「風立ちぬ」は是非センター1発で

日記・雑記
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この日記は
fc2ブログ『〇紫の豚日記〇』さん 2015年06月06日 22:05投稿からの一部転載です
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庵野「音の演出はモノラルが1番いい」『風立ちぬ』1.0ch「単品BD」&「作品集」

その51 ジブリからの挑戦状。「風立ちぬ」をDTS-HD MA1.0chで再生 – Stereo Sound ONLINE
 オーディオビジュアル面では、音声がDTS-HD Master Audio 1.0ch収録なのに注目すべきで、これはある意味挑戦的とも言えるでしょう(デフォルト音声はリニアPCM2chで、同一音声をL/Rに収録)。
 以前の取材時にジブリの試写室で「風立ちぬ」のオープニングを観せていただきました。セリフ・効果音・音楽が一ヵ所から再生されるのですから、制作時はかなりシビアな音作りが求められたことでしょう。

その52 目指すはジブリ視聴室。「風立ちぬ」1.0chを徹底検証 – Stereo Sound ONLINE
 「通常版」と「作品集」からそれぞれに「風立ちぬ」を(スタジオジブリの古城環さんに)観ていただきます。
 「風立ちぬ」制作時の様子をお聞きすると「モノーラルなので音量調整のみでサウンドデザインをしています。というよりそれ以外の手法がなかったのです」。また、「アナログ時代のモノと違い、現在のデジタル制作だと細かく調整できるのですが、ちょっと音量をいじいるだけで作品のイメージがガラリと変わってしまうので、通常のマルチチャンネル作品よりも気を遣いました」と話されていました。
 それと、BDのデフォルト音声がリニアPCM2ch(モノーラル収録)なのは、ジブリ作品はテレビで見る人が多いので、その点を考慮してあるとの事でした。
しかし「本作品は是非センター一発のモノフォニックで観ていただきたいです」と古城さんからコメントがありました。

~ 中略 ~

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 全記録全集
庵野:音を空間で演出するのは実に難しい。その分、面白いんですけど。
──そうですね。5.1chで完璧なサラウンドの時代以後は、切り返したときに音の定位をどうするかみたいなことも、常に問題になっているようですし。
庵野:やっぱり変だと思うんですよ。さっきまで右にいた音が切り返しに合わせてポンと左に移ると、「あれ?」と思う。じゃあ、音を右にしたままで画だけ切り替えると、やっぱり「あれ?」となりますね。自分が映像が作っている空間のどこにいるのかわからなくなってしまうんです。画面と音の一致を考えるなら、僕はモノラルが一番いいと思いますね。
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転載ここまで
『〇紫の豚日記〇』さん、貴重な情報ありがとうございました m(_ _)m

確かに、NHKの音楽番組(昔のN響アワー)などでも
映像がパンしても音はそのままで
映像と音の不一致を感じることが多いです。

ただ、洋画。
スターウォーズ(StarWars)などは手が込んでいて
冒頭の天井から大型宇宙船が現れる様子に代表されるように
映像と音の一致を達成していると思うのですよね。

※私はスターウォーズ(StarWars)は映画館で観る感じです。
 音の定位を意識して鑑賞した事がないので映像と音の一致の上記感想は
 それを断定できるものではありませんが(^^;
 とはいえ人間は、位置情報 を 耳だけなく目も使って総合的に取得するらしい。
 映像があるとそっちの方に 優先的に定位する・・・映像優位な感覚 は
 私が常日頃に実感していることです。
 そのせいか?、センターが画面下にあっても全くキニナラナイです。
 私のテレビのスピーカーは横ではなく下部にありますが、これもキニナラナイ。
 画面に映し出される ヒトが ふつうに? 喋っているように聞こえます。
 映像 と 音が バラバラ には ならないです。
 本当は、 『音像』 と 『映像』 は 一致していないはずなのですけどね・・・
 人間の不思議です。 42型テレビの話ですよ(^^

■補足:
スタジオジブリの古城さんのコメント
「本作品は是非センター一発のモノフォニックで観ていただきたいです」とは
[:image1:]↑このような低音を捨てた小型センターを1発でという意味ではないはずです。
サブウーファーの支援が無いと 音が スカスカ に なってしまうでしょうからね。
単体で高音から低音までカバーできる、
メインスピーカーと成り得るスピーカーを 『1発』 使って欲しいという事でしょう。
※想像力が働かない人がいるので、面倒でもこんな分かり切った事を
 書かないといけない。 分からない人が居るから仕方がない。
※低音が心許ない場合はこの『1発』にサブウーファーを アドオン しても良いでしょう。

