パワーアンプ用の黄銅シャーシが加工から到着しました。
早速、組み込みたいところですが、銅合金は母材そのままでは酸化変色してしまいます。
現在、無電解ニッケル(高P)の業者と打ち合わせ中です。
膜厚は、酸化防止目的なら3μ~5μ、摩耗防止なら10μ~30μが妥当ですが、底面は摩耗しないので3μくらいにしておきます。
スリット部のパンチングメタルも到着していて、ネジ止め用の枠がまだ来ていません↓
最終的にはこうなります↓
ネジ止めの枠をカーボンで作成予定でしたが、カーボン加工業者が忙しくなったのか、納期がかなり掛かるとの事でSUS合金で作成しています。
全部、11月14日くらいに到着します。
メッキは到着後1営業日で仕上がるので、納期は気にしなくても良いです。
余談ですが、友人に黄銅でパワーアンプのシャーシを作ると言ったら、銅合金で強度は大丈夫なの?という意見を言われました。
しかし、耐荷重量などの応力曲げ強度の計算でヤング率がありますが、例えば普通の高級オーディオ機材に使われる1.5mm厚SPCC鋼(エソテリックは亜鉛メッキのSECC鋼)での場合、C2801でこれと同じ強度を求めると、SPCCとC2801の対ヤング率に約³√2倍すれば良い事になります。
そうすると、t1.5×1.26で1.89になるので、t=2以上の板厚なら問題ない事になります。
今回のシャーシはt=3なので、SPCCの2.3mm厚と同等という事になります。
SPCCはプレス金型で曲げ抜きする目的で使われるので、金型劣化の観点やベンド部分の断裂問題からも、2mm厚を超える材はコンシュマー市販モデルではほとんど出回っていません。




コメント ※編集/削除は管理者のみ