災害とオーディオと漏電と(絶縁トランスについて)

日記・雑記
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昨今の日本、
とりわけ最近は水害が多く発生しています。

我々が住んでいる環境に突然水がやってくると、
真っ先に感電や漏電を危惧します。
しかし幸いなことに、洪水で大量の感電事故が発生したというのは
ニュースで聞いたことはありません。
これは漏電に対する対策が功を奏しているからと推測します。

【関西電気保安協会様】電気の引き込み
https://www.ksdh.or.jp/information/line.html より
[:image2:]
【毎日が発見ネット様】漏電とは
https://mainichigahakken.net/life/article/post-748.php より
[:image1:]
漏電というのは、
電気が行って帰ってくる往路と復路の均衡が崩れる状態です。
一部の電気が大地アースで帰ってくる状態。
つまり活線の電気が大地に微量でも流れると漏電です。
人体を通して活線の電気が大地にながれると感電。(コンセントの2極を同時に触っての感電とは意味が違う)
それをいち早く検知して電力供給をストップするのが漏電ブレーカーの役目です。

「関西電気保安協会様」の絵がとても分かりやすい。
皆様もお使いのVitropermもその優れた検知能力から
漏電ブレーカーの漏電検出のためのコアに使われます。
(それ使って私も色々Youtubeで実験の様子を公開していました)

「毎日が発見ネット様」の絵をみると分かるように
漏電ブレーカーらは高い所に、コンセントは低いところに配置されます。
拙宅の場合たまたまでもあるのですが、更に床面近くに裸の100V端子台があります。

[:image3:]
これは一寸危なく見えますが、
床上浸水した場合真っ先に活線が水に浸り、
水をとおしてすぐ隣りの緑色(大地アース)に電気が流れます。と、同時に
まだ水に浸っていない高所にある漏電ブレーカーは
家庭への電力供給を即座に遮断します。
コンセントよりも低いところ・・・
例えば 床下に 漏電ブレーカー が あるとこうは行きません。
よく考えられています。

余談ですが、
津波が過去に何回も押し寄せている東北地方に、
原子力発電所。低地に。しかもその電源装置を
『地下』 に作るのは間違っていました。
建設するにしても水面標高20~30m稼いでおけば・・・・

●今日の日記のメインテーマは絶縁トランス

オーディオに少し深く取り組むと絶縁トランス。
呼び名はノイズカットトランスであったり耐雷トランスであったり
様々ですが、いずれにせよ1次側と2次側を絶縁したトランスが用いられます。
ヤマハサウンドシステム株式会社様
豊田スタジアムにてパワーアンプ1台につき1基用意されたノイズカットトランス群
https://www.yamaha-ss.co.jp/published-articles/journals-01.html より
[:image4:]
拙宅のノイズカットトランス(右側の黒い箱の上に電研精機のノイズカットトランスを配置している。黒い箱はステップアップトランスで、これは絶縁しない単巻きトランスです。)トランスは振動するので足には柔らかめのソルボセイン。
[:image5:]
**************************************
絶縁トランスを噛ませると、
それ以降の回路で感電や漏電が起きても(否、漏電しないので)
漏電ブレーカーは作動しません!!
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絶縁して、
1次側と2次側が別世界になる訳なので、
2次側で何が起きても1次側の漏電ブレーカーは何も知る事はできないのです。

  <<<<ですから、気をつけなければなりません。>>>>
■絶縁トランスの2次側、あるいは2次側の電気を使う電気機器は■
■1次側の電気を使う機器よりも高いところに置くべきだと。     ■

※拙宅のように床に1次側の配線が転がっているような場合は
 別に気にしなくてもよいと思います。水に浸った場合、
 床の機器の方が漏電して電力供給が遮断されます。

●この、高さの関係を守らないと悲劇が生まれます。
「 静岡県西伊豆町の川岸に設置された電気柵付近で、7人が感電し2人が死亡した事故」
これは電気柵を設置した男性が首つり自殺するという結末も生んでしまいました。
そもそも『普通は』川で感電などあり得ません。
良好な大地アースだからです。
See_you_lter Part2様のブログ にその答えがあります。
http://see-ya-ater2.cocolog-nifty.com/sulenglish/2015/07/post-577e.html より
[:image6:]
お分かりですね・・・
絶縁トランスの2次側を外に引き回してしまったんです。
2次側 は 1次側とは 完全に 『別世界』ですので、土に電気が流れようが人が感電死しようが2次側には電気を流し続けます。(60Aなどの契約アンペア数を超過しない限りずっと) 図中の漏電遮断器は1次側なので働きません!!

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★ 勘の良い人にはお分かり頂けたでしょうが、
★ トランスの2次側 『別世界』 に漏電ブレーカーを装備しなかった事、
★ というか 『ド素人』 が 『安易』 に 『絶縁トランス』 を 扱ったことが
★ 悲劇を生んだ事例でした。
★ 昇圧トランス(単巻オートトランス)であったなら悲劇は避けられました
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⇒ 水回りで 100V以上 の 電気を扱う場合は、注意が必要だと
  nightwish_daisuは考えます。場合によっては2次側に漏電ブレーカーを。

新興電機株式会社様「用語の説明」
http://www.shinko-electric.jp/trans_004.htm より
[:image7:]
左が絶縁トランス、右がステップダウン(アップ)トランス。
絶縁しなければ・・・事故は防げたかもしれません。
てか、絶縁うんぬんの前に電気を屋外に放り出すのは危険なんてものではありません。

絶縁トランスを使用した場合、どのようなリスクが発生するのか。
きちんと理解しておく必要があります。
何が書いてあるのか分からない。理解できない人は
絶縁トランスを使わないという判断もできます。
分からないけれど使いたいという人は、床に普通の電気製品を置いて
絶縁トランスや絶縁トランスやそれから電気の供給を受ける機器を
ラックに置いて、ほんの少し高さを稼ぎましょう。
重要なのは、床上浸水したときに真っ先に漏電ブレーカーが作動するようにしておくことです。(洪水が来ることが分かっているなら最初からメインブレーカーを落としておくでも可。)

さて、
地下に電力線を埋設する計画が粛々と進んでいますが
40年後、50年後、次の世代大丈夫ですか???
自分は空気中に電線がある方がメンテナンス性が良くてイイと思います。
台風で電線切れても繋げばいいですが、地下で何かあったら掘り返す作業が必要で、復旧に、時間と労力が余計にかかりそうです。

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