も自然な感じです。

最後に…
サラウンド側のWaveletがとても良くなったのですが、それに比べるとフロント側のWaveletはWFに比べてTWの位置が少し遅れて見えます。
こちらもTWを少し前に出した方が良さそうなので、その実験と改善が次の課題です。

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