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新しいトーンアーム

日記・雑記
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前回の日記で光カートリッジを導入したことを記しました

光カートリッジ導入に際しては、手持ちの最高のアームを奢ることとし、Airforce OneからSME Series VをNottingham Hyperspaceに移しました。結果、Airforce Oneのメインアーム・ポジションが空席となりました。
[:image1:]
そこで、Series Vに匹敵するアームということで以前から欲しかったGraham EngineeringのPhantomを導入することにしました。

実はGrahamのPhantomには苦い思い出があります。
2015年末に、デビューしたばかりのPhantom IIIを発注し代金も支払いましたが、丸1年経っても納品されず、結局キャンセルしました。もともとBob Grahamは納期を守らないことで知られており、当地の友人からは「特に驚かない」と言われてしまいました。

Grahamは米国でTechDasの代理店なので、日本のGraham代理店のStellaに対しては行儀が良いようですが...

そういう経緯もあり、Phantomは私には縁の無いアームと諦めていたのですが、X1邸のPhantom Eliteを聴いて、また恋慕の情が抑えられなくなりました。

そんな折、友人がPhantom IIをスぺアのWand(アームパイプ)付で譲ってくれるとのこと。IIIかEliteを狙っていたので少し残念ですが、待ち時間ゼロが決め手で購入することにしました。

SMEマウントなので、そのまま取り付けられるはず...ですが、ここで問題発覚。

9インチと聞いていたのに何と実際は10インチ仕様でした。高々1インチの差というもののスライドベース一杯まで後方に下げても近過ぎます。
[:image2:]
Airforce Oneのアーム・ベースは前後入れ替え可能なので入れ替えて再びトライ。
今度は一番前まで寄せても遠すぎます。
[:image3:]
何か良い方法はないものか?とアームベースを眺めていると裏側にそれらしいネジ穴があります。
[:image4:]
試しに裏返してアームを載せるとピッタリP2Sに合うポジションに収まりました。ただ、このネジ穴は少し大きくM4のネジが必要です。手持ちのM4のビスが合いましたが、SMEベースのレールより少し大きく、最後は力任せに装着しました。

予定外に時間がかかりましたが、とにかくセッティングが完了しました。
一番重要なアーム本体の位置決めは、慎重を期してSMARTractorで何度も確認しました。

10インチ・アームは初めてですが、プラッターとアーム・ベースの間に適度に空間があり操作が容易で好印象です。

Grahamは、1980年代からユニピボットに拘り改良を続けて来ただけあって、高さ調整、ラテラル・バランス等、実に使い易く出来ています。
Series Vは針圧調整やアンチスケーティングにかなり正確な目盛がついていて便利です。その点はSeries Vに軍配が上がります。

メインのアームパイプにBenzMicro LPSを、サブにはPlatanus 2.0Sを装着しました。
[:image5:]
肝心の音は、非常に好印象です。Series Vとの比較では甲乙つけ難いのですが結構違いがあります。
Phantomの方がソリッドで、より硬く、重く、焦点のはっきした音でオーディオ的です。私は概して柔らかい音が好きですが、この音は硬めながら重量感があり良い感じです。アームパイプの素材にSeries Vがマグネシウム、Phantomがチタンを使用していることを反映した音質傾向と言えます。

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