  ************************< 注意 >*************************
  このとき、メインに立派なスピーカーがあって、
  センターが 『小型』 の場合、小形のセンターにはお休み頂いて
  メインの立派なスピーカーを [リニアPCM2ch] で鳴らした方が良いでしょう。
  無理して [モノラル1ch] をセンターで鳴らす必要なし。
  それは 『 センターの有無 の 優劣 』 ではなく、
  単純に 『 スピーカー性能 の 優劣 』 をあらわしているという事を
  理解していない人が居そうで怖い。 混同してはいけません。
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移動が面倒だとかいう理由で、「風立ちぬ」を
左右2本のスピーカー配置のまま再生する場合は、
リニアPCM2chを再生するとよいでしょう。
これはTV用に用意されたものらしいので
気楽に再生するにはこれがイチバン。

■最後に、
言わないと分からない人も居るようなので、敢えて言っておきますと、
今回の 『風立ちぬ』 に 限りませんが CDらリニアPCM2ch には
センタースピーカー用の音声信号は入っていない ので、
センタースピーカーは 最初から 不要です。(センター1台しか無い場合を除く)
そこから必要だとか必要でないという議論を発生させるのは 頓珍漢。
そういう議論は、お話になりません。

2021/09/07追記:
昭和の後期に『3D方式』というものがあった。何の事はないステレオの低音だけを1本のウーハーで再生する今でいうサブウーハーに過ぎない。コレの評判は様々だったようだが、何がダメだったのかは・・・今では皆さんの周知の事実。 左右のチャンネルの低音は位相が同じではないので、合成したらダメなのだ。下手すると 音が打ち消し合って消えてしまう。 そんな事するくらいなら、右chに ”だけ” サブウーハーをアドオンする方が マシ というもの。 と、いうのは、昭和の時代にはなかった知見である。ちなみにセンターに完全に定位するヴォーカルは、左右で位相差が 0° なので、『3D方式』の失敗は、いわんや信号の合成は、コレ(ヴォーカル)に該当するものではない。左右で信号のカタチが違う低音と、左右で信号のカタチが同じヴォーカルとの違い。この二つの違いに気付かずに、同じであるかのように語る人が居たら、それは間違いだと教えてあげて下さい。
(位相が分からない人には、ここに何が書いてあるのか分からない。左右の位相差は リサージュで観察 できるので、テストCDでセンター定位を示す音声を観察してみることをオススメする。測定器は必要ない。無料ソフトWaveSpectraがあればいい。)
2chステレオ は 2chステレオで聴けばいい。新たな3つ目のスピーカーを持ってきて信号合成して再生させるなんて事は 『普通』 しない。

※テレビのニュースや、古い映画でモノラルかステレオしかない場合は、センターから音声(アナウンス/セリフ)が出た方が好ましい事があります。Auro:Maticの出番。

CDの2chステレオ は 2chステレオで聴けばいい。新たな3つ目のスピーカーを持ってきて信号合成して再生させるなんて事は 『普通』 しない。
そういう 『普通』 でない事をやる 『前提』 で 話を始めて、どういう訳か センタスピーカーを ”要らない” という人がいる。 左右の2ch再生、ファントムセンターで十分だという。  訳が分からない。  2chステレオ は 2chステレオで聴けばいい。そりゃあ センターは不要だろうさ。  2chステレオならね。  じゃあ5.1chはどうなるのか?  そりゃあ 『普通』 センターは必要だろうさ。 そこら辺の違いを、敢えて 避けて 話す人は ペテン師 と 言っていい。

2021/09/05追記:
上部のブログに記載があったように、モノラルにダウンミックスするのは
相当な困難が伴った事は想像に難くありません。音量レベルだけでなく
私が先日書きました「チャンネル数を減らすと・・・」にあったように
物理的に波の打ち消し合いが生じてしまうから。ダウンミックスしても
不自然に聞こえないようにするための苦労があったのではないかと想像します。
チャンネル数が多いと映像とのマッチングで苦労する、チャンネル数が少なくても
苦労する・・・。作品を作るというのは大変な苦労や困難を伴うものですね。
可能な範囲で制作者の意図に沿うような再生を(本件ではセンター1発)したいものです。
映画館に足を運ぶのがイチバン喜ばれる行動かもですけど(^^
最近のコロナな状況ではね(汗)

参考資料:

映像情報メディア学会誌 2001 年 55 巻 3 号 p. 455-462
『映像情報が音像の方向定位に与える影響について』
長谷川 光司, 高橋 一裕, 阿山 みよし, 春日 正男

一般社団法人 映像情報メディア学会 テレビジョン学会技術報告 12(1), 41-46, 1988
『大画面テレビにおける映像と音像定位のずれの許容値について : 画像表示 : 視覚情報 : 画像通信システム(<特集>視覚と画質)』
NHK放送技術研究所 小宮山 摂
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