Audyssey MultEQ Editor による補正

日記・雑記
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デノマラ共通のスマホアプリ「Audyssey MultEQ Editor 」遊んでみました。

拙宅のマルチチャンネル再生環境はフルレンジ、Bose 121 Westboroughで
構成されています。
[:image3:]

MultEQを通すと部屋の特性は下記のようになります。
(↓はスマホの画面キャプチャー)
[:image2:]
単純な補正と違うのは、どうやら BOSE 121 をただのフルレンジを認識しているようなのです。フルレンジだからといって、無理に低音を持ち上げてガボガボとストロークさせるような補正はせず、低音はそのままに。中音~高音までを補正しています。なんだか賢い。
★※2020/01/02追記:2kHzの凹は『中音域補正』によるものと考えられます。気になる場合は『中音域補正』をOFFに。
https://audyssey.zendesk.com/hc/en-us/articles/212347863-Midrange-Compensation
追記ここまで

特性を測定するマイクは AVアンプに付属します。
私は三脚に装着して測定しています。
※雲台に取り付けるためのネジが掘ってあるのでカメラの代わりに簡単に装着可能。
[:image1:]
測定は6か所にマイクを置いて総合的に計測します。
(↓はスマホの画面キャプチャー)
[:image4:]

測定すると「距離」や「レベル」が自動的に設定されます。
ここで「レベル」についてはすべてマイナス方向に振られるので自分の場合はフロントを基準(0dB)として調整し直します。こうすると当然ですが全体的な音量が上がります。そしてこちらの方が音量の違いをを考慮しても(総合的に)音が良いようです。

↓マイナスに振られた「レベル」
[:image5:]
↓フロントを基準(0dB)に修正した「レベル」 ※サラウンド左「-0.5dB」は誤りで正解は「+0.5dB」です。
[:image6:]
皆さんもご存知のようにデジタル領域では 0dBがMaxです。それ以上はクリップします。それを避けるためにイコライザーでプラス方向の調整をする場合は、その手前で全体的なレベルを下げておく必要がありました。そうしないとクリップするので。これは人知れず、裏側で行われていた?ようです。時代は変わり、いまではクリップを気にする必要がない。違いは、整数か浮動小数点か。
DTMの世界でよくでてくる 24bit Integer と 32bit Float の違いです。最近のAVアンプはみんな Floatのはず?なので気にする必要はないと思いますが、世代の古いAVアンプには注意が必要です。(つまり、調整は全てマイナスに振るのが正解だった時代?。)※実はよく分かっていません。ちなみに 上記の演算の話とは関係ありませんが、marantz NR1711のDACは旭化成エレクトロニクス製32bit/8ch DAC「AK4458VN」でした。

拙宅では、センタースピーカーが邪魔なので音質はさておき
センターチャンネルの音をテレビ本体の内蔵スピーカーから出すようにしています。
「Audyssey MultEQ Editor 」がこれをどう料理するのか?感心しました。
テレビの低音再生能力の無さを認識したようで、クロスオーバー周波数を高く150Hzに設定してくれました。
[:image7:]
これより下の周波数はカット?、いいえ、徐々に音が小さくなっていきます。カットできたらいいのですけどね、そんな都合のよいものはこの世に存在しません。その様子は、ターゲットカーブとして確認可能です。
[:image8:]
↑2kHzの落ち込みは・・・・テレビ本体で高音を持ち上げていたからだと思います。低音は期待できないのでバッサリと諦めている感じ。賢いなぁ。
★2021/01/02上記訂正:
2kHzの凹はAudysseyの『中音域補正』による親切でした。これが気になる場合は『中音域補正』をOFFすれば良いです。
https://audyssey.zendesk.com/hc/en-us/articles/212347863-Midrange-Compensation
訂正ここまで

MultEQを出音に反映させる周波数帯は絞ることも可能です。例えば「低中音域以上は弄りたくない」そんなことも出来ます。また、「L/R Bpass」とかフロント2chを特別扱いして使わないとかも。
[:image9:]

使ってみると、不可思議というかバグなんじゃないか?と思える事態にも遭遇しますが
それを挙げていくとキリがないので一つだけ。
先ほど、センタースピーカーのクロスオーバーは「150Hz」でした。
フロントはクロスオーバーを適用しない「フルバンド」になっていましたよね。
(Phile-webは画像枚数に制限があるので上にあげた画像を見て下さい)
でも、フルバンドになっているはずの、フロントのターゲットカーブがこちら。
なんだか80Hzでサブウーファーとクロスオーバーする設定に見えます。
[:image10:]
★2021/01/02追記:『中音域補正』OFFすると2kHzの凹は消えてフラット★
実際に出音を映画をみながら確認すると・・・低音を絞られている感じはしないどころか、ブーストされている感すらあります。
つまりこのフロントのターゲットカーブの「見た目」は正しくない可能性があります。グラフの見た目はともかくとして、実際に出てくる音と、カーブを比べながら本当の動作を見極めないと使いこなすのは難しそうです。

さすが、
『インストーラやホームシアターのエキスパートがこのアプリを使うことで、Audyssey MultEQの能力を最大限に引き出せるとしている。』
素人に全く優しくない尖がったアプリです。
テレビ視聴や映画を見る際には MultEQは必須とも思える凄い効果。そう思います。

最後に拙宅の設定メモです。
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■MultEQ = Reference(デノマラAVの柱MultEQ。他に L/R Bypass,Flat,オフあり。)
■Dynamic EQ = オン (夜に映画を見るならコレ。ラウドネス曲線を考えての特性造りです。爆音再生時はオフ。)
□リファレンスオフセット 0dB(これは聞くジャンルの好みで,クラシックなら5dB,ジャズ10dB、POPSは15dB)
■Dynamic Volume = オフ (CMなど急に大きい音が出るのを邪魔する,これは当然OFF!!)
■中音域補正:フロント=OFF,センター=ON,サラウンド=OFF
 ※拙宅ではセンターがテレビ本体なので補正を効かせた方が良い感じ?
  テレビや映画をみるならすべてONでも良いかも。
  音楽ものの再生時ははすべてOFF。
★※2020/01/02追記:『中音域補正』をONにすると2kHzに凹が作られます。
https://audyssey.zendesk.com/hc/en-us/articles/212347863-Midrange-Compensation
追記ここまで
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参考情報:
『スピーカー自動補正 Audyssey MultEQ について』
https://59595963.at.webry.info/201602/article_1.html
『デノン/マランツ AVアンプの「Audyssey MultEQ」をさらに精密に調整できるアプリ。2,400円』
https://www.phileweb.com/news/d-av/201704/04/40866.html
『Audyssey MultEQ Editor App をダウンロードしてみた』
https://uchikinema.com/2018/10/09/audyssey-multeq-editor-app_download/
『本当にあなたは DAW について知っていて、理解できていますか? 』※難しいです
https://nk-productions.net/dtm/daw-mixer-bit-depth/
『32bit Floatって何?どういう時に使うの?』※こっちは簡単
https://lostmortal.net/32bit-float.html

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