Auro3Dさん宅オフ会リモート参加+K&Kフィルター

日記・雑記
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【Auro3Dさん宅での実験】
Auro3Dさん宅のセンターSPとサラウンドSP選定で問題となった位相のことが発端となって、K&Kさん発案のフィルターを使った実験が10月24日にAuro3Dさん宅(伊豆の別荘)で行われました。これについては、Auro3Dさんの日記をご覧ください。

この伊豆での実験に私も、リモート参加(Zoomを使ったウェブ参加)させていただきました。Auro3Dさん、K&Kさんその節は有難うございました。その時のPC画面でも撮っておけばよかったのですが、忘れており、お見せできません(残念!)。Auro3Dさんの日記や、その際実際に訪問されたK&Kさんの日記から少し時間が経ちましたが、何故私がリモートで参加させて頂いたのかや、K&Kフィルターに関する拙宅での実験結果について、日記にすることにしました。

【実験に参加させて頂いた経緯】
参加の経緯はちょっと複雑です。Auro3Dさん宅のSonettoIIIVのウーハーが中高域のユニットと逆相接続されていたことが判明して、その時、拙宅のセンターSPも同様なので、様々テストし、日記に記しました。その時の私の結論(というほどのものではありませんが)は「300Hz程度以下のクロス周波数であれば、逆相ウーハーは大した問題ではなさそう」でした。が、そこに、K&Kさんから、Auro3Dさんへ驚く提案がありました。

【逆相ウーハーとは】
3WAYを想定すると、以下のような接続となっている場合のことです。

ツイーター(正相:+端子に+電位がかかるとコーン紙が前に動く)
スコーカー(正相:上と同様)
ウーハー (逆相::+端子に+電位がかかるとコーン紙が’後ろ’に動く)

Auro3Dさん宅では、上と全く逆の配線となっていますが、ここでは中高域を基準に話をすることとします。
 
ネットワークの形式が12dB/octであると、このように上下のユニットが逆相で接続されていることがほとんどです。ウーハーのコーン紙が逆方向に動くので変に思われるかもしれませんが、そのほうが周波数特性は良く繋がります。左右同じSPを使えば聴感上は全く問題ないと考えられています。拙宅のセンターSPも同様です。

しかし、このようなSPに、全ユニットが正相で接続されているSPをセンターやサラウンドSPとして組み合わせると問題が生じる可能性があります。前に動くウーハーと後ろに動くウーハーが一つのシステムに混在するのですから!

これが逆相ウーハーの問題です。

【K&Kさんの驚くべき提案:K&Kフィルター】

そこにK&Kさんが驚く提案をされました。メインアンプ2chを一つのSPに使って、ウーハーを正相接続で使う方法です。上手く行くなら、全てのユニットが正相接続になって、万事OKとなります!

でも、どうやって、そんなことをするのか???

詳細はK&Kさんの日記に詳しく書かれています。

12dB/octのネットワークでは、上下のユニットの極性を反対にしないと、上手く繋がらないことは上に書きましたが、実は18dB/octだと、上下のユニットの極性は同じ、つまり正相接続で良く繋がるのです。

そこで、12dB/octのネットワークに6dB/octのフィルターを追加してやれば、18dB/octになって、正相接続で上手く繋がるのでは????という驚きの提案なんです。

どこで追加するかというと、メインアンプの手前のライン入力のところに自作の6dB/octのフィルターを入れ、バイワイヤー端子を利用して、フィルター付きのバイアンプ駆動をするという、発想でした。びっくりですが、良く考えてみると、原理的には可能なんです!!

Auro3Dさんがこのフィルターに「K&Kフィルター」と名付けました(^o^/)。

【K&Kフィルターの効果】

Auro3D邸での実験で効果があることは報告されています。実は、リモート参加が決まった後に、拙宅でも(K&Kさんのご要望もあり)Auro3D邸での実験に先立ちテストをしておりましたので、以下その結果の報告です。Auro3Dさん宅実験へのリモート参加時は、この結果などとも比較したりしながら、楽しく拝見(拝聴?)させて頂きました。

何故先に実験できたかというと、拙宅では8chDACでサラウンドシステムを構築していおり、その空きchとROONのDSPを使ってデジタルフルターを追加することができたためです。元々バイアンプ駆動していたこともあり、追加部品も殆ど必要なく(ラインケーブルのみ追加)、テストができました。

拙宅のセンターSPは 米国のPolk Audio社のもので、ツイーターとスコーカは2.8kHで/18dB/octの正相ですが、ウーハーとスコーカーは上記のように280Hzで12dB/octの逆相接続となっています。フロントSPのウーハーは正相接続なので問題です。

以下のグラフは、下側に元々の周波数特性(ウーハーだけの場合とスコーカー+ツイータだけの場合二種)、上側にK&Kフィルター付きのバイアンプ駆動の時の周波数特性です。勿論、K&Kフィルター付きの場合は、全ユニットが正相接続になっています。

[:image1:]
(K&Kフィルター有と無しの周波数特性の比較)

下側の元々の特性を見ると、280Hz付近でクロスオーバーとなっていることが分かります。上のフィルター付きの時の特性は、正相で接続されているのに、クロスオーバー付近の特性に全く乱ればありません。ホントにフラット!何もしていないような!。勿論、フィルター無しで正相接続にすると、クロスオーバー周波数に大きなディップができます。

驚くことに(予測通りですね(笑))K&Kフィルターは見事に働きました。

念のため、フロントSPの片方とセンターSPの二つを同時に鳴らして、周波数特性を取りました。それが以下のグラフです。

[:image2:]
(左フロントSPとK&Kフィルター付きセンターSPを同時に鳴らしたときの特性)

ウーハーが逆相だと100Hz 以下で、少しディップができますが(以前の日記で報告しました)、K&Kフィルターで正相接続にすると、ディップ(打ち消し合い)は全く生じていません。う~ん、やはり効果がありますね!

【では、出音はというと】
周波数特性はほぼ変わりませんが、SPの音色はホンの僅か変わるかと思います。拙宅の場合は、僅かにすっきりした音になったかと思います。好みの問題の範囲ですが、適用するSPの特性によって、変化の度合いや方向性は変わるのではと思います。センターSPでの変化は私の好みの方向であったので、良かったです。

サラウンドとして、K&KフィルターをセンターSPに使った場合の出音も、私の好みでした。中低域がわずかにすっきりして、見通した良くなったと思います。Auro3D邸では、フロントSPへの適用でしたが、出音の変化には共通点があるようです。

【まとめ】
K&Kフィルターは効果ありですね(脱帽)。逆相ウーハーが組み込まれているサラウンドシステムをお持ちの方で、バイアンプ駆動を既にされている方であれば、アナログフィルターの追加のみでテストできます。一度お試しあれ(^o^/)。

Auro3D邸は凄いシステムになりつつあります(拙宅とは格が違います(泣、笑い))。そのうち、実際に訪問させていただけると幸いです。

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